パイオニアマルチアンプセパレートステレオ「S-99」の修復修理VOL4で修復後に変化
が出てきました。
経年劣化によるパーツの潜在的な不具合が気温上昇や湿度、通電時間などで、
現れてきます。
↑ 長時間のエージングテスト中に時々左右のバランス調整が不具合が時々発生している
のが確認できました。
尚、「BASSボリューム」の片方の不具合も出てきました。
最初はボリュームの接触不良(ガリΩ)のようでしたが接点復活剤では改善しません。
やはり、画像右上の「プリアンプ基板」をシャーシーから取りはずして原因追及の必用があり
ます。
↑ このプリアンプ基板はBASS/TREVULE/BALANCE/VOLUMEの各2連ボリュームから
なるユニット基板になっています。
また、取り外しが大変です。
↑ この基板に数十本の配線が接続されていて狭い空間に装着してありま。
製造時は取り外しなどは考慮していません。
動作をおこないながらの作業ですから、配線を撤去することは出来ませんので、
一部の配線を継ぎ足しての作業になります。
↑ BALANCE回路内の中央の少し大きめの電解コンデンサー以外の小型の電解コンデンサー
10個を1個づつ外して調べながら交換しました。 (交換後の様子)
↑ BALANCE回路内の交換した電解コンデンサーです。
↑ 画像左端のボリュームが低音調整ボリュームです。
「BASSボリューム」の片方の不具合の修理は、ボリュームの接触不良(ガリΩ)のようでした
が接点復活剤では改善しません。
これは2連ボリュームを交換の必用があります。
しかし、この手の「100KΩAカープロレットタイプ2連ボリューム」は形状サイズなどから入手は
不可能です。
↑ 取りはずして修理する事にいたしました。
ボリュームの端子のハトメのカシメがはずれて接触不良をおこしていました。
難しい対応ですが、抵抗体はカーボンで半田付け出来ないため、極小のステンレスネジと
ワッシャーで銅線を固定して、強度を考慮して端子部分に負担の掛からない方法で修復い
たしました。
↑ 拡大で不鮮明ですが、上手くいきました。
↑ 基板に取りつけてテストの結果、正常動作になりました。
SANSUI ソリッドステートセパレートステレオ「APS-1000」の修復修理でFMが全く受信出来
ないのが気に掛かります。
今まで手掛けたかなりの台数の中ではあまり見かけない問題です。
普通は真空管式やソリッドステートタイプに関わらず、AM(MW)ラジオが受信出来れば、
感度差こそあれFMもOKです。
しかし、今回はノイズすら入りません。 悪い予感がします・・・・・
↑ 原因を順を追って、突き止めていきます。
↑ IF(中間周波)回路はAMと共通ですから、問題はFMチューナーが怪しいと言う事になります。
↑ FMチューナーのコイル等はこのバリコンと一体に組み込まれています。
すると発見はますます厄介になります。
ここで、小休止・・・・・
「果たして、FMチューナーが作動して受信が出来てシグナルが出ているか」・・・・・
そうだ、シグナルメーターだ、」
↑ チューニングメーターのバックライトが切れているため確認しにくいですが入感があります。
「FMチューナーは動作しています、シグナルは出ています。」
すると、基板と基板を繋ぐ伝送配線経路に問題があると言う事になります。
↑ プリント基板の裏面のFMシグナルの出力を見つけて、クリップコードで接続して、
配線の不良箇所を突き止めました。
↑ リード線の半田付けの経年劣化でした。 (超拡大画像)
再半田付けをおこないました。
↑ チューニングメーターのバックライトの豆電球を交換しました。
↑ やはり明かりが消えていると、情報が得られません。
↑ 安全性向上のため電源コードを交換いたしました。
気分良くエージングテストをおこないます。
多分1000シリーズの最初のものと思われるSANSUI ソリッドステートセパレートステレオ
「APS-1000」は地元奈良県内からお持ち込みを頂きました。
↑サンスイの組格子のスピーカーグリルはステータスでした。
↑ センターキャビネットからシャーシーを取りはずします。
↑ 「電源が入らない」と言う事ですが、導通テストの結果、電源スイッチの不良と判定。
クリップコードで短絡して、動作をさせます。
