1950年代のGT管MT管混合の組み立て大型真空管電蓄修復修理の記録です。
或る収集家様から随分前に「急がないから・・・」と、お預かりしておりました。
この製品はメーカー製ではなく昔、大阪日本橋の電気街のケース専門店でキャビネットを買いパーツ専門店
でシャーシー/真空管/トランス/回路部品/配線類/スピーカー/プレーヤー等全材料を整えてかなりの技術の
ある方に組み立をして貰った手作りの電蓄です。

↑ 製品は経年劣化と保存環境の状態から、画像で見ても相当なダメージとスクラップ化により「修復不可能」?
と危惧されました。

↑ 再塗装済み画像 キャビネットの修復塗装を行いました。

↑ SPプレーヤーの様子です。

↑ 背面の様子です。

↑ スピーカーが欠品しています。

↑ 当時、制作時に「穴なしアルミシャーシー」を使用して、独自に全ての穴明けを行っています。
凄く手間がかかっていた様子が窺われます。
キャビネットの方も前面の「ダイヤル窓」と「操作ツマミ穴」も独自に行った様子です。
昔、金属シャーシーの穴あけ加工に「穴かけパンチ」と云う工具がありました。


↑ シャーシー部完成画像
左3球は高周波関連 MT管 ナショナル6BD6 NEC 6BE6 マツダ6BD6
右4球は低周波関連 GT管 マツダ6SQ7GT マツダ6SL7GT マツダ6V6GT マツダ5Y3GT(整流管)
同調表示管 不良に付き交換 RCA 6E5(中古)


↑ シャーシーの全体点検前に劣化配線の修復を行い安全確認を行います。

↑ 電源回路の修復を行いました。 電源コード・電源ヒューズホルダー・B電源回内電解コンデンサー・
抵抗・配線用リード線等の交換を行いました。
電源投入の結果は赤丸で囲った、受信回路のセレクタースイッチの不良によりスイッチ接点のショートが
原因で高周波増幅管に電圧が供給されないトラブルにより受信不能状態になります。
本来ならセレクタースイッチの交換により修理は可能ですが、この場合は、「高周波増幅付2バンド
受信コイルキット」を使用しているためコイルとセレクタースイッチを分離できません。
単コイル・単セレクターで改造を考えましたが無理な様子です。
そこで、この高周波増幅付2バンドコイルキットを修理出来ないものかを検討致しました。
このショートしているセレクタースイッチ回路をとり外した場合どのような動作になるかを検証いたしました。
これは高周波増幅回路に繋がっていることが判明いたしました。
それならこのB電源回路を遮断してもラジオの受信は可能であることを確信いたしました。
何故なら、現在はラジオ放送の進化で全国的に電波状態は良好になり高感度の受信機の必要はなくなっ
ています。




↑ ダイヤルスケールのバックライトが、100Vのなつめ球が使用されていましたがソケットも配線も
劣化して危険なため6.3Vの標準のパイロット球に変更ソケットも配線も交換いたしました。


↑ 欠品のスピーカーは20cmパーマネントダイナミックスピーカー(コロムビア製中古)を取り付けました。
出力トランス(新品)もシャーシーに取り付けました。

↑ レコードプレーヤーの修復修理を行います。鉄の塊のようなインダクションモーターのフォノモーターです。
注油等を行いました。

↑ 付属のオートストッパーは修理不能の為、確実な手動タクトスイッチを取り付けました。
鉄針ケースを利用して小型タクトスイッチを埋め込みました。





↑ 猫?が引っ掻いたような小傷、擦り傷は、相当酷く再塗装しかありません。



↑ 両側面の一部を残して殆ど全体の2度塗りを行いました。
約80数年以上前のオーディオ黎明期の文化財的なレコードプレーヤーVictor SPレコードプレーヤー「RP-6」
は当時のゼンマイ式の蓄音器の電気版でモーターで回ります。
鉄針式のカートリッジはこのままでは音が出ません。
ラジオなどに接続したり、別の真空管アンプに接続して使用する単品のSPレコード専用プレーヤーです。
前頁にご紹介のVictor SPレコードプレーヤー「RP-3」の後継機種の「RP-6」の復元修理の記録です。
昔の「物」同士の繋がりでしょうか、奇遇と云いますか、縁でしょうか、何か言葉で表現できないものを感じます。

↑ Victor 「RP-3」の後継機種の「RP-6」です。
当時の手作り的な製品て改良パーツが使用されています。復元修理の内容もほぼ全く同じ内容になります。

↑ ターンテーブルを取り外して駆動メカの修復を行います。
ターンテーブルの回転の駆動メカは、初期のリムドライブ方式です。
「モータースピンドル」→「アイドラー」→「ターンテーブル」とフォノモータースピンドルの高速回転を
アイドラーで減速をしてアイドラーからターンテーブルの外周内側に伝えて毎分78回転を安定に保ちます。
ところがこの連携プレイが成立していませんのでレコードをかけることが出来ません。
このRP-6の場合もリムドライブ方式の連携プレイが成立していませんでした。
回転しない元凶はフォノモーターの回転不良でしたが、その他の複合的不調も重複していました。
連携プレイが成立していません。

↑ いきなり、フォノモーターの回転不良を修復の必要がありました。
モーターが機嫌よく回ってくれませんと全てに影響します。
先ずモーターの修復から始めました。回転軸が経年劣化のため回転軸がロックして起動致しませんの
で潤滑剤と注油によりスムーズな回転を取り戻しました。
電気配線を全て更新したしました。万一配線のショートやモーターの過熱の場合を考慮して
電気回路の遮断ヒューズの取り付けを行いました。
この時点で、ターンテーブルは回転をしますが、カタカタ音が激しく色々調整を行っても効果が無く原因は「RP-3」と同様のアイドラーのゴムリングの接触面の凹凸が影響していました。


