1960年代コロムビア真空管ラジオ付小型卓上電蓄「#333」の修復修理(再々修理)の記録です。
2020年2月に東京のお客様から修復修理のご依頼を承けました。
その時点で製品が60Hz仕様のため、疑念を抱き確認を行いました。
お客様はお気づきになっていないご様子でした。
結局、スピンドルの45を研磨してLP33回転Iに合わせてお渡ししました。
今回、45回転が使用できないなど、その他の不具合もあり、再々修理になりました。

↑ お客様のご要望を満たすには、プレーヤーを50Hz仕様に交換するしかないと判断して、
今回、同じコロムビア#333(50Hz)を調達致しました。
希少な製品で50Hzが中々見つかりませんでした。

↑ 50Hz仕様のプレーヤーを取り外して、換装を行います。

↑ 50Hzのプレーヤーは正常に動作をしておりました。
シャーシーとの接続はプラグ式ではなく半田付けで直付けされております。
半田付けを外して60Hzプレーヤーを取り外しました。

↑ プレーヤーの換装を完了いたしました。



↑ 換装した50Hz用プレーヤーの様子です。

↑ 取り外した60Hz用プレーヤーの様子です。


↑ 33回転LPレコードのテストの様子です、 良好です。

↑ 45回転EPレコードのテストの様子です、 良好です。

↑ 当時は殆ど修理のことは一切考えていない設計でした。 まさか、後世に大修理は想定外ですね。
1950年代Victor 2BAND TRANSISTOR RADIO [8TA-9]は約1年前にお預かり致しました。
大変遅れまして、申し訳なく思っております。
60数年も経過したとは思えない新品同様に輝きを放つ想い出の製品です。
しかし、残念ながら、全く動作を致しません。
その後2回点検修理にかかりましたが、基板の劣化とトランジスタの劣化の状況はつかめました。
修復修理までは力及ばず、中断しておりました。
今回3度目の挑戦になります。
前回は、あまりにも美しく整っているため、徹底的に分解するのに遠慮がありました。
夜11時30分ですが、今回はモチベーションが驚くほど上がっています。 思い切ってやります。

↑ 美しく輝く筐体です。

↑ 遠慮せずにばらしました。

↑ ゲルマニュームトランジスタ8石によるスーパーヘテロダイン回路です。
初期の手作り感のプリント基板です。



↑ 単3電池4個でDC6Vの電源回路は全体に通電しています。


↑ 音無しの状態です。


↑ やはり、最初の読みは当たっていました。 低周波回路の故障です。

↑ 低周波回路の全石(トランジスタ)をチェックいたします。

↑ ズバリ!不良トランジスタを発見いたしました。
プリント基板のハンダを溶かして不良トランジスタを取り外します。



↑ 画像左 不良の松下電器製 2SB175A 画像右 互換用の東芝製2SB56

↑ 交換完了後しっかり音が出ています。


↑ 筐体に組み込みました。



↑ MW/SW共良好です。 ダイヤルロープがスリップしますので修正しておきます。
「たかがラジオ されどラジオ」 でした。

↑ サイズ W520 H760 D400mm
Technics SC-1600は低音専用と中高音専用の2系統のマルチアンプを採用しております。
スピーカーも低音専用の30cm大型ウーハーと中高音専用のホーン型ユニットスピーカーとツイーターを
使用して3WAY構成になっています。 4芯ケーブルと特殊プラグにより接続されます。
1年前に、このスピーカーを「通常のアンプに接続する事が出来ませんので、接続が可能なように改造」
のご依頼でお預かりしておりました。

↑ 4芯ケーブルと特殊プラグにより接続されます。

↑ 内部の様子です。
片方のスピーカーはエンクロージャーの後部遮蔽板のパーチクルボードが劣化で崩れ果てて撤去されて
おりました。 既に4芯スピーカーケーブルと特殊プラグも切断破棄されておりました。

↑ 低域と高域のアッテネーターの様子です。

↑ セルラーホーン型スピーカーはこのスピーカーの最大の特徴です。
中高音の滑らかな音が全体的な印象を引き立てています。

↑ ツィーターです。

↑ 重低音の極みを体験できる30cmウーハーです。 LPレコードと同じ大きさです。
しかし、通常のアンプに接続して性能が100%出せるか疑問です。 アンプ次第になります。


↑ 後部遮蔽板に使用する48cm×63cm厚さ12mmのベニヤボードを2枚準備いたします。



↑ 3つのスピーカーを最適にまとめて接続するために、実際に音出しを行い確認しながら接続をいたします。


↑ 最適な接続を行いました。


↑ 後部遮蔽板はこんな感じになります。この時点ではまだスピーカーケーブルは通しておりません。

↑ 続いてもう1台の方も同様の作業を行います。
こちらはパーチクルボードがありますが、 触れば崩れる状態です。

↑ 内部の様子です。


↑ 接続を完了いたしました。


↑ 茶色の着色ネジを使用して固定を完了いたしました。


↑ 完成です。
このスピーカーの場合両側面と天板に十分な吸音材が使用されております。
後部遮蔽板(バックボード)は12mm厚の良質べニアを採用してセンター部を支柱材で補強しておりまして
共振に対応して吸音材の貼り付けを省略いたしました。 通常使用では全く問題ありません。
メーカー機種により省略の事例は多数あります。

↑ 最終テストの様子です。
やはり、セルラーホーンスコーカーの音は独特です。
中高音の再現が何とも言えない臨場感があります。

予てよりお預かり致しておりました1970年代後期ビクター4チャンネルセパレートステレオ「DF-21R」修復修理の記録です。
出荷前のハプニングてす。
ビクター4チャンネルセパレートステレオ「DF-21R」は最終仕上げの工程が終了して発送準備の梱包前に
最後の全テストを行っておりましたところ、フロント左の音が出ていない???
そんな筈がない・・・と思いましたが・・・出ていません。