点検を進めて行きます。 AMラジオはOK、FMはNG、です。
↑ 大型のパワートランジスタが使用されています。
↑ パワー基板は手入れの必用があります。
↑ セレクタースイッチ、音量、音質ボリュームの接触不良を接点クリーナー/接点復活剤を
噴射注入して摺り合わせをおこない修復致します。
↑ FMラジオの動作不良は原因不明ですが、その前にレコードプレーヤーの修復修理に
取り掛かります。
↑ レコードプレーヤーを接続してテストをおこないます。
ベルトは経年劣化で伸びて使いものにはなりません。
↑ ターンテーブルに新しいドライブベルトを装着してテストをおこないます。
↑ フォノモーターは回転しますが、ターンテーブルがうまく回転しません。
↑ プレーヤーのメカです。 全ての可動部分が固着しています。
復活剤でクリーニング後注油します。
しかし、規定回転になりません。
↑ フォノモーターの防振ゴムが経年劣化で堅く縮んでしまって、モーター全体が下がって
プーリーの位置が異常です。
↑ 3ヶ所の防振ゴムを交換いたします。
↑ 交換して微調整をおこないます。
↑ ターンテーブルは規定回転になりましたが、オート機構の動作が正しくありません。
↑ 原因追及でアームの検知レバーの不具合が判り修正をおこないました。
↑ 正常動作になりました。
↑ レコード再生エージングテスト中です。
前回にパイオニアマルチアンプセパレートステレオ「S-99」の修復修理の方針を決定して、
前段のプリアンプ基板内に不具合が潜在していると判定して、非常に扱いにくい、当時の
プリント基板回路の修復に没頭しました。
↑ テスト中の様子です。
↑ 原因追及に草の根作戦です。
↑ 手応えがあり、作戦成功です。
↑ トランジスタ回路の電圧測定でヒントが得られました。
↑ 「きれいごと」では突破口が開けません。 「なんでもためしてみます」。
解決の糸口が掴めました。
↑ いい感じに仕上がってきました。
↑ いつもの事ですが、「絶対あきらめない」が取り柄です。
↑ いい音です。
↑ このカートリッジの音はすばらしい。針は多分「楕円針」でしょう。
↑ 聞き惚れてしまいます。
一世を風靡したカセットテープは現在ではあまり見かけず、消えようとしていますが、
しかし、しっかりとご愛用者に護られています。
小型で録音再生が手軽に行こなえるのが便利です。
イヤホンからは音が出ますが、スピーカーから出ません。
↑ イヤホンジャックからはしっかり音が出ています。
↑ 早速分解して調べます。
↑ 超小型スピーカーはボイスコイルの断線もなく正常です。
↑ 詳細に調べた結果、イヤホンジャックとプリント基板の半田付けを強化して、
スピーカーが駆動しました。
↑ エージングテスト中です。 超薄型スピーカーですが、クリアな音質です。
流石ソニーです。
製造年不明の珍しいアイワのプレーヤーですが、
オートメカの不具合で異常な動作をするため、使用不能になっております。
このプレーヤーはメカのパーツがプラスチック製のため強度がなく、欠損しています。
交換部品は入手不能のため、手動に改造致します。
↑ 以前に同型のレコードプレーヤーで同じ故障の修理をいたしておりますので、
今回も前回同様のオート機構を取りはずして完全手動に改造したしました。
(修理前)
↑ 前回の修理の時より完璧を期する為にオート機構部に関係のあるプレーヤー両面の
不要な全てのパーツを取り除きました。
↑ 不良のアーム検知レバーを取りはずし、オートメカの関連パーツを全て撤去した様子
です。
(修理後)
↑ アナログレコードの原点はあの繊細な針載せの動作などが気持ちを集中できて音を待ち、
聞くと言う一連の動作がなんとも言えない癒されるものがあります。
フルオートも当時は一歩先へ行っていました、故障すれば使えなくなってしまいます。
しかし、手動操作なら立派に使えます。
ビクター真空管ステレオHiFi Stereo Audiola 「STL-550」の修復修理は最終段階です。
大型で作業手間が多く複雑です。
しかし非常にスムーズに進行したため、スピーディに運びました。
↑ シャーシーとヘルツフリー電源の組み込み完成画像です。
↑ ヘルツフリー電源の組み込みは大型キャビネットで空間が十分ありノイズの少ない