↑ 使用されていたゴムリングは手作りのものでしたので精度が良くなくて、アイドラーがカタカタと
踊ってしまいます。

↑ アイドラーのリムの内側もご覧のように以前にこびり付いたゴムを取り除きました。(画像はRP-3)

↑ 交換に使用した新しいゴムリングは丸ゴムです。

↑ 交換完了の新しい丸ゴムリングです。 スムーズに回転をしています。



↑ オートストッパーとスイッチ配線を修復いたしました。

↑ これで、回転/停止関連の修復完了のエージングテストを行います。
次はカートリッジですが、当初はクリスタルカートリッジをマウントしていますが、寿命で音は出ない筈ですが一応テストを行いました。予想通りダメでした。クリスタリルカートリッジの圧電素子はロシェル塩素材を使用しています。これは寿命がありまして40年前後で圧電機能が不能になります。交換が必要ですので代替品でセラミックカートリッジを使用いたしまして交換を行います。



↑ 不良のクリスタルカートリッジを取り外してセラミックカートリッジ(宝石針付き)の換装を行いました。


↑ 取り外した不良の鉄針式クリスタルカートリッジです。

↑ 音出しテストを行っています。 出力を現在修理中のステレオのAUX端子に接続して鳴らしています。
素晴らしい「昭和の音」を奏でております。



↑ 美空ひばりの少女時代のSPレコードでエージングテスト中の様子です。


↑ プレーヤー内部の様子です。

↑ カートリッジの出力線とイコライザーとボリュームてす。


↑ 底板を取り付けました。

↑ 背面の様子です。

↑ 交換で取り外した劣化配線類です。

↑ Hzに合わせた78回転の調整を行いました。
約80数年以上前のオーディオ黎明期の文化財的なレコードプレーヤーの復元修理の記録です。
Victor SPレコードプレーヤー「RP-3」は当時のゼンマイ式の蓄音器の電気版でモーターで回ります。
鉄針式でこのままでは音が出ません。
ラジオなどに接続したり、別の真空管アンプに接続して使用するSPレコード専用プレーヤーです。

↑ 2021年5月31日にお預かりしておりましたが、余りにも経年劣化の状態が酷く修復の目途が立たず
延び延びになっておりました。

↑ この度、パーツの入手が出来まして、復元修理が可能になり鋭意取り掛かりました。

↑ 分解の際の小さなマイナス木ネジが錆びて朽果てて外れない状態ですが、木部はしっかりしています。

↑ 最初にフォノモーターの状態が回転するかを確認しておきます。
当時はビニールコードが無かった時代で、ゴムと木綿の被覆の電源コードは経年劣化で脆くなり危険
ですが、とりあえず、電源投入でフォノモーターの回転を確認します。

↑ 配線類は後ほど全て交換を行います。

↑ フォノモーターのメタルの劣化で固着していますので、潤滑剤を注入して、時間を於き注油を行いました。
その結果、フォノモーターは回り続けました。

↑ プレーヤーボードスライド用の戸車にも注油を行います。


↑ MMカートリッジからの出力部のイコライザー部分は後ほど処置いたします。
次は、ターンテーブルの回転メカの点検修復を行います。最も困難な部分になります。

↑ リムドライブ方式のターンテーブルを取り外しました。

↑ アイドラーがフォノモーターの回転をターンテーブルに正確に伝える重要な働きをします。

↑ フォノモーターの「スピンドル」→「アイドラー」→「ターンテーブル」と回転数をに正確に伝えるメカです。
レコードが毎分78回転を安定に伝えなければ音に異変が生じます。
そのためにアイドラーがスムーズに正確に伝える重要な精度が要求されます。

↑ しかし、このアイドラーのゴムは経年の環境に曝されて弾力を失い硬化亀裂でボロボロになっています。

↑ 今回、交換用に最適サイズのゴムリングを入手いしました。 天然ゴムではなく合成ゴムですが、
工夫により使えそうです。

↑ アイドラーの金属枠から劣化硬化したゴムを削り取りました。

↑ 新しいゴムリングを取り付けて回転テストを行いました。
ターンテーブルを装着して回転テストの結果は、勢いよく回転しました。 しかし、アイドラーが振動して
カタカタ音が激しく出ています。
いろいろ試した結果、凹凸があることが原因でした。

↑ アイドラーの金属枠からゴムリングを外して、再度、金属枠に残っている劣化ゴムを丁寧に全て綺麗に
削り取りました。

↑ 劣化ゴムを再度、丁寧に全て綺麗に削り取りました。

↑ これで殆どカタカタ音は気にならない状態に治まりました。

↑ スムーズな回転をしております。
次は音のカートリッジの点検修復を行います。
◎下の鉛筆をクリックしてください
1970年代PIONEERマルチアンプセパレートステレオ「S-88」は2021年7月に修復修理を完了してお送りしましたが、
今度はFM放送の受信が出来なくなりました。
約1年前になりますが、非常に経年劣化の激しいセパレートステレオでしたが、記憶では当初はFMチューナーの
状態は中程度ではありましたが、実用範囲の受信は出来ておりました。

↑ 1年前の完成時の様子です。

↑ 今回はセンターのみお送り頂きました。
シャーシーを取り出してAM/FMチューナー基板の全面点検を行いました。
AMラジオは問題なく受信できております。
FMの不調は受信インジケーターの指針が殆ど振れない程感度が落ちて、しかも、電波ノイズに混じってTR
ノイズが不規則に入り変化します。
FM回路のトランジスタを全て交換して再調整を行いました。 一時的に改善された様子でしたが、不安定で
又同じ感度低下症状に戻ります。
再調整を繰り返したり、ショック療法で良くなったりしますが、全く完治は致しません。
結局、上画像のチューナー基板の右3分の1を占拠しているバリコンとセットで基板に着装のIF生成ブロック
の不良と断定致しました。
PIONEER S-88「AM/FMチューナー基板」の中古良品を今すぐに調達なんて出来る筈がないのですが、
運のよい時はそれが可能なんです。
5年前に入手した「S-88」がありました。 早速引っ張り出して点検しますとプレーヤーは外してなくなり
アンプシャーシーとスピーカーはありました。
アンプ基板は不具合がありますが、「AM/FMチューナー基板」は良好でした。