↑ 組み込み後にトラブルが発生することもありますが、発見出来て良かったと思います。
左端のヘッドホンジャックの接点不良の様子です。

↑ 急遽シャーシーを取り出して対策を行います。

↑ しかし、ヘッドホンジャックの交換は不可能です。


↑ 正しくはッドホンを差し込んでいる時はスピーカー回路がOFFになり、外した時にONになりますが
ヘッドホンジャックの接点不良でれが叶いません。
最後の手段として、スピーカー回路優先として、ヘッドホン使用の場合は、
リアスピーカーヘッドホンジャックを使用してカバーすることにいたしました。

↑ ヘッドホン使用時はフロントボリュームをゼロにする必要がありますが、これで解決いたしました。
出荷後でなく幸運でした。
希少な1960年後期Toshiba真空管式セパレートステレオ"London"MS-40の修復修理の記録です。


↑ 3点セパレートですが、電源入らずでセンター部のみお預かりしておりました。


↑ 電源ヒューズが切れていましたが、新しいヒューズが一瞬で激しい閃光を発して飛んでしまいます。
ヒューズの飛び方によりある程度の原因判定ができます。
例えば、今のように一瞬の場合は回路内で短絡(ショート)している場合に起きます。
少し時間がかかり、ヒューズの素子が赤熱してプッッと切れる場合は、何かの不良で規定値より大きい
電流が流れたことになります。





↑ 今回のヒューズ飛びの原因は真空管の直流電源整流回路の整流ダイオード2個の内の
1個の保護用のコンデンサーの不良により短絡(ショート)状態になっていました。

↑ アンプの心臓部になる直流電源整流回路の整流ダイオードを新しいシリコンダイオードに交換を
行いました。
保護用のコンデンサーは必要ありませんので取り外しました。


↑ レコードプレーヤはほゞ問題なく動作をしています。




↑ テスト用の小型スピーカーを接続してエージングテストを続けます。
AM/FM受信は問題ありません。

1960年後期ビクターマルチアンプセパレートステレオ「SSL-66D」の修復修理の記録です。
昨年11月末にお預かりしておりました。
大変お待たせいたしましたが、今回、修復修理開始の運びとなりました。

↑ ビクターマルチアンプセパレートステレオ「SSL-66D」は円形ダイヤルのインパクトなステレオです。
マルチアンプとグラフィックイコライザーを採用された弩迫力音響です。

↑ R/Lの4WAY(25cmウーハー含む4スピーカー)マルチスピーカーを接続してAM/FM/PHONO
の動作点検を行いました。
ボリューム/セレクタースイッチなどは経年劣化による接触不良のオンパレードですが、
概ね動作をしています。







↑ プレーヤーはベルトが経年劣化により脱落してありません。 フォノモーターは回転しております。
カートリッジは生きています。


↑ アクティブな円形ダイヤルです。

↑ ボリュームやグライコのガリ(接触不良)はシャーシーを取り出して修復を行います。
次はVOL2工程へ進みます。
1981年製ナショナルpanr colorブラウン管テレビ「TH18-C14(M)」の修復修理はVOL5工程を2月23日にアップ
致しました。 その後約一ヶ月間エージングテストを行い状態を観察いたしました。
当初から映像処理回路又はブラウン管回路に起因する映像の右に流れるような尾を引く「スミア(スメア)
現象」がありました。 映像のコントラストの具合により顕著に現れておりました。 最近特にひどくなりました。
今回VOL6工程で地デジチューナー取り付け及びRFモジュレーター取り付けとこの「スミア(スメア)現象」を追究
いたします。


↑ 画像左側に「スミア(スメア)現象」が出ています。

↑ VOL5工程での調整後の映像でも少し影響か出ておりました。
その後、酷くなりました。 NHK大相撲の中継映像ではハッキリ「スミア(スメア)現象」が出ていました。
RFモジュレーターの組み込みを行います。
地上デジタル放送の電波を受信するために地デジチューナーを取り付けます。
しかし、このテレビには映像と音声の入力端子がありません。
そのために地デジチューナーの出力をVHF電波の1CH又は2CHに変換してVHFアンテナ端子に接続します。
ファミコンのRFモジュレーターを改造します。


↑ 小型で安定した国産のRFモジュレーターを使用いたします。

↑ 分解して電源と入出力ケーブルを接続できるように改造します。



↑ 芯線が細くて狭い開口部で被覆内部で断線してしまいました。


↑ 開口部を広げて少し太いケーブルを通しました。

↑ 電源アダプターはSANYOのDC5V 1Aを使用いたします。

↑ 地デジチューナーはアンテナメーカーのマスプロ製です。 電源内蔵です。


↑ 仮接続を行いました。

ここで当初から映像処理回路又はブラウン管回路に起因する映像の右に流れるような尾を引く「スミア(スメア)
現象」の究明を行っておきます。
私のTV人生ではプラウン管テレビと永い間、関わってまいりましたが、液晶や有機ELの全盛時代で、ブラウン管
は過去のものになりました。
しかし今、又もやブラウン管に対して培った熱い思いが湧いています。
原因は何か?
① プラウン管回路
② 映像回路
この2点に絞ります。 映像回路はICの為殆ど触れません。
① プラウン管回路に絞り込みました。
赤・青・緑の3原色の調整から全ての調整を白紙に戻して再調整を行いました。
特に「スクリーン電圧調整」 「輝度調整」 「ホワイトバランス」 「フォーカス調整」 「消磁」を行いました。




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●幅の広い淡色のバーはカメラのシャッターバーです。
垂直同期信号との時間差で発生して薄い影になります。 液晶画面ではシャッターバーは写りません。
見事に直りました。
実際の映像は素晴らしくきれいです。 ブラウン管エミ減を心配していましたが、全く問題ありません。
次へ
1960年代SONYポータブルステレオカセットレコーダー"デンスケ"「TC-3000SD」修復修理
VOL2仕上げ工程です。