最適位置へ離して置くことができます。
↑ それでも、インバーター電源から出るパルス性ノイズをゼロにする事は不可能です。
許容範囲内の最もノイズの影響の少ない位置へ取りつけました。
↑ 後部からの全体像です。 左端はエコーマシンです。
↑ レコードプレーヤーのセッティングは良好です。 操作パネルとツマミをセットしました。
↑ レコードプレーヤーのエージングテスト中の様子です。
30センチウーハーでプレーヤーと同居ではかなり厳しいですが、ボリュームを上げても
ハウリングの心配はありません。
1960年代後期のパイオニアマルチアンプセパレートステレオ「S-99」の修復修理は
左右出力にアンバランスがあります。「マルチパワーアンプ基板」内の故障と判断しておりました。
そして、コンデンサーの交換を予定しておりました。
しかし、その前に更に検証を重ねた結果、「マルチパワーアンプ基板」には不具合は見付からず、
その前段にあると、判断致しました。
↑ 多岐に亘り再検討の結果、音量調整、バランス調整、音質調整を司る基板内の故障と確認
できました。 画像右上の基板内です。
↑ 正常な左の信号を右アンプに入力して異常の無いことを確認いたしました。
1960年代のビクター真空管ステレオHiFi Stereo Audiola 「STL-550」の修復修理ですが、
レコードプレーヤーの修復修理と60Hz仕様のモーターを50Hzでも正常回転数を維持出来
るように「フリーヘルツ化」が終了いたしました。
アンプラジオシャーシーは部品が半世紀の経年劣化が酷く特にコンデンサーは容量減少
と絶縁不良などで真空管の性能が100%発揮できない状態です。
ラジオとレコード再生で、音量は30%程、音質も歪みで芳しくありません。
アンプ回路と電源回路の修復修理を行こないます。
↑ シャーシー側面の様子。
↑ シャーシー前面の様子。
↑ 電源ヒューズホルダーが破損しています。 交換します。
↑ 電源ヒューズホルダーとヒューズを交換いたしました。
↑ シャーシー上面の3個の円筒形のブロック型大容量電解コンデンサーを単体型の
大容量電解コンデンサーに交換いたします。
↑ シャーシー内部のチューブラー型のペーパーコンデンサーを交換いたします。
↑ セレクタースイッチと各ボリュームの接触面の劣化を修復いたします。
接点クリーナー/接点復活剤を噴射注入して摺り合わせを行こないます。
↑ チューブラー型のペーパーコンデンサーを交換後の画像です。
↑ 円筒形のブロック型電解コンデンサーを単体型の電解コンデンサー5個に交換しました。
↑ 交換後のシャーシー内部です。
↑ シャーシー上面の円筒形のブロック型電解コンデンサーが単体型になりシャーシー
内部に取りつけたため、スッキリしました。
↑ 交換した部品の画像です。
テストの結果パワーが格段にアップして音質も歪みの無い力強い音になりました。
エージングテストの実施中です。
1960年代のビクター真空管ステレオHiFi Stereo Audiola 「STL-550」の修復修理ですが、
大変お待たせいたしております。
レコードプレーヤーの修復修理と「フリーヘルツ化」に掛からせていただきました。
↑ クリスタルカートリッジはNGです。完全に寿命が尽きて振動を電気信号にできません。
全く音が出ません。
↑ 固定式のセラミックカートリッジに交換いたしました。 LP/SP兼用です。
↑ レコードプレーヤーの駆動メカの修復修理と注油を行ないます。
アイドラーのゴムが経年劣化で弾力がなく片減りしています。
↑ ターンテーブルを外した様子です。
↑ フォノモーターに注油します。
↑ スイッチ接点から出るスパークノイズを減少させるコンデンサーを交換します。
↑ 画像右上のコンデンサーを交換します。
↑ コンデンサーを交換しました。
↑ カートリッジからの出力コードとフォノモーター電源コードプラグです。
↑ フォノモーターの防振ゴムは大丈夫です。
以下は60Hz仕様のレコードプレーヤーを50Hz地区で正常回転が得られるようにいたします。
つまり、フォノモーターの電源を「フリーヘルツ化」の為に、
「スイッチング電源」と「正弦波インバーター電源」を組み込みます。
↑ フォノモーターに正弦波インバーター電源からの電源を供給できるように配線を行います。
