ビクターセパレート4CHステレオ「DF-11」の修復修理で、
サーボドライブのレコードプレーヤーの不具合の決定的な原因を修復しましたが、
3日間ほどはチューナーアンプ部の修復作業やエージングテストを行いました。

↑ 今朝、3日間接続していなかったプレーヤーを接続して動作をさせるとスタートしません?
3回目のスタートで動きました。
その時点で、同じ動作を30回繰り返して3回ミスしました。
明らかに修復したマイクロスイッチの接点の接触が良くないという事です。

↑ 再度マイクロスイッチを外して分解して接点の状況を拡大ルーペで見ますと、
接点バネが若干弱く感じました。
しかし、精密な接点構造を調整することは出来ません。
そこで、もう一度接点を2000番の紙やすりで軽く磨き接点復活剤を少し注入
して全体の動きをなめらかにしました。



↑ マイクロスイッチの組み込みを終わりテストを行いました。
その結果、スタート/リターンの動作を、50回繰り返し、ミスはゼロになりました。
又3日後にテストを試みます。
ご紹介の「逸品!1966年サンスイ真空管式コンパチブルステレオAPS-310」が
本日、雪国へ旅立ちました。

↑ 過日、ブログにご紹介の「サンスイ真空管式コンパチブルステレオAPS-310」が
お買い上げ頂いておりましたが・・・

↑ 今回の豪雪のための出荷規制により10日以上もお待ち頂きましたが、
本日、やっと出荷出来ました。
昨日は、ビクターセパレート4CHステレオ「DF-11」の修復修理で、
サーボドライブのレコードプレーヤーは順調に修復が進みました。
先週の休日は滋賀県琵琶湖湖畔へジュークボックスの出張点検に行きました。
今日の休日は朝から「DF-11」の修復修理の続きを行いました。
落ち着いて集中できますのでストレスを感じません。
アンプ本体の修復修理作業を行いました。

↑ チューナーアンプ部は一応全ての動作は可能ですが、
ボリューム(可変抵抗器)やスイッチ類の接触不良があります。
経年の劣化によるものですから、潜在的な不具合として、使用中に時々発生したり
いたします。
修復対策として、「接点洗浄剤・接点復活剤・接点潤滑剤」などで接触面を活性化します。

↑ 病んでいる接点や接触面に活を入れます。ボリュームやスイッチ類それぞれに適したものを使用します。

↑ テスト用のボーズの小型スピーカーをクリップコードで接続して音出しをしながら入念に処置をします。

↑ ツマミの後ろには2箇所の4連ボリュームを含めて全部で17個の単体ボリューム(可変抵抗器)と2個のロータリースイッチと2個のスナップスイッチと5個の入出力ジャックがあります。
数えてみると凄い数です。
全てに接点復活剤を適用します。

↑ この4チャンネルセパレーションレバーの後には4個のボリュームがあります。
スティックレバーで「フロント左右」「リア左右」4個のボリュームを上手くコントロールしています。

↑ 十字に交叉した金属が4個のボリュームを動かしています。

↑ この様に修復を繰り返しながら、エージングテストを行います。

↑ 一連の全ての動作を確認して操作を繰り返して、音出しをしながら長いエージングテスト中に不具合が出ないか監視します。
予てよりご相談のあったビクターセパレート4CHステレオ「DF-11」
の修復修理依頼ですが、昨日ヤマト運輸の「らくらく家財宅急便」で
届きました。
はからずも、この機種は先月修復修理をやらせて戴いたものと同一機種でした。
「プレーヤーが回転しない」ほか各部の点検修復修理です。
直近に行った修復作業が身についていますから効率的に作業が進む筈でした。
しかし、「そうは、問屋が卸さない!」・・・・・