↑ 単一乾電池×4個による動作テストを行いました。 電池ホルターの接触片の腐蝕もなく正常でした。

↑ 筐体の組み立てを行い、完成させます。
メイン基板をネジ止めいたします。

↑ シールド板を固定いたします。

↑ 筐体の後部蓋を固定いたします。



↑ 左右のキャリングベルトを引っ掛ける金具を取り付けてから前面パネルケースを取り付けて完了です。

↑ 当時の日本メーカーの「丁寧確実なものつくり」のお蔭で半世紀以上経過した今も美しい音が蘇っています。
1960年代SONYポータブルステレオカセットレコーダー"デンスケ"「TC-3000SD」修復修理の記録です。
当時「生録ブーム」の携帯型高性能録音再生機でした。


↑ 昨年2020年4月の時点でSONYポータブルステレオカセットレコーダー"デンスケ"「TC-3000SD」
修復修理を合計3セットをお預かりしておりました。
画像
① 2019年に大阪市のご依頼者から"デンスケ"「TC-3000SD」お預かりしておりました。
しかし、最初の故障診断の結果、修理不能と判定しておりました。
画像
② その後、同じ大阪市のご依頼者から、もう1台の"デンスケ"「TC-3000SDお預かり
いたしました。
画像
③ 2020年2月に京都市のご依頼者から"デンスケ"「TC-3000SD」をお預かりいたしました。
同機種が3台集結致しました。
● (2020年5月に
②が完成して、その後
①と共に大阪市のご依頼者にお渡しいたしました)
そして勘違いにより画像
③の2020年2月にお預りした「TC-3000SD」の修復修理が
完了したと思い違いにより遅延が発生してしまいました。

↑ "デンスケ"「TC-3000SD」はショルダーベルトを付けて野外で激しい使用に耐える設計がなされており
分解手順は複雑になっています。

↑ 裏カバー

↑ 裏カバーを外しても分解できません。 全面に大型のプリント基板がセットされています。

↑ 前カバーを外して、カセットテープメカが現れます。

↑ テープメカの表面になります。
テープ走行には直接影響のないテープカウンターベルトが伸びていますので後の工程で交換を行います。


↑ カセットテープメカの表側の拡大画面です。

↑ テープメカ裏側の核心部に迫ります。


↑ この時点でベルト2本の交換を行いました。

↑ 2本のベルトが劣化しています。 交換を行います。


↑ 3本の劣化した不良ベルトです。

↑ 動作テストの様子です。 若干の癖がありますが、概ね良好です。

↑ VUメーターの様子です。 振り・バックライト共良好です。
オレンジの背景とアナログの象徴のVUメーターの躍動感に癒されます。

↑ テープカウンターの動作も良好です。




↑ エージングテストは再生のみで行っておりますが音質・音量・ノイズ・回転ムラ等問題発生は
ありませんが、「巻き戻し」 と「早送り」に若干の癖のような、テープエンドのスローダウンが認め
られますが、使用上は問題ありません。
尚、録音につきましてはLINE入力端子からの録音再生を確認いたしました。
エージングテストを続けます。

1960年初期製希少なナショナル真空管ステレオ「HC-51」の修復修理の記録です。
ご依頼者から「スマホから音を飛ばせるようにお願いします」とリクエストを頂いておりましたので
VOL4工程では、計画のパーツが揃いましたので、作業に取り掛かります。

↑ 先ず、Bluetooth受信器ですが安定して使用できる機種の選定がありました。
やはり以前に何回か同じエレコムの製品を使用しました。 結構性能が良くトラブルもなかったので
このメーカーに決めました。
製品は新型になっていました。

↑ Bluetooth受信器の取付けにはAUX回路端子が必須条件ですが、残念ながら当時の真空管ステレオ
には外部機器の取り付けは全くありませんので必要なかったのです。
ですから、 AUX回路端子を増設するために回路の一部を改造いたします。
これは機種により色々な面で制約がありますので、前回とは違った部分もあります。
黄色で囲った部分に改造のシールドワイヤーで配線が集中しています。

↑ ここで役立つ配線部品は4回路3接点の小型ロータリースイッチとRCAピンジャックとシールドワイヤー
です。







↑ これらの機器はシャーシー組み込み時に受信器以外はキャビネット内の適所に組み込みます。




↑ Win10 PCとペアリングテストの結果、非常に好調に動作しております。
スマホの場合も同様に動作をする筈です。
ペアリング成功時は受信器の表示ランプは点灯したままになります。
ペアリングに失敗したときは5秒間隔で一回1秒点灯します。
電源はステレオのスイッチと連動しています。
次工程に進みます。
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1960年初期製希少なナショナル真空管ステレオ「HC-51」の修復修理の記録です。

↑ ナショナル真空管ステレオ「HC-51」は最初オークションの画像でデザイン的にも斬新さに
目を引きました。
サランネットのエンブレムには WideSound High Fidelity この時既にHi Fiの魁が出現していました。

↑ このデザインから見ればトランジスタ構成なら可能で真空管でしかもトランスレスでもなく、
立派な大型電源トランスが搭載されています。


↑ そして真空管も 当時の高性能MT管6BE6/6DC8/6BM8/6BM8/6CA4/6DA5(MTマジックアイ)
等充実のラインナップです。

↑ スピーカーは18cm×2 16cm×2の フルレンジダイナミックスピーカーです。 期待感大です。

↑ ここで難問題。
この特殊なシャーシー懸架状態ては、シャーシーの取り外しは困難を極めます。
キャビネットの奥に取り外しの意注書きが貼り付けられていますが風化して詳しく読めません。