↑接続配線の様子です。
↑ 正弦波インバーター電源での動作テスト中です。
↑ 回転は安定しています。 特有のバルス性ノイズもひどくなく良好です。
↑ エージングテスト中の様子です。
現状のままですと、アンプラジオ部に不具合があるためパワー不足です。
修復の予定です。
ビクター初期のステレオ電蓄VICTOR STEREO HiFi AUDIOLA 「BR-220」の修復修理は
ヘルツフリー化電源とプレーヤーをキャビネットに組み込み配線を行ないました。
↑ 狭小なキャビネットにスイッチング電源と正弦波インバーター電源の組み込み配線で、
相互干渉によりどれだけノイズを拾うか実験により検証いたしました。
キャビネット上蓋の蝶番の固定も8本全ての木ネジを外してステンレスボルトナットで締め
付けました。
↑ 機器の位置、接続コードの長さ、位置、シールドワイヤーの交換、アースの取り方、等
実験を繰り返して、最もパルスノイズの少ない位置を決めました。
↑ 横長の大型ステレオの場合はアンプ、プレーヤーからかなり距離が取れるため、
ノイズ処理は比較的都合良く行われますが、限られた範囲内でノイズの影響を極力小さく
する事は限界があります。
しかし、あらゆる対策を行ないました。
↑ アースの取り方、配線の持っていきかたにより、微妙に変わります。
最終的にカートリッジのシールドワイヤーとボリュームの配線も改良致しました。
とにかく、正弦波インバーター電源から出るパルスノイズから逃げることは全て試します。
↑ レコード再生テスト中です。 安定しております。
今日はこの作業で一日中パルスノイズとの闘いでした。
ビクター初期のステレオ電蓄VICTOR STEREO HiFi AUDIOLA 「BR-220」の修復修理は
レコードプレーヤーは60Hz専用です。
ご使用地域は50Hzですので、このままですと回転数が大幅に遅くなります。
例えば45回転で回して、33回転程になります。
そこでご依頼者様のご要望のレコードプレーヤーヘルツフリー化(ヘルツに関係な
く正常回転)を行ないます。
↑ レコードプレーヤーヘルツフリーテスト中の様子です。
↑ レコードプレーヤーのフォノモーターにヘルツフリー電源を供給する機器の
組み込み配線を行います。
次はアンプラジオ部シャーシーをを外します。
小型シャーシーの取り外しは、非常に無理をしないと外れません。
ダイヤル指針がダイヤルパネルに引っかかって外れないのです。
そんな筈はないと思いながら、むりやり外しました。
↑ むりやり外したものの、組み込みができないことが発覚しました。
↑ シャーシーの内部は、前回に明らかに修理をした形跡があります。
すると、前回に修理をした方はどのようにして、組み込んだのでしょうか??? 謎です。
↑ よくよく見ると、ダイヤル指針の「ロープ掛け金具」の下の部分が改造してあります。
↑ ダイヤル指針を付けたままでは、絶対組み込みが出来ない構造なのです。
↑ 拡大画像が不鮮明ですが、上の引っ掛け部が当初のもので、下に後でくっ付けたものが
あります。
つまり。当初の引っ掛け部がダイヤルはネルに隠れてダイヤルロープが掛けられないため
苦労して銅板で造ったものを半田付けして付け足したのです。
↑ 天下のビクターがそんなヘマをする筈がないと思い、キャビネット内部を調べ、
ダイヤルパネル部分を外す方策がなされているのを発見しました。
↑ まさかと思うほど鮮やかな手法を用いておりました。
当時の技術者の英知の素晴らしさに感銘いたしました。
↑ この様になります。
↑ これで、外したダイヤルパネルを上部から差し込みながら、はめ込んで、キャビネット内側
からネジ止めします。
謎が解けました。
ダイヤルパネルがないので、向こうが透けて見えます。
↑ 今のうちにキャビネットの剥離の補修を木工ボンドで接着しておきます。
↑ これで1日置きます。
ヘルツフリー化のスイッチング電源と正弦波インバーター電源の組み合わせと
配線取り付けは特別なノウハウが必用です。
パイオニアマルチアンプステレオ「S-88」のスピーカーを
他のアンプで鳴らす場合のご注意。↑ エンクロージャーの内部の様子ですが、触る必用は一切ありません。
↑ スピーカー接続端子
