奇抜なスペースエイジデザインステレオ1975年「Weltron2007」 の修復修理は最終工程に
入りました。
完成間近になり、ふと不安がよぎりました。
プレーヤーが60Hz仕様なのに、ご依頼者は50Hz管内のお方です。
これは、確認が漏れておりました。
急遽、電話連絡でお話をして「ヘルツフリー化」の「正弦波インバーター電源の組み込み」
を行う事になりました。
しかし、このUFOスタイルの円盤形状の筐体の狭小な内部に「正弦波インバーター電源」
と「スイッチング電源」を組み込みが可能か? かなり無理があります。
最悪の場合は「外付け」を選択する事になります。

↑ 先ず、「正弦波インバーター電源」と「スイッチング電源」仮接続して、動作の確認テスト
を行います。

↑ 「スイッチング電源」は小型の為、残りのスペースに収まります。

↑ 取り付けをレイアウトしてみます。
平面的にはこの赤枠の位置で収まります。 しかし、立体的には上に乗っかっている
プレーヤーのメカ部分が接触する可能性があり、出来る限り下げて取り付けの必要が
ありますが、筐体はお椀状になり周辺部ほど浅くなっています。
どうしても、アンテナ/外部入力端子基板が当たってしまいます。
筐体の外側に移動を行います。

↑ 外して筐体内部から外側に付け直します。

↑ このように金具を使って外側に移動しました。

↑ 右側が移動したアンテナ/外部入力端子です。

↑ 筐体の内側をクリーニングします。

↑ 取り付け配線を完了しました。

↑ 仮にプレーヤーを載せてみましたが、問題なく、成功いたしました。

↑ プレーヤーのヘルツフリー化の配線等の変更後の内部の様子です。

↑ プレーヤーを組み込み45回転EPレコードのテスト中の様子です。

↑ 33回転LPレコードのテスト中の様子です。



↑ エージングテストの様子です。 すべて順調です。
奇抜なスペースエイジデザインステレオ1975年「Weltron2007」 の修復修理の
次の工程は筐体の補修ですが、
特に開閉のアクリル上蓋は、かなりのダメージを永年にわたり引きずって来ているようです。
何度も、大きなひび割れなどをテープや接着剤で接着している様子ですが、
効果がないようです。
トルクヒンジの開閉も「ギクシャク」しています。



↑ 大きな亀裂は中心部以上に進んでいます。
ヒンジの取り付け部分は複数の割れがあります。
樹脂製のトルクヒンジに瞬間接着剤でタップリくっ付けてある為に外すのが大変です。
どのような方法で補修できるか、様々な方法を描きながら、手が勝手に動いていきます。
修復で最も重要なのは、蓋の開閉時にトルクヒンジの取り付け部分にかかる力により、
付け根が折れないような強度を維持させることです。
しかし、次に壊れた時の補修を考えると、接着剤は絶対に使えません。
接着剤なしの補修になります。
デザイン的と強度を重点に頭に描いていた方法を実際に試作してみました。

↑ 一枚の直径17cmのEPレコード(未使用)を真っ二つに切断してサンドイッチ状に挟み込
み欠けた部分に厚手のゴムラバーを入れ込み、シッカリとネジ止めを行い、強化された蓋を、
トルクヒンジにネジ止めしました。

↑ レコード盤の材質は強く11個のネジ止めは良く効いて、開閉動作は上々です。





大きな楕円形の蓋を一個のヒンジで支えています。
中心にぴったり合わせるのは、少し工夫が必要でした。





何度も繰り返し開閉テストの結果、良好です。
デザイン的にも悪くありません。
大きな亀裂はこのままにして置きます。 下手に触ると取り返しがつかなくなります。
予てよりご相談のありました、
奇抜なスペースエイジデザインステレオ1975年「Weltron2007」 の修復修理の模様を
掲載いたします。

↑ ヤマトらくらく家財宅急便で送られて来ました。

↑ 直径が約58cmのまるでUFOを連想させる円盤状の筐体で
AM ・FMチューナーアンプ/レコードプレーヤー/カセットデッキ/スピーカー
のオールインワンタイプです。
TOKYO ELECTRIC IND.CO.LTD製造 株式会社竜人が販売していました。