↑ 先に堆積したホコリを清掃しておきます。

↑ かすかに残った文を解読して、左の吊りアングルを外す必要が分かりました。
しかしマイナスドライバーが高さが狭すぎて入りません。
+ネジならラチェットドライバーが使えますが、仕方なくプライヤーで何とか外せました。

↑ こちらの吊りアングルも取り外しました。


↑ 重いシャーシーの取外しに成功しました。


↑ ダイヤル照明ランプが取り付けてあるダイヤルバックボードを取はすします。
ランプソケットに接続しているリード線が劣化してボロボロになっていて今にもショートして発火しそうに
なっています。


↑ ダイヤルランプリード線とシャーシーに直結のスピーカーコードを一旦切断してシャーシを
取り出しました。

↑ 電源投入して回路点検を行いたいところですが、
一旦切断したダイヤルランプリード線とシャーシーに直結のスピーカーコードの処理を先づ行わないと
先へ進めません。








↑ パイロットランプリード線がなぜこのように劣化して被覆がボロボロになったのでしょう・・・・・
これは配線に流れる電流の発熱+真空管から発生する熱により経年劣化を加速させました。

↑ 点検、交換を同時進行で進めていきます。

↑ 電源トランスの上部に写っているB電源回路の大型のカーボン抵抗器の不良を発見いたしました。

↑ リード線の交換と抵抗器の交換を行っています。


↑ 進行中の様子です。


↑ スピーカー接続端子を取り付けました。
SONY 小型スピーカーでの試聴ですが、6BM8(5極管パワー/3極管増幅複合管)は素晴らしいです。
このようにすることで別置きのスピーカーを接続することが可能になりました。

↑ダイヤルバックボードランプソケットに新しいリード線の配線を完了いたしました。
安全安心の為、劣化したプラグ付き電源コードの交換を行いました。


↑ セレクタースイッチによるMW/SWの切り替え標示ランプです。

↑ ラジオ受信レベル同調標示MT真空管6DA5(マジックアイ)による受信感度良好時の様子。

↑ 感度不良又は受信なしの場合の様子。
電波の弱い遠距離放送局を受信したときは、全閉しませんのでできる限り閉じる位置が最良の同調点になります。
又電波が強すぎた場合は交差しますので、できる限り深く交差する位置が最良の同調点になります。

↑ 接触不良のセレクタースイッチとボリュームに接点復活剤の投入により擦り合わせを行いました。

↑ 次工程でレコードプレーヤーの修復を行います。

予てよりお預かり致しておりました1970年代後期ビクター4チャンネルセパレートステレオ「DF-21R」修復修理の記録です。
ビクター4チャンネルセパレートステレオ「DF-21R」は最終仕上げの工程を迎えました。
FM簡易アンテナを作成してキャビネットに組み込みました。
300Ωフィダー線を加工してキャビネットの背面に取り付けます。
このFM簡易アンテナは非常に感度が良く重宝いたします。
但し欠点としてはキャビネットの設置状態により指向性が変わり感度に影響いたします。
遠距離のFM局の受信にも弱点があります。
●キャビネットと直角方向からくる電波に最高感度を示します。

↑ FM簡易アンテナ取り付けの様子です。

↑ キャビネットのクリーニングを行いました。
そして、チューナーアンプシャーシーの操作パネルとツマミ類をのクリーニングを行いました。
続いて劣化のレコードプレーヤーをきれいにクリーニングをいたしました。
双方の組み込みを完了いたしました。
●上扉の開閉の具合が中間位置以下でストッパーの効きが弱いため、勝手に閉まってしまいます。
ヒンジのストッパー調整ネジで強く調整を行いました。

↑ 組み込み後のエージングテストを入念に行っています。

↑ 新品のように美しくなりました。



↑ 新品のダイヤモンド針に交換を致しました。 針圧2gに調整を行いました。



↑ 組み込み後にトラブルが発生することがありますが、好調です。

↑ センターキャビネット背面の様子です。

↑ ターンテーブルゴムマットの劣化が激しいため新しく交換を行いました。
先月修理をさせていただいた1970年代TRIO 4チャンネルステレオ「ST-6VD」は、チューナーアンプシャーシー
を「ST-7VD]に換装いたしました。
今回、「スリーピング機能が動作しない」とのご依頼がありました。
操作の間違いが考えられますので、再度確認いただきましたが、
やはり、「スリーピング機能」が動作せず、レコード演奏が終わり、トーンアームがアームレストに
戻ってもチューナーアンプの電源が切れない。
再点検の為プレーヤーとチューナーアンプシャーシーをお送り頂きました。

↑ 最初の修理後のテストではスリーピング再生は正常に動作をしておりました。
換装いたしました「ST-7VD]は「ST-6VD」とスリーピング機構が少々異なります。

↑ 最初の「ST-6VD」はPOWERスイッチは [OFF]→[ON] →[SLEEP]となっていますから、
[SLEEP]の位置でレコード演奏が終わると電源が切れました。

↑ 今回換装を行った「ST-7VD]はPOWERスイッチが [OFF]→[ON] となっています。
[SLEEP]スイッチがりません。
プレーヤーのスリーピング再生は電源[OFF]のまゝプレーヤーをスタートしますと勝手に出源が
入り動作いたします。
そして、レコード演奏が終わると勝手に電源が切れます。
●引くとスピーカーの音が切れて、ヘッドホンに変わります。
通常使用の場合はPOWER スイッチを[ON]にします。

↑ お送り頂いた状態でスリーピング再生テストを行いましたか、正常動作をいたしました。
しかし、全く異常は認められませんでした。

↑ 念のため故障を想定したパーツの交換を行っておきます。


↑ プレーヤーとチューナーアンプシャーの各部を詳細に点検致しましたが異常個所は出ませんでした。

↑ 念のため、関連するマイクロスイッチとコンデンサーの交換を行いました。

↑ マイクロスイッチとコンデンサーの交換を行つたプレーヤーの様子です。


↑ 交換済みのマイクロスイッチです。

↑ 交換済みのコンデンサーです。

↑ レコードのスリーピング再生中の様子です。

↑ レコードプレーヤーのスリーピング再生終了の様子です。 完全に電源が切れています。
1981年製ナショナルpanr colorブラウン管テレビ「TH18-C14(M)」の修復修理の記録です。