↑ 端子の内側の様子。
↑ この画像で3芯コードが縦になっています。
(上) ・中高音スピーカー
(中) ・低音スピーカー
(下) ・-共通
スピーカーコードのプラグから10センチ手前で切断して3本の被覆をむいてください。
結論
パイオニアマルチアンプステレオ「S-88」のスピーカーシステムはマルチアンプ用に設計
されています。
「中高音用アンプ」で「中高音用スピーカーユニット」を鳴らします。
「低音用アンプ」で「低音用スピーカーユニット」を鳴らします。
つまり、一つのエンクロージャーの中に二系統のスピーカーユニットがあります。
本来なら4本のコードが必用ですが-側が共通になっています。
+側の片方が「中高音用スピーカーユニット」
残りが「低音用スピーカーユニット」 になっています。
インピーダンスとかアッテネーターとか云々となれば、色々問題があります。
ですから、工夫すれば、普通のアンプで鳴らせます。
こだわりがなければ、十分楽しめます。
レトロな製品を愛するのは寛大な気持ちも必用でしょうか・・・・・
ビクター初期のステレオ電蓄VICTOR STEREO HiFi AUDIOLA 「BR-220」の修復修理は
レコードプレーヤーの仮修理が完了して、ハウリングが起きないか確認のため、
キャビネットに仮組み込みを致しました。
↑ アンプラジオ部は簡単にメンテ行い、プレーヤーを仮組み込みして音出しの結果、
ハウリングやアイドラーからのゴロもなく快調でした。
↑ ゴロ音はピックアップからはあまり拾っておらず、直接音の方がひどい位でした。
↑ プレーヤーのターテーブルは直径16.5cmの小型のため最初のビニール製は劣化の為
スリップして使用に難点があります。
>↑ ゴム製の厚手のものをカットして交換致します。
↑ これで30センチLPレコードも安心です。
↑ アイドラーを外してクリーニングと注油を行います。
経年劣化のためゴムの硬化で騒音とスリップが懸念されます。
フォノモーターに注油を行います。
↑ ロネットタイプのピックアップのクリスタルカートリッジは経年劣化で機能していません。
↑ ターンオーバー式で反転してSP/LPの切り替えを行っておりました。
↑ 現在はセラミックカートリッジで固定式両用を流用致します。
↑ 装着して、テストの結果、奇麗に音が出ております。
アイドラーから回転時のゴロゴロ音が出ていますが、少しづつ改善されると思います。
懸案の「ヘルツフリー化」は次の段階で行います。
1960年代後期のパイオニアマルチアンプセパレートステレオ「S-99」の修復修理は
修復の難易度が高くなっています。
当時のパイオニアのマルチアンプ搭載のセパレートステレオは全てに云えます。
これは、パイオニアに限った訳ではなく、各社のマルチアンプ搭載や4チャンネル
ステレオは、各部品の劣化による不具合が潜んでいて、通電中に現れてきます。
エージング中にできるだけ吐き出させる必用があります。
お客様に届いてからでは手遅れですから・・・・・
当時のレトロ製品全てに於いて、修復完了後の不具合の発生を極力少なく安定した
動作を持続できますよう、考えております。
↑ 先ず最初にやっておかなければならないのは、ノイズの発生源のセレクタースイッチと
各ボリュームの接触不良の修復です。
↑ 接点クリーナー/接点復活剤を隙間から噴射注入して摺り合わせを行ない接触不良
を修復して、俗に言う「ガリΩ」のないスムーズなストレスのない操作を維持致します。
↑ ダイヤルのバックライトはパイオニア独特の手の込んだ、方法です。
AC7.5Vのバックライト標示灯の専用電源タップと3Aヒューズてす。
↑ 6個のヒューズ状の管球はバックライトランプです。 明るいです。
↑ 標示ランプのソケットが破損していますので2個交換し、1個のランプを交換致しました。
↑ ステレオの顔のダイヤル面が美しくなりました。
↑ このステレオの最大の難関のマルチアンプ基板の修復修理ですが、
いきなり、コンデンサーの交換は致しません。
最も厄介な基板ですから、詳細に点検チェックをして現状の動作状態を観察して
から決めます。
電圧測定、抵抗値の測定から8個のパワートランジスタ 2SD234 はほぼ正常に
動作をしているようです。