↑ 早速、シャーシーを取り外してシャーシーから「AM/FMチューナー基板」を取外します。
「AM/FMチューナー基板」を取外すには、
① 25ヶ所の接続配線の取り外し時に配線の保護
② バリコンドラムの取外しと養生
③ ダイヤルロープを半田鏝の熱に注意を

↑ バリコンドラムを取外し同じ位置に固定をいたしました。

↑ 使用する「AM/FMチューナー基板」を取外しました。

↑ 同じ方法で不良の「AM/FMチューナー基板」を取外しました。

↑ 定位にバリコンドラムを待ち受けるように取り付けておきます。

↑ バリコンシャフトをドラムに差し込みながら「AM/FMチューナー基板」を取付けます。

↑ 25ヶ所の配線の半田付けを行いました。

↑ 無事「AM/FMチューナー基板」の換装を完了いたしました。

↑ 愈々テストを行います。

↑ OKです。 調整を行います。

↑ シグナルインジケーターの指針の振れも良好です。 感度良好

↑ FM STEREO マーカーも点灯しました。

↑ 手前が不良の「AM/FMチューナー基板」です。


↑ キャビネットの内蔵簡易アンテナのみでローカル局の受信は安定しています。
高音質3極真空管UX-2A3使用電蓄と同時にお預かりしておりましたパワー真空管がUZ-42シングルの電蓄です。
この電蓄も当時のベテランアマチュア手作り大型高性能真空管電蓄です。
使用パーツなどから関西地区で誕生した貴重な製品です。
5球スーパーヘテロダインラジオに高出力5極パワー真空管UZ-42使用電蓄でした。
VOL5工程ではシャーシー組み込み後の全体的な仕上げ作業を行います。

↑ シャーシー内の最終画像です。
全ての劣化チューブラーコンデンサーをメタライズコンデンサーに交換を行いました。
マジックアイの劣化接続コードも交換を行いました。

↑ マジックアイの劣化接続コードです。

↑ マジックアイの5本の接続コードを新しく交換を行いました。

↑ シャーシー組み込みの様子です。


↑ キャビネットの清掃・キズ補修・ワックス掛けを行い昭和ロマンの雰囲気を再現いたしました。


↑ スピーカーを駆動するパワー真空管の音質の比較ができました。
UX-2A3ローインピーダンス3極管と
UZ-42ハイインピーダンス5極管の 双方の特徴が良くわかります。

当時のベテランアマチュア(又は技術者)製作の貴重な手作り大型高性能真空管電蓄です。
使用パーツなどから関西地区で誕生した貴重な製品です。
今、このような製品が自分の手で修復させて頂くことに因縁を感じます。
パワー真空管2A3使用電蓄は高嶺の花の製品でした。
レトロオーディオの修復修理では、一旦修理を行った結果、修理中に第二、第三の故障が現れます。
ずるずると続く場合があります。
これは経年年数により異なります。 又、保存環境によるパーツ全般の劣化の状態も異なります。
(居間等ではなく納屋、物置、倉庫などは劣化か激しくなっています)
メーカー製品とは異なり今回、特に発見がありましたのは、半田付けの優劣の問題と、誤配線などの
問題でした。
不具合として、感度・音質・音量・雑音・安定度・安全性等に人為的起因によるものがありました。
VOL3工程では修復修理を行います。 気づいたことは全て解決に向かいます。

↑ B電源回路とUX-2A3出力回路の修復を行い音出しを完了したシャーシーですがセレクタースイッチや
音量調整ボリュームなどの経年劣化による接触不良で不安定な音出しになっています。

↑ セレクタースイッチと音量ボリュームの交換を行いますが、
同型のパーツが入手不能の為、回路数も接点数も異なるセレクタースイッチを工夫をしながら交換を
行います。
音量ボリュームも小型のボリュームをシャフト接ぎを使用して交換取り付けを行います。

↑ セレクタースイッチと音量ボリュームの交換中の様子です。


↑ RADIO/PHONOの切り替えスイッチです。
パイロットランプの切り替えとPHONO時はラジオの停止とマジックアイの停止を行うため複雑な配線に
なります。

↑ 経年劣化のぺーパーコンデンサーと小型電解コンデンサー等全てを交換いたします。


↑ 経年劣化のぺーパーコンデンサーと小型電解コンデンサー等全てを交換完了です。

↑ テスト中の様子です。
原因不明ノイズはヒューズホルダーのリベットの緩みから発生している可能性が確認できました。
ラジオの受信感度が上昇しました。


↑ 最終組み込み前にシャーシーの塗装を行います。

↑ シャーシー塗装完了です。




↑ 欠品の背面カバーの穴あきボードを取り付けました。 下部のスピーカー部分は開放構造です。
上扉のヒンジが錆で朽果てて外れそうになり新しくステンレス素材の着色ヒンジに交換を行いました。
開閉ストッパーの強力バネが外れていましたので、取り付けを行いました。



キャビネットは拭きこみを行いまして、小傷や剥離部分を手直し後、蜜ろうワックス摺り込み
磨き上げを何回も行いまして、当時の風合いを再現いたしました。
高音質3極真空管UX-2A3使用電蓄と同時にお預かりしておりましたパワー真空管がUZ-42シングルの電蓄です。
この電蓄も当時のベテランアマチュア手作り大型高性能真空管電蓄です。
使用パーツなどから関西地区で誕生した貴重な製品です。
5球スーパーヘテロダインラジオに高出力5極パワー真空管UZ-42使用電蓄でした。
VOL4工程ではシャーシーを完成させてキャビネットに組み込みを行います。