↑ 到着直後の状態の画像ですが、レコードプレーヤーはターンテーブルが外れ、
ピックアップアームも定位置から外れていました。

↑ 定位置に戻した様子です。

↑ プレーヤーとボードを外して電子回路基板等全体を点検いたします。

↑ 全体の重量バランスを考えた部品配置がなされています。


↑ R/Lのスピーカー周辺です。

↑ 電源トランスと電電回路基板です。

↑ 各セレクタースイッチ、音量/バランスボリューム等のガリΩを接点復活剤の
注入で修復を行います。


↑ AM/FMの受信をはセレクタースイッチの接触を確認して異常がないかテストを行います。




↑ 大幅なダイヤル標示の位置ずれがあり、修正を行いました。
次にレコードプレーヤーの修復修理を行います。

↑ レコードプレーヤーは33/45回転の2スピードオートリターン
・クリスタルカートリッジ・です。

↑ ターンテーブルを外します。
アームリターンギヤの点検を行います。

↑ 回転機構の重要なメカのモータープーリーとアイドラーです。
ターンテーブル回転不具合の原因は33/45回転切り替えにより定位置にセットされない
ためです。

↑ プレーヤーの裏面メカです。 右下がフォノモーターです。


↑ フォノモーターはモーターの振動を少なくするために3ヶ所を防振ゴムを介して所定
の位置に吊下げられています。
しかし、永年の間に少しづつモーターの重みで下に下がり、アイドラーの正確な位置に
トレースしなくなり、スリップして異常な回転になったり全く回らなかったりします。


↑ ずれた部分を元へ戻すために、3ヶ所に薄いゴムブッシュを挿入するため、
3ヶ所の固定ボルトを取り外して、付け替えを行いました。

↑ 33回転時のアイドラーとプーリーの定位置です。

↑ 45回転時のアイドラーとプーリーの定位置です。

↑ 33回転LPレコードを再生テスト中です。

↑ 45回転EPレコードを再生テスト中です。

↑ 専用スタンドに取り付けた様子です。
この日立製レトロレコードプレーヤーは16/33/45/78回転4スピードですが、
レトロな2A3PPの電蓄に使用しておりました。
しかし、どうしても定期的にメンテナンスがやってまいります。
今まで、何度もメンテナンスを行いながら、微妙に回転不安定の症状は異なりますが、
修理を行った当事者としてはお客様に不安感を増幅させまして申し訳ない気持ちです。
「古いものだから仕方がない・・・」には・・・絶対に妥協はいたしません。


↑ 構造は単純で、見た感じでは、全く問題はありません。
到着して即、点検時は回転しています。
しかし、少し時間が経つと停止しています。

↑ 確かにモーターが停止しています。 手で反動をつけてやると回りだしますが、
トルクが弱い感じです。

↑ こうなると、フォノモーターしかありません。

↑ モーターを分解して徹底的に調べます。

↑ 軸受を外します。
驚きます、全く油分がありません。カラカラです。
いままで、定期的に注油は行った筈ですが、回転軸まで届いていません。


↑ しっかりオイルを馴染ませて組み立てを行いました。


↑ アイドラー部分の注油を行っておきます。

↑ モータープーリーを取り付けます。

↑ 完成してテスト中の様子です。
フォノモーターが元気よく回ります。
最初から既定の回転をキープしています。
ビクターHiFi Stereo Audiola 4チャンネルステレオ「DF-19」の修復修理は、
4chモードでの動作も安定して順調にエージングテストを行っております。
気になっていたダイヤルバックライトの修復を行いダイヤル標示が明るくなりました。
しかし、4chモードにセレクトした時にフロント/リアスピーカーのインジケーターがリアの標示
が点灯しません。