↑ 横一の画面を見ていますと寂しくなります。 やっと出口が見えて来ました。
迷路に迷い込んだように感じましたが、確実に前進していました。

↑ ご依頼者がら提供いただいたナショナルパナカラー別機種の回路図が役立ちました。



↑ 故障個所が何重にも重なった状態が修復を長引かせていました。
それは、40年の経年劣化と、かなり使い込んだ基板の部分的な焦げ跡が物語っています。
普通、故障の原因が2重3重はありますが、それ以上の複雑さになっていました。
しかし、確実なパーツ類の準備などがあり、この瞬間が生まれました。
ラスターが出ました。 スノーノイズも出ています。

↑ 垂直発振回路が動作を始めました。 オシロスコープに鋸歯状波が出てします。

↑ 古いオシロスコープは2台共故障しています。 この際、新調いたしました。



↑ 急転直下垂直偏向回路が動作したのは、IC AN5435内部の垂直発振回路が停止していたのが
稼働したためです。
決め手になったのは、DC12V電源回路の故障を発見するきっかけになったのは、回路図です。
同時に電源回路内の5.6Ω3Wのセメントモールド抵抗が断線しているのを発見していました。
しかし、まだあったのです。 黄◯印の電源レギュレーターの2SD762も不良になっていました。

↑ セメントモールド抵抗3W5.6Ωが手元にありませんので、急遽、奥の手を行使します。
昔から東芝テレビの修理を一時期、毎日のようにやっておりました。
IC トランジスタテレビは修理時にショートさせたりしますと回路ヒューズを飛ばします。
そしてトランジスタなどを共倒れにさせてしまいます。
それを回避するためヒューズの代わりに100Wの電球を使用いたします。
すると、故障で電球が点灯します。 また、過大電流の場合は明るさで判できます。
今回修理中にこれを使用いたします。

↑ 明るい時は異常時です。


↑ 今回水平パワートランジスタの共倒れがありました。 交換済み

↑ 交換済み


↑ CRT(ブラウン管)基板 ブラウン管の基本発光色調整を行います。

↑ セメントモールド抵抗3W5.6Ωが調達中はこのまゝにしておきます。
信号、波形、電流等が停止します。



↑ プリント基板内にこのような半田付けが劣化したクラックがありました。

↑ 地デジチューナーとRFモジュレーターを接続して調整を行います。
VOL5工程で公開したします。

詳しくは次工程に続きます

予てよりお預かり致しておりました1970年代後期ビクター4チャンネルセパレートステレオ「DF-21R」修復修理の記録です。
VOL3工程のレコードプレーヤーの修復修理では、下記の2点の不具合がありました。
① レコード演奏の左の音質が悪く音量も小さい。 右は正常。
② アームがリターンしてアームレストに戻ってもターンテーブルが回転したままで停止しない。
① レコード演奏の左の音質が悪く音量も小さい。 右は正常。
PHONO入力回路のプリアンプ基板の詳細点検により増幅回路の不具合箇所を検出いたします。

↑ PHONO入力回路はプリアンプ基板内のトップのL回路入力トランジスタの経年劣化による
不具合を発見いたしました。
↓ カートリッジからの微小な音声出力を低ノイズ高増幅度トランジスタ2SC458 ×2をダーリントン
接続により使用されています。2個のトランジスタの片方だけが不具合を起こしても動作は崩れます。
L/Rのバランスを考慮してL/R 双方の交換を行います。

↑ 画像上 不良の2SC458
画像下 代替交換の2SC1815Y





↑ 基板パターンの様子です。


↑ 黄◯印の2SC1815Y ×4個の交換を完了いたしました。

↑ 検査テストにより増幅度と音質/歪が改善されました。
② アームがリターンしてアームレストに戻ってもターンテーブルが回転したままで停止しない。
プレーヤーのセミオートメカの詳細点検によりフォノモーターのスタート/ストップメカの不具合箇所を
検出いたします。

↑ マイクロスイッチは正常です。 他に原因があります。

↑ フォノモーターのON/OFF時にマイクロスイッチの接点から発生するスパークから接点を痛めたり
ショックノイズの発生があります。
スパークノイズを弱めるためコンデンサーをスイッチ接点にまたがって取り付けてあります。
そのコンデンサーがショートしている様子を発見いたしました。
これが原因でスイッチが入ったままの状態になっていました。

↑ メタライズコンデンサー0.1μF/400WV×2個を直列接続に使用して0.05μF/800WVとして
使用いたしました。
これには理由があります。
フォノモーターにはトランスと同じように鉄芯に大量の巻き線があります。
電源が切れる瞬間に大きな火花が発生して逆起電力により高電圧が発生します。
もしコンデンサーがないと大きな瞬間的な雑音が出ます。
またスイッチの接点も破壊消耗します。
そのスパークを抑え込むためにコンデンサーを使用いたします。
コンデンサーの耐圧が低いとコンデンサーがダメージを受けます。
因みにショートした不良のコンデンサーは耐圧400WVでした。



エージングテストテストの様子です。 良好です。
このプレーヤーは50Hz仕様です。 当地は60Hzですので回転が速くなっています。

予てよりお預かり致しておりました1970年代後期ビクター4チャンネルセパレートステレオ「DF-21R」修復修理の記録です。
VOL3工程はレコードプレーヤーの修復修理を進めます。

↑ 経年劣化は潜在的に目に見えない箇所にも及んでいますので注意が必要です。
「ゴムベルト」「ターンテーブルマット」「フォノモーター防振ゴム」などのゴム製品は最も影響を
受けます。