↑ 選局バリコンのダイヤルロープが劣化断線のため新しいナイロンロープに掛け替えを行います。


↑ 簡単な構造なのにバリコンドラムが大きすぎて溝が浅くかえって難しくなりナイロンロープを掛けて
指針の位置合わせを行いました。


↑ マジックアイのUZ-6E5は劣化で発光が殆どなく新品のマジックアイUZ-6E5に交換を行いました。


↑ スピーカーは「ONKYO 20cm励磁型」のためフィールドコイルと出力トランスが付属でかなりの
重量があります。



↑ ラジオを鳴らしテストしています。

↑ ラジオは良好に鳴っております。

↑ 前面の右端のボリュームは「ラジオの音量調整とラジオ/レコードの切替」になりますが、
「スイッチ付きボリューム」が経年劣化で接触不良が直らず不安定な状態です。
同型の「切替スイッチ付Aカーブ500KΩボリューム」の入手が不可能な状態になっています。
色々調査の結果、電気楽器用の機能的には殆ど同等ですが形状が小型のパーツを入手
して、交換を行うことにいたしました。

↑ 画像左が従来の劣化不良の「切替スイッチ付Aカーブ500KΩボリューム」です。

↑ 画像左が交換に使用した「電気楽器用の切替スイッチ付きAカーブ500KΩボリューム」です。
● シャフトが短いためシャフト接ぎで延長しました。
● ラジオからレコードに切替は→ツマミを押す。
● レコードからラジオに切替は→ツマミを押す。
動作は良好です。 どちらもツマミを押すだけになります。

↑ 最終のシャーシー内部の様子です。

↑ 最終のシャーシ後部の様子です。 右端の電解コンデンサはダミーとして取り付けを行いました。
シャーシーの組み込みは次工程で行います。
高音質3極真空管UX-2A3使用電蓄と同時にお預かりしておりましたパワー真空管がUZ-42シングルの電蓄です。
この電蓄も当時のベテランアマチュア手作り大型高性能真空管電蓄です。
使用パーツなどから関西地区で誕生した貴重な製品です。
5球スーパーヘテロダインラジオに高出力5極パワー真空管UZ-42使用電蓄でした。
VOL3工程ではプレーヤーの修復修理を進めます。

↑ この電蓄は当時のアマチュアの組み立て品のためプレーヤーボードの取り外しが不可能に近く
取り外しを断念しての修理作業になります。


↑ フォノモーターはAC100Vで動きますので経年劣化でボキボキに固くなった電気配線は危険があります。
可能な限り修復と交換を行います。


↑ 上部には照明ランプソケットがあります。
何かの時に配線に余裕が無いと困ります。 配線を長めにしておきます。

↑ 配線がまとまりました。


↑ プレーヤー回路に安全ヒューズを設けました。



↑ マグネチックカートリッジのカンチレバーの修正を完了いたしました。

↑ ピックアップアームをプレーヤーボードに取り付けを行いました。

↑ ピックアッフアームから出力ケーブルを下へ降ろしました。

↑ まだシャーシーをマウントしていませんのでプレーヤーのみでのテストをいたします。



↑ オートストップの位置が若干手前になるため調整を行いました。
続いて次工程でキャビネットにスピーカーを取り付けてシャーシーのマウントを行います。
高音質3極真空管UX-2A3使用電蓄と同時にお預かりしておりましたパワー真空管がUZ-42シングルの電蓄です。
この電蓄も当時のベテランアマチュア手作り大型高性能真空管電蓄です。
使用パーツなどから関西地区で誕生した貴重な製品です。
5球スーパーヘテロダインラジオに高出力5極パワー真空管UZ-42使用電蓄でした。
VOL2工程ではプレーヤーの修復修理を行います。


↑ プレーヤーボードをキャビネットから取り外すには、上部扉ストッパーを外す必要があります。
上部扉ストッパーを外すにはかなりのダメージを伴いますので、上部扉ストッパーを外さないで修復修理を
行います。

↑ ナショナル製のピックアップアームです。

↑ マグネチックカートリッジ部分です。

↑ 先ず、ピックアップアームをボードから取り外しました。
カートリッジからの出力ケーブルは硬化劣化して折れそうです。 新しいシールドワイヤーに交換します。

↑ 新しいシールドワイヤーに交換しました。
マグネチックカートリッジです。インピーダンス1.65KΩです。
アンプに仮接続によりテストを行いますが音は出ません。

↑ マグネチックカートリッジを分解して原因を調べました。
1658Ω発電コイル正常です。 良かったです。 なんとかなりそうです。
カンチレバーの緩衝ゴムの劣化で磁界内で偏り固着して音溝からの音波振動を電気信号に変換不能で
音無しの状態になっています。


↑
最も微細な作業になります。
カンチレバーは十字の小さな磁性体金属パーツです。クッション性ゴムを介してフィールドコイルの中心
に埋め込みます。
マグネットのN極とS極のどちらかに吸着すると失敗になります。
丁度中心部に固定セットします。 0点何ミリの違いで正しく音が出ません。
↑ テストでは音出しに成功していますがゴム材がやや硬くて適当ではありませんので、
2.5mmの極細チューブ状ゴムと1.2mm厚の平ゴムが必要です。 次へつづきます。
当時のベテランアマチュア(又は技術者)製作の貴重な手作り大型高性能真空管電蓄です。
使用パーツなどから関西地区で誕生した貴重な製品です。
今、このような製品が自分の手で修復させて頂くことに因縁を感じます。
パワー真空管2A3使用電蓄は高嶺の花の製品でした。
VOL2工程ではSP78回転専用プレーヤーの修復修理を行います。