8個の0.5Ωのバランス抵抗も異常はなさそうです。
この時点で別のスピーカーを接続して音出しテストを行ないます。
↑ シャーシー裏面から見た様子です。
↑ シャーシー上面から見た様子です。
↑ 仮修復修理の終わったプレーヤーを接続してテストの結果、
極端な歪はないですが、左右のバランスが悪く音量差があります。
ごくまれに「ポツッ」とノイズが入ります。 原因は現在調査中です。
↑ このステレオはマルチアンプでスピーカーを駆動しています。
つまり、中高音アンプ→中高音スピーカーユニット
低音アンプ→ウーハーユニット
R/Lで4つのアンプと4系統のスピーカーで構成されています。
現在のテストではこの構成の通りの接続ができていませんが、
色々問題点がございます。やはりコンデンサー等の交換は必要と考えております。
AKAI オープンリールデッキ「GX-630D」の修復修理で再生時に暫くすると「カチャカチャ」と
チャタリングのような現象の原因はリレーの動作不良が判明致しました。
↑ 矢印の基板内のリレーです。
↑ 基板を外しました。 矢印のリレーの不良か電解コンデンサーの不良かの判定は
後ほど・・・・・
ブログ50,000アクセス突破いたしました。
皆様の閲覧を頂まして心よりお礼申し上げます。
これも皆様方の日々の温かいご支援の賜と心より感謝申し上げます。
これからも益々皆様方のお役に立つよう努めてまいります。
今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
1960年代のビクター真空管ステレオHiFi Stereo Audiola 「STL-550」の修復修理で
お問い合わせのありました製品がヤマト便で届きました。
非常に丁寧な梱包でした。
早速開梱いたしまして、破損などないか調べましたが、大丈夫でした。
↑ 開梱直後の画像です。
↑ 上部からの画像です。
↑ プレーヤーの養生も完璧でした。
↑ 早速操作ツマミの具合を確認いたしました。
レトロ製品全般において、経年劣化によりボリューム、セレクタースイッチなどの自然劣化
により接触不良がおきまして、雑音が発生します。 これは徹底的に修復致します。
このステレオは2つのMWラジオの受信回路を持っております。
昔、2つの放送電波を使ってステレオ放送の実験をしておりました。
例えばLチャンネルをNHK第1放送、.RチャンネルをNHK第2放送として同時放送します。
受信はラジオ2台で行います。
このステレオは1台で可能でした。
点検の結果ラジオ受信は2つ共可能です。 FMは受信が出来ませんでした。
↑ レコードプレーヤーはフォノモーターの回転はOKですが、カートリッジに異常が
ありました。
ヘルツフリー化の問題もあります。
全てクリア出来ます。
↑ 後部から見た様子です。
↑ エコーマシンは生きております。
↑ 保管状態がよく、シャーシーは奇麗に清掃されておりました。
↑ 左スピーカーです。
↑ 右スピーカーです。
↑ シャーシー内部ですが、コンデンサー類は劣化が酷いようです。 交換の必要は必須です。
↑ シャーシー右端の電源ヒューズホルダーと電源コードは安全のため交換の予定です。
↑ 全体的に非常に奇麗な製品です。
AKAI オープンリールデッキ「GX-630D」の修理のご依頼を地元奈良県内のお客様から
頂きました。
↑ AKAI オープンリールデッキ「GX-630D」は3モーターダイレクトドライブの高性能デッキです。
再生途中でチャタリング状態になって、再生出来なくなります。
↑ 簡単にとは行かないようですが、また苦労を覚悟の挑戦になります。
SANSUI ソリッドステートセパレートステレオ「APS-1000」は真空管から半導体に
移行した時代にオーディオ専門メーカーの山水電気が製造しました。
多分1000シリーズの最初のものと思われます。
地元奈良県内からお持ち込みを頂きました。
↑ 電源が入らない為、チェックが出来ませんが,順次作業の予定です。
↑ 突き板仕上げと組格子グリルのエンクロージャーは高級オーディオのステータスでした。
↑ 当時のオーディオ製品に生産者の「愛」と「情熱」がこもっています。
又、同様にご愛用者の「愛」も窺われます。
昨年からご相談を頂いておりましたが、先日大阪府下より直接お運び頂きました。