↑ ターンテーブルを取り外します。 ベルトが欠品しています。



↑ フォノモーターは健在ですが、防振ゴムが経年劣化で固着していますので、新しい防振ゴム
に交換を行います。

↑ リターンギヤとスタート/ストップスイッチです。

↑ リターンメカのメンテナンスを行います。

↑ カートリッジシェル/カートリッジ/ダイヤモンド針が一体になっています。
ダイヤモンド針はカンチレバーの先端のダイヤモンド針が欠けています。

↑ トーンアームの動作状態は良好です。

↑ フォノモーターは回転時に「キュルキュル」と異音が発生しています。 モーター回転軸に注油
を行いました。
重要な「防振ゴム」が経年劣化で変質して固くなりゴムの弾力が無くなり堅くなりポロポロ崩れる
状態になっています。 取り外して防振ゴムの交換を行います。

↑ 劣化した防振ゴムを取り外しました。





↑ 3箇所の防振ゴムを交換いたしました。


↑ ドライブベルトを取り付けました。

↑ カートリッジの針先が欠けているため、別のカートリッジを仮付けして動作テストを行います。

↑ レコードプレーヤーの動作テストを開始いたしました。
セミオートプレーヤーの一連の動作はOKですが、
2点の不具合がありました。
① レコード演奏の左の音質が悪く音量も小さい。 右は正常。
② アームがリターンしてアームレストに戻ってもターンテーブルが回転したままで停止しない。.

↑ ① レコード演奏の左の音質が悪く音量も小さい。右は正常 の原因は、
● 矢印のPHONOヘッドアンプ基板内の不具合の可能性があります。
② アームがリターンしてアームレストに戻ってもターンテーブルが回転したままで停止しない。.
● 次工程でスタート/ストップのマイクロスイッチの交換を行います。




次工程に進みます

予てよりお預かり致しておりました1970年代後期ビクター4チャンネルセパレートステレオ「DF-21R」修復修理の記録です。
4CHステレオの修復修理で最も大切なことは、4系統のアンプが全て正常に動作を維持できるかに
かかります。
1系統でも「音が出なかったり」「バランスが崩れたり」「ノイズがあったり」「歪が酷かったり」
潜在的な原因も掘り起こして修復を行います。

↑ 後継機のビクター4チャンネルセパレートステレオ「DF-21R」はその他の機種とはかなり回路が異
なり過去の修復経験と違った部分もあります。
個体的な特徴もありますが大きな発見は以前の機種のようなTR(トランジスタ)の劣化による不具合が
:現時点では見当たらないことです。
と、なればその他の箇所に動作不良の原因があると断定して、修復を行っていきます。
●最初にチューナーアンプシャーシーとプレーヤーを取り外した時に
経年劣化でシャーシーと固定ネジが湿度の錆で固着がありました。これはいずれのレトロ機器にもおこりうる現象ですが、機器により現れ方が異なります。
矢印は影響を受けやすい部分です。

↑ 今回、特に注目したのはこの2つのセレクタースイッチです。
セレクタースイッチのSOURCE AM/FM/PHONO と FUNCTION 2CH/MTX1-MTX2(R-M)/4CH
の動作不良です。
接点復活剤を噴射注入によりすり合わせを丹念に行い接触接点の修復を行いました。
その他の全てのボリュームにも同様の処置を行いました。
続いて最初から重要視しておりました4CHパワーアンプ基板の回路内ヒューズホルダーの
経年劣化により弾力が衰えて接触不良が発生していました。

↑ 4CHパワーアンプ基板の回路内のTRの保護ヒューズホルダーのガラス管ヒューズ保持接触
片の経年劣化による金属疲労で保持力が低下して緩くなり接触不良が起きています。
これは、音途切れやノイズの原因になりTRにも悪影響を及ぼします。
全てのヒューズホルダーの接触片を折り取り、ヒューズホルダーの取り付けをやめてガラス管ヒ
ューズを直付けすることにいたしました。

↑ 折り取った接触片と劣化のガラス管ヒューズです。

↑ 新しいガラス管ヒューズに銅線を半田付けして基板に直接半田付けを行いました。


↑ 動作テストの結果、4系統のアンプが全て正常に動作をいたしております。
ノイズもありません。
続きまして、最初から気になっておりましたステレオの顔にあたる操作パネルのバックライトが殆ど
切れてたった1個のパイロットランプが点灯していて誠に活気のない顔になっていました。


↑ 画像左が従来のガラス管ヒューズ型のパイロット球です。 画像右がLEDランプです。

↑ 昔はパイロットランプの交換は考えていなかったのものですから、交換は簡単ではありません。
しかも、従来のガラス管ヒューズ型のパイロット球は現在手に入りにくくなっています。
現在は自動車用のもの中から使用できるものを利用しています。

↑ バックライトボックスを慎重に取り外してLEDランプ5個を取り付けました。

↑ 点灯を確認いたしました。 凄く明るいです。



↑ 素晴らしいです。


↑ 音もきれいで、ステレオの顔も明るく生気がみなぎっています
画像では実際の目視の感覚が伝わりませんが、 蘇った感じです。
次工程はレコートープレーヤーの修復を行います。

予てよりお預かり致しておりました1970年代後期ビクター4チャンネルセパレートステレオ「DF-21R」修復修理の記録です。

↑ ビクターのDFシリーズ4CHステレオです。
[DF-5] [DF-9] [DF-11] [DF-11DX] [DF-15] [DF-19]の修復修理は過去の修理事例でこのブログ内
に掲載いたしております。
今回の珍しい[DF-21R]は初めてになります。
センターキャビネットのチューナーアンプシャーシーとプレーヤー搭載部のみお預かりしておりました。
一瞬、トリオの4CHステレオと見間違えるほど似ています。