↑ フォノモーターは回転していますが、不具合があります。
① オートストップの位置が残り3分の1手前で停止します。
② ターンテーブルが波打って回転します。
③ カートリッジの音出し不明のため点検を行います。
④ フォノモーターの点検を行います。


↑ プレーヤーボードをキャビネットから取り外します。




↑ プレーヤーを取り外しました。

↑ ターンテーブルを取り外しオートストップスイッチメカの調整を行います。

↑ 何度もレコードを掛けながらストップ位置を合わせます。


↑ 何度も繰り返して最適位置に調整を行いました。

↑ 鉄針ですので何回も交換を行います。


↑ クリスタルカートリッジではなくセラミックカートリッジのため健在です。
いい音で鳴っています。


↑ エージングの様子です。



↑ レコード音は、やはり2A3の特徴が出ています。


↑ キャビネットの底部の木片が外れていましたので、シッカリ取り付けておきました。


次工程でキャビネットの手入れを行います。
続きます
高音質3極真空管UX-2A3使用電蓄と同時にお預かりしておりましたパワー真空管がUZ-42シングルの電蓄です。
この電蓄も当時のベテランアマチュア手作り大型高性能真空管電蓄です。
使用パーツなどから関西地区で誕生した貴重な製品です。
5球スーパーヘテロダインラジオに高出力5極パワー真空管UZ-42使用電蓄でした。



↑ 通電を行いまたが、鳴かず飛ばずの状態です。

↑ やはり、部品や配線の経年劣化が酷く危険な状態です。
そして、修理を試みたが、放棄した形跡が窺われます。

↑ 経年劣化で、スピーカーを駆動させるアウトプットトランスのコイルの一次側コイルの断線です。


↑ 新しいアウトプットトランスを仮付けして音出しが可能になりました。

↑ マジックアイの劣化で点灯も暗い状態です。 後で交換を行います。


↑ テスト中に異常過熱臭を感じます。

↑ 電源トランスが異常過熱いたします。
取り外し、調べますと、かなり以前からの過熱により、使用が危険な状態になっています。



↑ 新しい電源トランスに交換を行いました。
ブロック型電解コンデンサーの交換も行いました。 一部の抵抗・コンデンサーの交換も行いました。


↑ 古いブロック型電解コンデンサーはダミーとして取り付けます。

↑ アウトプットトランスとスピーカーケーブルの交換を行いました。
これで、立派に音が出て安心です。
続いてレコードプレーヤーの修理を行います。
当時のベテランアマチュア(又は技術者)製作の貴重な手作り大型高性能真空管電蓄です。
使用パーツなどから関西地区で誕生した貴重な製品です。
今、このような製品が自分の手で修復させて頂くことに因縁を感じます。
パワー真空管2A3使用電蓄は高嶺の花の製品でした。

↑ 当時の典型的な大型真空管電蓄のキヤビネットは大阪日本橋のケース専門店の高級キヤビネットです。

↑ プレーヤーのピックアップアームも関西メーカーのナショナル製です。

↑ シャーシーは経年劣化で通電もおぼつかない危険な状態です。


↑ シャーシー内部は整然とした配線により組み立てられています。
パーツの劣化状態は想像通りです。

↑ 3連バリコンのフレームの錆です。


↑ 大型電源トランスです。

↑ 整流回路の整流真空管KX-80K不良の為交換を行い通電を開始しました。
しかし、ノイズのみでラジオも動作を致しません。
なんだかんだで、かすかに異臭がただょってきます。
電圧測定を行っていますと、やはり整流直流回路に異常があります。
なんとなく温度上昇を感じました・・・・・・
バーン、ブシューとブロック型電解コンデンサーの破裂です・・・・・・

↑ 黒こげの噴出電解液です。

↑ 破裂したブロック型電解コンデンサーを取り外しました。

↑ 当時のニッポンケミコンのブロック型電解コンデンサーは簡単には破裂しない構造ですが何分
経年劣化には勝てないと思います。 アルミ缶体頭部が膨らんでいます。

↑ 大容量単体の電解コンデンサーに交換を行いました。 電源回路は一部変更いたしました。


↑ リップルフィルターのチョークトランスの交換を行いました。



↑ 左の「大阪ONKYO 10インチ励磁型ダナミックスピーカー」を繋げます。
ラジオの音出しまで、色々パーツを交換しましたが音出しに成功いたしました。

↑ やはりUX-2A3は素晴らしい音を奏でます。
続きます
1959年代西ドイツ製ブラウプンクト 真空管オートチェンジャーステレオBlaupnkt TYP [4635/4640] の修復修理は完成を迎えました。
発送の準備に取り掛かります。大型重量の製品を安全にお届けをできますように厳重梱包を行います。

↑ ステレオの梱包で最も注意しなければならないのは、プレーヤーを振動や衝撃の影響を受けにくい
養生が必要です。
プレーヤーは針圧数グラムと云うデリケートな製品ですから、プレーヤーボード4箇所を防振スプリング
で浮かせてあります。
もし、何も対策をしないで長距離を移動した場合は、輸送時の揺れと振動・衝撃で壊れたり調子が狂っ
たりします。
輸送中はスプリングが効かないように固定を行います。


◎ 開梱時に固定をしている養生物を取り外す場合は必ず順序通りにお願いいたします。(設置後に)
① 段ボールを手前に引き抜く
② 3角の筒形の段ボールの3箇所のセロテープの中心を切る
③ 段ボールを外します
④ 白い紙を外します
⑤ 白いクッションを外します
⑥⑦は同時に外して完了です