ビクター最古と思われる真空管電蓄Radio Electrola 「RE-30」の修復修理です。
↑ 当時としては非常にモダンなスタイルの電蓄です。
↑ 洗練されたデザインで存在感を放っています。
↑ プレーヤーは78回転専用です。 マグネチックカートリッジの音質改善のご依頼です。
↑ シャーシーはオールGT管6球構成です。ハム音の除去のご依頼です。
プレーヤー内の各リード線の交換を行います。
↑ プリアンプは後付けですが、固定組み込みにいたします。
リード線の交換も行います。
先日お問い合わせご相談のありました、
ビクター初期のステレオ電蓄VICTOR STEREO HiFi AUDIOLA 「BR-220」の修復修理で
購入先から製品が直送されて来ました。
↑ 一見して塗装に光沢があり、色あせも少なく、写真うつりも美しく年代から見て非常に
美しく見えます。
よく見ると上蓋塗装に無数の塗装の劣化の亀裂が見えますが、経年からですと奇麗です。
↑ レコードプレーヤーは、当時、物品税の軽減の為、プレーヤー単体商品をはめ込み式に
なっていました。
↑ 上蓋の右蝶板のビスが抜け落ちているため、キャビネットにダメージがあります。
↑ 右隅補強板が脱落して一部大きな亀裂が発生していました。
↑ 左隅補強板が脱落していました。
↑ 最終的に補修は難しくありません。
↑ 後面の様子です。
↑ アンプラジオシャーシーとスピーカーです。
アンプ部は2バンド5球スーパーラジオの構成です。
ボリューム、セレクタースイッチの接触不良(ガリΩ)を修復致します。
↑ 今回の修復修理ではこのプレーヤーの修理に「フリーヘルツ化」を含めて比重が掛かります。
↑ ターンテーブルを外した様子です。
左が珍しいダブルアイドラーと右がモータープーリーです。
↑ プレーヤー裏側のメカの様子です。
↑ フォノモーターです。 60Hzタップから50Hzに替えても回転数は僅かに変化しますが
規定値にはなりません。
対策はスィッチング電源と正弦波インバーター電源の組み合わせを行います。
↑ ロネットタイプのクリスタルカートリッジは完全に眠っております。
セラミックカートリッジに交換いたします。
↑ 回転数切り替えツマミのメカです。
↑ ターンテーブルマットの縁の部分が破れて無くなっています。
このままではスリップします。 交換いたします。
↑ このプレーヤーを本体上部にはめ込みます。
↑ このアイドラー軸の乾き具合から相当永年使用しないまま眠っていたようです。
以上で今後の修復修理の方針が決まりました。
1970年代のオールトランジスタ仕様のコロムビアAM/FM卓上ステレオプレーヤーシステム
「M-35」の修復修理ですが、
点検の結果、ラジオAM/FM OK カセットテープOK 33/45回転レコードプレーヤーNGでした。
原因は致命的でDCフォノモーターの回転不良でした。
↑ 以上完成画像です。
↓ 以下、DCフォノモーターの修理です。ダメもとでモーターを分解修理をいたしました。
↑ モーターを取り外します。
↑ モーターを分解します。 「整流子」と「カーボンブラシ」の接触が悪いようです。
↑ 「カーボンブラシ」の片減りで接触不良です。
↑ 苦肉の策で左右の「カーボンブラシ」の向きを入れ替えます。
↑ 小さなモーターですので、非常に緻密な作業になります。 ニッパーで切断しました。
↑ 切断した「カーボンブラシ」をこのように向きを変えて2つ共半田付けします。
結果は回転はしましたが、逆回転になりましたので、配線の+-を入れ替えてOKです。
予想通りの展開になりホットいたしました。 裏技の醍醐味です。
予てより、ご相談をいただきました、パイオニアマルチアンプセパレートステレオ「S-99」の
修復修理でセンターキャビネットからアンプとプレーヤーを取りはずして送って頂きました。
↑ 前回修復修理のS-88と殆ど同じ症状が出ています。
マルチアンプ回路に問題があります。パワートランジスタと関連パーツを交換して結果を確認
の予定です。
各セレクタースイッチと各ボリュームの接触不良を修復致します。
↑ このマルチパワー基板を詳細に修復致します。
↑ シャーシー裏面の様子です。
↑ シャーシー上部の様子です。