↑ 背面の様子です。

↑ チューナーアンプシャーシーとプレーヤーを取り外しました。
経年劣化でシャーシー固定ネジが湿度の錆で固着がありました。

↑ ヘッドホンで動作状態を確認いたします。
ラジオ受信で何とか音が出ていますが、ノイズや音の大小や途切れや歪等で乱れています。
現状は4CHアンプの不具合でフロントアンプR/L及びリアアンプR/L基板内に経年劣化による不具合
があります。


↑ 4CHアンプのフロントアンプR/L及びリアアンプR/L基板内のトランジスタ回路内のトランジスタ
とヒューズホルダー等の交換が必要です。





↑ 続いてレコードプレーヤーですが、
いずれのステレオの場合でもプレーヤーのダメージは激しく、メンテナンスを行いまして、レコードが
正しく回転を取り戻して針先からカートリッジ伝わりアンプに入りスピーカーから素晴らしい音が奏で
る状況になります。



↑ ベルトが欠品しています。


↑ フォノモーターは健在ですが、防振ゴムが経年劣化で固着していますので、新しい防振ゴム
に交換を行う予定です。



↑ リターンメカのメンテナンスを順次行っていきます。

↑ カートリッジシェル/カートリッジ/ダイヤモンド針が一体になっています。

↑ トーンアームの状態は良好です。
次工程に続きます
1981年製ナショナルpanr colorブラウン管テレビ「TH18-C14(M)」の修復修の記録です。

↑ 垂直偏向回路内の故障で横線一本状態のままの故障ですが、回路内の関連パーツのIC AN5435が
ご依頼者から届きましたので交換を行います。


↑ 赤◯印のIC AN5435の交換を行います。


↑ ICの脚ピンの半田付けを溶かして取り外しました。

↑ 交換用のICを挿入しました。

↑ 基板の裏側から18本の脚ピンの半田付を行いました。
期待をしながら電源投入・・・テストを行いましたが、期待外れで、水平偏向回路まで停止して
横線も何も出なくなりました。.
これは、交換したICの不良に違いありません。
幸いにICは2個送られておりましたので、再度交換を行いました。
結果は横線一本の状態でした。
これは、故障原因は他にある証になります。 再度原因の究明を行います。

予てよりお預かりしておりました1950年代ナショナルオールウエーブスーパーヘテロダイン真空管ラジオ「QA-700」の修復修理の記録です。
愈々最終工程のキャビネットの補修作業に入ります。

↑ キャビネットの塗装を完了してきれいに蘇った様子です。 (完成画像)

↑ 最初のキャビネットの外観は60年以上保管の経年劣化で風化状態でした。

↑ 塗装が剥がれて木肌がむき出しになっています。

↑ 木肌がむき出しの部分を色付けして埋めていきます。

↑ レトロ感を残しながら整った形できれいにいたします。

↑ ウレタンニスを乾いてから3回重ね塗りを行いました。

↑ 前面下部のツマミの配列部分も風化により見苦しくなっていましたが、
ここは重ね塗りをすると文字が消えそうですので1回塗りにいたしました。


↑ 背面の様子です。
アンテナ線2mを接続端子に半田付けを行いました。
この当時は外部アンテナが必要でした。
このアンテナ線の全長を伸ばして下に垂らすだけで短波放送も受信できます。

↑ 素晴らしい音質/音量で元気に鳴っております。

1960年代ナショナル真空管式HiFi Stereo「SE-8800」設置画像をお送り頂きましたのでご紹介いたします。

↑ 完成直後の画像です。
ヨネデン 米川様
○○です。
先日は、ナショナル製 SE-8800 を修理いただきありがとうございました。
おかげさまで元気に動いています。(若干の不具合はありますが大丈夫です)
音は凄くいいです。
それにレコードの音って心地いいですね。
こんな感じで設置していますので、写真をお送りします。



ありがとうございました。

予てよりお預かりしておりました1950年代ナショナルオールウエーブスーパーヘテロダイン真空管ラジオ「QA-700」の修復修理の記録です。

↑ ペーパーコンデンサー及び電解コンデンサーの交換を開始いたしました。

↑ 交換前の内部の全容です。

↑ 同時にブロック型電解コンデンサーを取り外して単体の電解コンデンサーに交換を行いました。

↑ ブロック型電解コンデンサーを取り外した開口部の様子です。

↑ 電源コードを交換いたしました。


↑ アメリカ RCA製 マジックアイ UZ6E5(同調標示真空管)を入手、交換を行います。


↑ 殆ど全ての劣化コンデンサーの交換により全体のパフォーマンスと安全度が向上致しました。

↑ 取り外した劣化パーツです。
次工程ではキャビネットの修復を行います。

予てよりお預かりしておりました1950年代ナショナルオールウエーブスーパーヘテロダイン真空管ラジオ「QA-700」の修復修理の記録です。
VOL2工程でコンデンサー等の交換を予定しておりましたが、劣化したダイヤルローブが切れた為に予定を
変更して新しいナイロンロープの掛け替えを行いました。

↑ 通常ラジオのダイヤル指針は殆ど左右の水平移動が採用されています。
しかし、このラジオは上下の垂直移動になっています。

↑ 少し複雑な糸掛けになります。
①横長の大きな水平ダイヤル指針を上下に移動させます。
②ダイヤルツマミを右回しで指針が上へ移動、左回しで下へ移動
③ダイヤルツマミを右回しで周波数が高く、左回しで低くなる。
◎この3つの動作を確実に行う糸掛け工程を考えながら進めます。

↑ ポイントはナイロンロープを後ろでクロスさせることです。
クロスさせないと両サイドの動き方が反対方向になり捻じれてしまいます。
クロスさせることにより同じ方向に動きます。