↑ オートチェンジャープレーヤーを手で揺らしてスプリングが効いていれば良好です。
「安全輸送と簡単開梱」の独自の梱包を行います。



梱包を続けます。

【参考画像】
この画像はセパレートステレオですので2個分以上の大きさになります。
1950年代後期のナショナル真空管式19インチ白黒テレビ「TC-98H」を最新液晶テレビに変身!設置画像のご紹介
和室にピッタリ溶け込んでいます。 素晴らしい
本日テレビが届きまして問題なくスムーズに設定できました。
非常に調子よく映っており、音もとても良くて大変満足しております。
リモコンの角度もコツをつかみましたので、大丈夫です。
参考に設定設置後の写真も送らせていただきますので、ご確認ください。
やはりこの木目で家具調のキャビネットはとても心が落ち着きますね。
部屋とも調和して安心します。
これからも長く大事に大切に使わせていただきたいと思います。
この度は本当にありがとうございました。




↑ 液晶テレビ埋め込み工程完成時の画像です。
1959年代西ドイツ製ブラウプンクト 真空管式オートチェンジャーステレオBlaupnkt TYP [4635/4640] の修復修理の記録です。
キャビネット周りの補修の最終仕上げを行います。
左の飾り棚の中間のガラス棚の取り付け金具は過去から部品不足や取り付けミスなどで直そうとして何度も
挑戦した形跡があり各所に傷だけが残っています。 このままでは嵌め込みが不完全になり落下の危険があります。
ガラス棚は破損が心配なためお預かりをしておりませんでしたが、ガラス棚取り付け金具がかなり変形や
部品不足でこのままお送りしても取り付けは不可能であることが判明いたしました。
やはりガラス棚1枚をお送りいただくのは破損の恐れがあり無理と判断いたしました。

↑ ガラス棚は4mm~5mm程度と推察します。
このままではずり落ちます。

↑ 型紙を作り、段ボールで同型のガラス棚の模型を作り金具の取付け形状を確認いたしました。

↑ 完成したカラス棚支持金具です。

↑ 奥の中央は部品不足の為作りました。


↑ 両サイドの支持金具は修復して取り付けました。
これで、ガラス棚を取り付けてものを置いても大丈夫になりました。


↑ 模型の段ボール棚を取り付けて確認を行いました。
最後にキャビネット周りの小傷や色抜けなどの補修を行いました。



↑ 前扉の内側の無数の傷も消えました。


↑ 両側面の傷もなくなりました。

↑ 背面もきれいになりました。


↑ 傷を探すのに時間がかかるようになりました。
予てよりお問い合わせをいただいておりました、昭和のレトロブラウン管テレビテレビを液晶テレビに変身化の機種選定に
付きまして「卓上テレビタイプ」を当店の保管品の中から適当な製品が見つかりましたのでご紹介をいたします。

↑ 20インチ2台と 18インチが1台です。
機種選定に重要事項はブラウン管が左に片寄って設置したタイプは9対16液晶テレビの埋め込みは不可能になります。

↑ 20インチは同じ機種です。

↑ 1982年製 TOSHIBA 20インチブラウン管テレビです。
キャビネットサイズ 横幅 79.5cm 高さ 55.5cm 奥行 36cm
画面サイズ 横幅 41cm 高さ 30cm
埋め込み用液晶テレビは24型


↑ 1978年製 TOSHIBA 18インチブラウン管テレビです。
キャビネットサイズ 横幅 79cm 高さ 45.5cm 奥行 36cm
画面サイズ 横幅 37cm 高さ 27cm
埋め込み用液晶テレビは24型又は23型
1950年代後期のナショナル真空管式19インチ白黒テレビ「TC-98H」に最新液晶テレビを組み込みを行うには
① キャビネットから真空管シャーシーと配線の取り外し→
② 19インチ白黒ブラウン管(CRT)の取り外し→
③ キャビネットのCRTマスクの取はずし→
④ CRTマウント金具の取り外し→キヤビネット内部り清掃→
⑤ 埋め込み用液晶テレビの位置合わせ→
⑥ 埋め込み用液晶テレビの台座の取り付け→
⑦ 埋め込み用液晶テレビを分解してスピーカーケーブルを取り付け→
⑧ 取り付け金具の作成→
⑨ 埋め込み用液晶テレビをキャビネットに固定(前後・左右・上下の位置合わせ)→
⑩ 2基のスピーカにケーブルを半田付け
⑪ 受像テスト
ここまでVOL1工程にて実施いたしました。
VOL2工程では録画用ハードディスクの取付けやアンテナ接続端子や外部機器の入力ケーブルなどを
セットいたします。

↑ 録画用HDDと各種ケーブルをセットいたします。
A 録画用2TB HDD
B 録画用USB端子
C 電源コード
D BS/CSアンテナ入力端子
E 地デジアンテナ入力端子
F HDMI入力端子
G ビデオ入力端子
H 地デジ/BSCSアンテナ分波器

↑ H 地デジ/BSCSアンテナ分波器はアンテナ入力端子になり適当な取り付け位置が無いため作成
いたしました。

↑ ロータリーチューナーは前面のダミーツマミ現状保存の為残します。




A 録画用2TB HDDは振動/衝撃に弱いためウレタンシートにくるんで、取り付けました。



↑ 映像/音声入力はHDMIケーブルまたはピンケーブルの使用が可能です。

↑ 背面カバーの様子です。

↑ 体裁よくまとまりました。 エージングテストを続けます。
希少な1950年代の発展途上のナショナル白黒テレビです。
しかし、このテレビはよくもこんな形で残っていたのは凄いことです。
当時の白黒ブラウン管の最高水準の技術を駆使した、広角偏向のブラウン管を開発して使用しています。
広角偏向ブラウン管は奥行きが小さくなりますから、キャビネットの奥行きが小さくなります。
しかし、偏向歪や偏向電力が大きくなり、回路設計は難しくなりました。
このテレビは2014年に地デジチューナー取り付けなどで整備済み中古品をお客様にお買い上げを頂いておりました。
今回、フライバックトランスの致命的な故障により修理不能の状態になりました。
お客様のご要望により、コンソールタイプのオーソドックスなデザインを重視して内部に最新の液晶ハイビジョン
カラーテレビをマウントいたします。