↑ このステレオの修復修理で先月に苦労したので、今、目の前にあると妙な感じです。

↑ 当時の新技術の4チャンネルステレオでサーボモータードライブ/MCカートリッジで
シリコントランジスタ採用の高級ステレオです。

↑ しかも、そのサーボモーターが回転不良ですから、少々緊張します。

↑ やはり、一番気になるサーボプレーヤーから手を付けます。
モーター電源もピックアップの出力コードも短すぎて修理時は非常にやりにくい
構造になっています。
30cmアルミダイキャストターンテーブルを外します。

↑ お定まりのオートリターンメカです。

↑ サーボ回路の基板の電圧チェックをしますが異常は見当たりません。
しかし、モーターは回転しません。

↑ 1箇所のモータークッションゴムを交換したり・・・

↑ ドライブベルトを交換したりしてから試してみると回転しました。

↑ しかし、こんな事でいける筈がないと思いながら、サーボ基板の調整ボリューム
を最適値に調整しました。

↑ ところが、一旦リターンして停止させて、再度スタートさせると、回りません。
基板の電圧は出ています。

↑ モーターは止まったままです。

↑ 33/45回転切り替えスイッチを点検し接点復活剤噴射注入しますが、変わらず。


↑ 速度微調整のボリュームにも同様の処置をしますが効果なし。

↑ 遂に元凶に辿り着きました。
つまりピックアップアームと連動しているスタート/ストップのマイクロスイッチの
接点不良を発見しました。

↑ 写真下のマイクロスイッチを交換しましたがスイッチ構造が違い当たりが
強くないと動作しないため、断念して、元のスイッチを修理することにしました。

↑ 接点を丁寧に磨いて組み立てて取り付けました。
白いL形のレバーが当たっていませんから、オフ時です。

↑ 白いL形のレバーが当たっていますからオン時です。
これで確実な動作になります。

↑ 45回転です。

↑ 33回転3分の1です。
回転も安定しています。これでテストを繰り返します。
このblogのジュークボックスの修理の記事をご覧になったお方からお問い合わせを頂きました。
1960年代のCLOUMBIA JB-601国産ジュークボックスです。
これは、お客様が昔喫茶店を経営なさっていた時代に店内に設置されていたものでした。
当初、大型重量物運送でお送りいただくお話をしておりました。
お客様のお話では、「電源を入れると瞬時にヒューズが飛ぶ」ので、
「出来れば一度、直るか見て戴けないか」と言う事です。
滋賀県琵琶湖畔まで、往復160kmです、行ってまいりました。
しかし・・・・・

↑ 現在のお住まいの玄関フロアにドンと据えられていました。

↑ 外観は今でも輝いています。直ぐにでも音が飛び出しそうなたたずまいです。

↑ しかし、内部は経年劣化がみられます。



↑ 長距離の運転で休む間もなく点検診断でアンプ部のB電源整流用のダイオードの不良
を発見しまして、持参した新しいパーツに交換しました。
普通はこれで動作する筈ですが・・・・・



↑ なんと、なんと、ご覧のように、各リレーや部品との接続のコネクターを外してあったり
接続ケーブルを故意に切断した形跡が各所に見られます。唖然としました。
このままでは、残念ながら、現場での修復の見込みが立たなくなりました。
ご相談戴くこととして帰路につきました。
先日来の大雪で道中を心配しましたが、素晴らしい好天に恵まれて、
琵琶湖の素晴らしい景観を目にすることが出来ました。





奈良盆地では珍しい大雪になりました。大雪と言っても約20センチ程ですが、
当地では大雪です。
深夜からあっという間の積雪でした。2月14日午前9時に撮りましたが、降り続きました。







たまの大雪による特徴的な電話コールは
「テレビが映らない」が2件・・・屋根の雪の重さで同軸ケーブルが抜け落ちたもの。
(これは当店の工事ではありません)地上デジタルの室内アンテナを貸し出し取り付けで
一時的に観ていただきました。屋根の雪が無くなってから修理しますと伝えました。
「BSが映らなくなった」1件・・・降雪による受信障害を説明しました。