↑ ダイヤル指針の汚れを拭きとり取り付けを行います。

↑ ダイヤル指針を取り付けました。




↑ ダイヤルロープの掛け替えを完了いたしました。

予てよりお預かりしておりました1950年代ナショナルオールウエーブスーパーヘテロダイン真空管ラジオ「QA-700」の修復修理の記録です。

↑ 約60年前の終戦後に製造された高性能ナショナルオールウエーブ真空管ラジオです。
まとまったデザインと高感度高音質で好感度のよいラジオです。
全体的な修復を行います。

↑ 5球スーパーヘテロダイン回路の2バンドラジオは高感度で海外の短波放送ラジオを受信いたします。
16cmのパーマネントダイナミックスピーカーと出力真空管UZ42は小型電蓄並みの音が出ます。

↑ キャビネットの部分補修も必要のようです。



↑ 底部の固定ビスを取り外してシャーシーを取り出します。


↑ 見た感じは、保存状態が良く60年以上の経年を感じません。

↑ ヒューズホルダーの劣化や電源スイッチの不良で通電しにくい状態ですが、何とか動作させて点検
テストを行いました。
ボリュームやスイッチ等の劣化で猛烈な接触不良があります。

↑ 接点復活剤を投入して入念なすり合わせを行い、ラジオの仮動作をさせました。
12個のペーパーコンデンサーとブロック型電解コンデンサーの交換を次工程で行います。


↑ 電源コードも途中でつながれています。 交換が必要です。



↑ ラジオの選局同調標示真空管のUZ6E5が劣化していますのて交換の必要があります。
次工程へ続きます。
2016年10月に修復修理をさせていただきました1970年代トリオ4チャンネルステレオ「ST-6VD」が今回修理で
お預かりしておりました。
今回、先月にTRIO 4チャンネルステレオ「ST-7VD」シャーシーを「ST-6VD」の代替として組み込みました。
しかし
症状は「フロント右スピーカーの音が出ない」故障です。
しかし、テストでは、直ぐには症状が出ません。 こういう事はよくあります。
輸送中の強力な振動などで変化が起きます厄介な状況です。
色々点検している内に必ず不具合が出るまで待ちます・・・・・予想通り案外早く出てきました。
症状が一定ではなく変化します。 音が絞れ切れなくなったりもします。
ここで、初回の修理時のメインボリュームの4連ボリュームの不具合の修復が鮮明に蘇りました。
リンクではなく当時の修復の様子を貼り付けます。
以下2016年10月11日全文
1970年代トリオ 4チャンネルステレオ「ST-6VD」の修復修理は
「特殊なタップ付4連ボリューム100kΩ」で入手は不可能なため、
昨日、基板取り付け用の小形特殊ボリュームの端子片の接触不良の修理は
困難を極めましたが、一応直っておりました。
本日朝からエージングテスト中にボリュームツマミに触れると、なんとなく違和感を覚えました。
「一瞬、フロント左の音が絞り切れず少し残ります」。
しかし、また正常になります。
再発の傾向です。 やはり・・・・・と云った、不安感がよぎります。
徹底交戦・・・・・最後の手段即、折角組み込んだシャーシーを再度取り外します。
プリアンプ基板を取り外して4連ボリュームを基板から外して修理を行います。

↑ プリアンプ基板をシャーシーから取り外して4連ボリュームを基板から外すには、
後方のパワーアンプ基板と電源基板が邪魔になりますのでこの2点を少し移動させます。

↑ 慎重に作業を行います。プリアンプ基板のジョイント配線も6本だけ切断します。
何とか取り外せます。




↑ プリアンプ基板の裏面から4連ボリュームの端子片とプリント基板パターンの半田を
溶かして取り去って、不良ボリュームを外します。

↑ 4連ボリュームの端子片がに3ヶ所、更に外れて取れてしまいました。


↑ 欠損した端子片は最初の2個から3個増えて5個になりました。
端子片は極小のリベットでカシメてあります。
ボリューム(可変抵抗器)はカーボンの為端子片は直接半田付けは不可能です。
画像下段の小さな金属片を加工してクリップで挟むような感じで抵抗体と接触をさせます。
そして銅線を半田付けして基板のパターンに接続します。


↑ 準備が出来ました。
テスターで最小抵抗値約10Ω 最大抵抗値約100KΩ を4個とも確認OKです。

↑ 画像左の12個の小さな穴にボリュームの端子片を挿入して半田付けを行います。


↑ 修理済みのプリアンプ基板を元の位置に取り付けます。
切断した隣の基板とのジョイント線を半田付けします。


↑ 移動させた後方のパワーアンプ基板と電源基板を元通りに取り付けます。
結果はフロント、リアとも完璧に動作しました。
ここまで 2016年10月11日の記事
お客様から修理不可の場合は適当な機器の組み込みをご要望頂いておりました。
●「特殊なタップ付4連ボリューム100kΩ」で入手は不可能
●この「ST-6VD」シャーシーはかなり使い込まれ今後の使用に耐えないと判断して別シャーシーの
組み込みを行います。

↑ 展示中の1970年代TRIO 4チャンネルステレオ「ST-7VD」中古整備済完動品です。
「ST-6VD」のワンランク上位機種になります。

↑ このチューナーアンプシャーシーを取り出して移植交換を行います。

↑ 右に「ST-7VD」がスタンバイしています。

↑ 取り外した「ST-6VD」チューナーアンプシャーシーです。

↑ シャーシーの固定孔の位置がかなり違いまいので、孔開けを行いました。



↑ サイズ的には殆ど同じです。

↑ ピッタリです。

↑ 底板から4本のビスで固定を完了いたしました。



↑ プレーヤーを装填する前にカートリッジからの出力プラグの形が異なるために交換いたします。



↑ 出力プラグを交換いたしました。

↑ プレーヤーを載せました。

↑ テストを開始いたします。





「ST-7VD」はパワーも音質も満足です。