↑ 外観です。

↑ ブラウン管・回路シャーシーなどを撤去いたします。

↑ チャンネルツマミ等は外観的にそのまま残すため、取り外さずに残します。



↑ キヤビネット内部の清掃を行いました。

↑TOSHIBA REGZA 24V液晶テレビのマウント位置を決めて台座を取り付けます。



↑ 前後・左右・上下を位置合わせを行い、液晶テレビ本体をマウントしたします。
スピーカーケーブルは液晶テレビ本体を分解してリード線を出しておき接続を行いました。


以下 テスト映像です








続きます。
珍品1930年代 MADE IN USA ELECTRONIC JUKE BOX MODEL NO.999 修復修理の記録です。
愈々キャビネットに組み込みを行います。
最初から気になっておりましたが、プレーヤーフォノモーターのON/OFFスイッチがありません。
電源スイッチ/音量調整兼のスイッチをONにすると同時にプレーヤーが回転します。
もちろんアームスイッチもありませんので最後までフォノモーターが回転をしてターンテーブルが回っています。
これは、非常に無駄なことになります。
そこで、新しくスイッチを取り付けることにいたします。

↑ 超小型のタクトスイッチを取り付けて配線を行いました。


↑ スイッチ操作が軽く使い勝手が良くなりました。

↑ 最初のモーター配線の様子です。



↑ 改良後、きれいにまとまった配線の様子です。



↑ 一旦組み込みますと、再度取り外して修正は簡単ではありませんので、組み込み前に入念な確認を
しておきます。

↑ 組み込み直前テストの様子です。

↑ 組み込み直前になり前面パネルを取付けますとプレーヤーブースの内部がかなり暗くなる様子が判明
致しました。
やはり照明が必要との判断で急遽取り付け配線を行いました。
AC100Vの特殊サイズの照明電球で1個は断線で左側だけの取り付けといたしました。

↑ 点灯時の様子です。

↑ 前面パネル取り付け時の様子です。 (フラッシュ撮影)

↑ 前面パネル取り付け時の様子です。 (フラッシュなし撮影)




↑ 前面パネル照明のAC110V40W白熱電球は大きすぎ発熱も危険です。
半分の20Wで十分です。安全性省エネ重視で変更いたしました。
この度、修復完成できたことに意義があると思います。
珍品1930年代 MADE IN USA ELECTRONIC JUKE BOX MODEL NO.999 修復修理の記録です。
外観の美しさと内部の落差が大きく、VOL3工程はプレーヤーの劣化修復に集中です。

↑ ターンテーブルの錆は動作に影響はありませんが、後で塗装を行います。

↑ 新品の直径30cmターンテーブルゴムマットを23cmに切り取り取り付けました。

↑ ターンテーブルは鉄板をプレスして造られています。

↑ 中心部の軸受け部分が片減りして回転時に円盤に揺れが発生します。
そして回転軸も摩耗が酷くガタがあり、異音が発生します。
このような状態でも何とかして良い動作を取り戻し、レコード再生時にはその異音は気になりにくい
状態になりました。。
ここで重要な問題があります。回転数が速いため50Hz仕様でした。この製品のHzは記載がありませんでした。
使用地域は60Hzですので変換が必須になります。回転数を遅くするにはモータースピンドルを細く研磨すれば可能です。



↑ テストのSPレコードでテスト中の様子です。 かなりピッチが速く不自然です。


↑ ストロボスコープで確認しています。


↑ 最初の状態です。
ピンドルの研磨を行います。 削り過ぎは致命的な失敗になるため、少しずつ削ってその都度ストロボスコープ
で確認を行います。

↑ 削ってはテストを10回以上繰り返しました。





↑ 最良の状態で完了いたしました。 約12%回転数が遅くなり正常になりました。


↑ 成功いたしました。 回転ムラもなく良好です。
珍品1930年代 MADE IN USA ELECTRONIC JUKE BOX MODEL NO.999 修復修理の記録です。
VOL2工程では修復修理を進めて行きます。

↑ この小型機器は、大型ステレオ電蓄並みの手順がかかります。
当時の外国製機器は模倣を不可能に近い構造により簡単に分解できない方式を採用していました。


↑ 小さなシャーシーを取り外すにも接続してあるリード線を切断する必要があります。

↑ シャーシーカバーを外した内部の様子です。 超簡単です。
整流管と出力管の2球です。

↑ 酷いハムの原因はフィルターコンデンサーの容量抜けです。


↑ 電解コンデンサー3個を取り付けました。
電源コードとスピーカーケーブルも交換を行いました。

↑ レコードプレーヤーの修復修理もプレーヤーボードをキャビネットから取り外さないとできません。

↑ プレーヤーを取り外しました。

↑ アイドラー軸に注油を行います。



↑ ターンテーブルシャフト及びフォノモーターは軸受メタルにオイルを注入いたしました。

↑ カートリッジが欠品でしたのでセラミックカートリッジとシールドワイヤーの取り付けが必要です。
最初、アームには針圧調整スプリングが欠品していましたので、適当なスプリングを探して取り付けを
いたしました。




次工程に進みます。
珍品1930年代 MADE IN USA ELECTRONIC JUKE BOX MODEL NO.999 修復修理の記録です。

↑ 米国 LINDSTROM CORP製です。 タイトルは大袈裟ですが「アメリカ製卓上電蓄の修理」です。
サイズ W 385 H 420 D 340mm

↑ キャビネットは金属製です。
前面パネルはプラスチック製です。 キヤビネット内の40ワット電球で模様が浮き出る設計です。

↑ 金属製キャビネットの両サイドには楽しい美しいプリントがあります。

↑ レコードプレーヤーは78回転SP専用です。
回転はしますが騒音だけでカートリッジが欠品で音が出ません。

PROJECT OF
BING CROSBY
RESEARCH FOUNDATION
JUNIOR JUKE
1926~1977年活躍の有名なビング・クロスビー由来の記念すべき製品でした。