↑ フルオートプレーヤーはベルトを装着してターンテーブルの回転は確認できました。
フルオートメカは問題があり正常動作を致しません。
↑ 以下はフルオートプレーヤーの仮修理の様子です。
↑ プレーヤーの裏面です。
↑ フルオート操作の中枢部分です。 不具合を修復します。
↑ フォノモーターと防振ゴムをチェックします。
↑ フォノモーターのON/OFFスイッチです。
↑ フォノモータースイッチ接点から出るスパークを軽減させるコンデンサーとヒューズです。
↑ アームコントロールの最も複雑なメカです。
↑ リターンタイミングのカムです。
↑ リターンスイッチです。
↑ アーム駆動用モーター(隠れて見えません)とマイクロスイッチです。
↑ カートリッジとダイヤモンド針は正常です。
↑ 以上の各部の修復により、正常動作を確保致しました。
レコード再生テスト中です。
精度を上げていきます。
↑ リピート再生テストも行いましたが、一度もミスしていません。
今後もエージングテストを続けます。
フルオートプレーヤーの修復修理の目途は立ちました。
次はアンプ部の仮修理を行う予定です。
お詫び
私事により、約一ヶ月に亘りブログを休止いたしておりました事をお詫び申し上げます。
現在は平常に戻りました。
ご心配をお掛け致しまして申しわけございません。
今後共宜しくお願い申し上げます。
予てよりご依頼のありました「レトロ小型家電」4点の修復修理が完成いたしました。
「急ぎませんから、いつでもいいですよ・・・」と、お気遣いを戴いておりましたが、
やっと4点共修復修理が完了いたしました。
以下にまとめてご紹介いたします。
日立小型真空管ラジオ「S-535」↑ 音が出ません。
当時の真空管式MW/SW 2バンドパーソナルラジオです。
↑ 裏面の様子です。
↑ ミニチュア真空管5球スーパーラジオで当時の最先端のプリント基板を採用しています。
↑ 小型化量産には都合の良いプリント基板ですが、耐久性と修理面で問題がありますが、
良くもってくれたものです。
↑ 小型真空管ラジオは修理の楽しさがあります。
↑ 交換部品です。 立派に音が出てくれました。
ナショナル超小型トランジスタラジオ「R-8」↑ 音出ず。
NATIONAL PANASONICと呼んでいた時代ですから、これもかなり前の製品です。
携帯ラジオと違って、デザインがマスコットラジオといった感じです。
↑ 上蓋が開きジュエリーボックスの様になっています。
↑ この小さな筐体に先の日立ラジオとほぼ同じ動作を確保するパーツが押し込まれています。
当然トランジスタですから、小型化になっていますが、バーアンテナなどは同等品が使用してあ
りますので、異常に大きく感じます。
難易度の高い修理が予想されます。
↑ 少し手こずりましたが、プリント基板の手直しで治りました。
↑ 電源は単3電池3本使用です。 電池が大きく感じます。
↑ その他に潜在的な不具合がないか念入りに調べます。
↑ ツマミが異常に小さく見えます。 中心からネジ止めです。
↑ 修復修理が完了いたしました。
↑ 超小型スピーカーですがクリアーな音で鳴っています。
TOSHIBA 東京芝浦電気株式会社製 30センチ卓上扇風機完成画像です。
↑ 約70年以上前の扇風機です。大型モーターと金属ハネの頑丈な重い扇風機です。
↑ 分解クリーニング、注油、風量スイッチの修理、電源コード交換、ハネ塗装を行い
ました。
↑ 動作テストはモーターの異常発熱、回転音の問題はありません。
CUCKOO ELECTRIC製 Fancy Clock 「パンダの置き時計」完成画像
↑ 最初はパンダの目玉が左右に動いたそうですが、その動作の復元は不可能でした。
↑ ムーブメントは50Hzモーター式の電気時計です。
↑ モーター巻線は導通はありますが、歯車軸が固まって動かない状態です。
↑ あらゆる事を試しましたが、効果がありません。
↑ 断念して、ムーブメントを交換することに致しました。
↑ 取りはずしたムーブメントです。
↑ 掛け時計用のクオーツのムーブメントに針セットを取り寄せて、細工をして組み込みました。
パンダの目玉の連動は無理ですので、固定になりました。
テストの結果安定した正確な時を刻んでいます。
これで4点全ての修復修理を完了いたしました。