↑ アンプ部はGT管2球ですがハム音のみです。

↑ 凄くきれいな丁寧な仕上げに驚嘆いたします。 新品のようです。

↑ アンプ部はかなりの修復が必要です。

↑ カートリッジが欠品しています。

↑ ターンテーブルの回転時に何かに擦れた異音があります。 内部は相応な経年劣化が認められます。
続きます
1959年代西ドイツ製ブラウプンクト 真空管式オートチェンジャーステレオBlaupnkt TYP [4635/4640] の修復修理の記録です。
この機会にキャビネット周りを快適にして末永くご愛用できますよう傾注していきます。

↑ バックガードの欠品や手直しを行いましたが、一体感に乏しく、やはりレトロ調の調和を大切にして
白木部分をオイルステインでの着色を行い、小傷なども目立ちにくいようにしていきます。



↑ 画像は一度塗りの状態ですが、完全に乾いてから重ね塗りを行う予定です。

↑ 飾り棚の中間のガラス棚の取り付け金具に瑕疵があり、このままでは嵌め込みが不完全になり落下の
危険があります。
ガラス棚の到着を待って金具の改良を行い取り付けの予定です。
続きます
懐かしい昭和の日立キドカラー20インチブラウン管カラーテレビ「C20-745」が液晶テレビに変身の記録です。
前工程では仮マウントを試しましたが、VOL2 工程では、本格的に行います。

↑ 日立製のこの機種は4箇所のCRTマウントパーツは樹脂製の為、位置合わせはヤスリで削り7ミリほど
下へ下げました。

↑ 20インチブラウン管は縦横比が3対4ですが使用液晶テレビは9対16ですので、かなり横長になります。
横サイズに合わせますと縦サイズが極端に小さくなります。
都合の良いところで、24インチ液晶を使用しますと水平横方向左右両端の画面が切れますが、垂直縦方向
の画面はほゞ収まります。
このような条件とビデオ入力端子等その他の問題とマウントに適しているため、東芝REGZA 24S11を使用し
ておりましが今回が最後になります。 次回からは別機種を使用いたします。

↑ 穴あき金具を使用して非常に具合よくしっかりマウントが出来ます。


↑ マウント前に液晶テレビを分解して、スピーカー配線を外へ出しておきました。
仮接続でテスト中です。

↑ 以下 良好にテスト中の様子です。







続きます
懐かしい昭和の日立キドカラー20インチブラウン管カラーテレビ「C20-745」が液晶テレビに変身いたします。
のびのびになりましたが、やっとその日がまいりましたが、パーツの手配ミスで一時ストップです。

↑ サイズ W880 H880 D300 mm(ブラウン管カバー時は420)


↑ CRT(ブラウン管)及びシャーシーなどは全て撤去いたしました。 スピーカーのみ使用いたします。

↑ テストマウントをいたしました。


続きます
1950年代後期Columbia真空管式セパレートステレオ「モデル9F-30S」修復修理の記録です。
完成梱包の前にキャビネットのクリーニングと一部補修を行いました。

↑ 最初、キャビネット前面左上角の直角接合部が外れて2mm程の隙間がありました。
このまま放置すると益々酷くなりますので修復を行っておきます。

↑ 非常に難しい作業ですが、強度優先にて、最善と思われる方法で行いました。
先ず隙間に木工ボンドを塗布して側面から特殊な極細長めの木ネジで締め付けました。
木ネジの頭は見えない処置を行いました。

↑ 成功いたしました。 これで安心です。

↑ 梱包前の最終テストです。





↑ 梱包完了です。
1959年代西ドイツ製ブラウプンクト 真空管式オートチェンジャーステレオBlaupnkt TYP [4635/4640] の修復修理の記録です。
暫く工程がストップいたしておりました。
VOL6工程は、最終工程になる予定をいたしております。
先ず、オートチェンジャーのフォノモーターが60Hz仕様の為50Hz電源から60Hzに変換した100V電源を生成する装置を構築いたします。「ヘルツフリー化」を行いますのでHzに関係なく正規の安定したレコード回転が可能になります。

↑ 完成画像です。
「ヘルツフリー化」の「正弦波インバーター電源装置」の組み込みが完了して、
キャビネット背面の処置を行いました。

↑ 私の考案した「ヘルツフリー化」は「正弦波インバーター電源」と「スイッチング電源」を使用して
特殊なマウントと配線によりインバーターノイズの影響を極力少なくして、安定した動作を行います。

↑ シャビ―穴あきボードに「正弦波インバーター電源」と「スイッチング電源」を配置して、
オートチェンジャーと接続配線を行います。
配線調整は重要で、最もインバーターノイズの影響が少ない取り付け配線を行います。







↑ レコードを載せないで回転を確認しておきます。

↑ 組み込みを可能な状態にいたしました。



↑ 最下部のスピーカーの最後部に取り付けを行いました。

↑ 欠品していたキャビネット背面の遮蔽板を取り付けました。





↑ テスト中の様子です。

エージングテストを続けます。
1950年代後期ビクター真空管ステレオHi-Fi Stereo Audiola 「STL-650」修復修理の記録です。
まだ「Hi-Fiステレオ」と云うネーミングが定着していない時代の2ラジオチューナー搭載の大型アンサンブルステレオです。
今回は修復修理を完了した、チューナーアンブシャーシーとレコードプレーヤーをキャビネットに組み込みを行います。


↑ 組み込み前にプレーヤーのクリーニングを行っておきます。

↑ キャビネット内部の清掃を行います。

↑ 組み込み後のテストを行っています。



↑ 動作は良好です。

↑ 背面の遮蔽板は2つに割れていました。 別々にネジ止めしています。



↑ 操作パネルのクリーニングを行いました。

↑ 最終テスト中の様子です。 良好です。