↑ 完成後の4chモードでエージングテストの様子です。

↑ フロント/リアスピーカーのインジケーターがリアの標示が点灯しません。

↑ ガラス管ヒューズと同型の12Vパイロット球が使用されていて、断線しています。
通常の6.3V球を2個直列接で工夫しての交換作業を行います。


↑ ラジオのダイヤル面と違ってバックライトのスペースが非常に窮屈で取り付けが困難
ですが、何とか収まりました。

↑ スペースの関係で明るさにムラが出来ますが、・・・・・我慢の範囲内と思います。

↑ 全体的にバランスが取れて操作も確認出来て良くなりました。




↑ フロント/リアスピーカーをフル装備で鳴らしております。
大迫力です。
暫く入念な調整を行ってセンターキャビネットに組み込みを行って完成になります。
1960年代ビクター真空管式ステレオ「BR-661F」の修復修理は、
いよいよ仕上げ工程に入りました。
VOL1~VOL4の工程は非常にスムーズに進行しました。
後になっていた電源コードとヒューズホルダー/電源ヒューズの交換が終り、
エージングテストでFMラジオを受信し、聴きながらながら、キャビネットの補修の下準備
を行っておりました。
ふと、静かになったことに気が付き、テスト中のシャーシーを見ると、通電していません。
なんと・・・電源ヒューズが飛んで います。
普通に考えると、「嫌な予感がする」のですが、思いは逆でした。
「お客様に届いてからではなくて良かった」つまり不運ではなく、幸運でした。
突然、見ず知らずの「レトロなオーディオ」と向き合って、その素性、性格をのすへてを
見抜くには時間が足りません。
「レトロなオーディオ自身」が教えてくれたと感じております。 心が通じ合ったのです。
半世紀以上昔の機器には表面化するのに通電後少し時間のかかる潜在的な不具合
(故障予備軍)があります。
そのような個所の発見修復が重要と考えております。

↑ 見違えるような存在感に自画自賛! 完成画像。

↑ 元の古い電源コード/ヒューズホルダーを取り外し、新しくします。

↑ 新しい電源コード/ヒューズホルダーに取り替えました。

↑ 電源コード/ヒューズホルダーを取り替えた直後に起きたトラブルに一瞬、嫌な気分に・・・
しかし、このヒューズの飛び方は「電源回路のダイオード(半導体)の不良」と直感的に判断
しました。

↑ 間違いなくこれでした。 画像中央の緑色の旧式のダイオードです。

↑ 当時の最先端の真空管の整流管に代わる半導体です。
現在のものに交換を行います。

↑ 交換して安心感が増幅しました。
安全上で先のことを見据えた考え方から、過去の経験からAC100Vに繋がっている
部分の問題は大変重要です。
電源スイッチも故障率の高い部品です。 必ずON/OFFを行います。
過去に同機種の修復修理でピアノ式のセレクタースイッチの電源スイッチの不良が
ありました。
これは、修復修理で最終のエージングテスト中に発見できました。

↑ シャーシーの裏から見ると反対の右端のスイッチになります。

↑ オムロンのマイクロスイッチが使用されています。

↑ 左が新しく交換するマイクロスイッチです。


↑ 交換を完了しました。 安心です。
キャビネットの補修も大切な部分です。
半世紀以上の時を超え現在に至る間に付いた傷、塗装の剥がれ、褪色など
歴史を語っています。
お預かり直後の写真撮影時に局所のアップ撮影をしておりませんでした。
大きな損傷はありませんでしたが、全体的にかなり荒れたものでした。
全体を綺麗にぬるま湯のタオルで拭き取り、小傷を補修してからニス塗りを行いました。




↑ マスキングテープで養生をしてウレタンニスで2度塗りを行いました。

↑ 右側面のマスコットシールは最後に剥がしますが、古いもので簡単ではないです。
シール剥がし剤を使います。

↑ 両開きの扉の取っ手部分と2本の金色のモール周辺が非常に荒れていましたが、
かなりきれいになりました。


↑ 完成です。
更に 音にも磨きがかかりました。
1960年代ビクター真空管式ステレオ「BR-661F」の修復修理は予定通りに進んでおります。
レコード再生時の音質の不具合はカートリッジの経年劣化が原因です。
これはカートリッジの交換を行います。

このクリスタルカートリッジはロッシェル塩素材の圧電素子ですので経年劣化により
性能が激しく低下します.。 平均寿命が30年程度です。

↑ 現在はセラミック素子に変わっています。
最初のものはターンオーバーで「LPST」と「SP」の切り替えになっていますが、
今時はこのようなものは存在いたしません。
交換には「LP」「SP」兼用のものを使用いたします。
仮付してテストを行いました。
驚異的に音量音質がアップいたしました。


↑ 次にレコードプレーヤー内のスイッチから発生するノイズを減少させるチューブラー
コンデンサーの交換を行いました。


↑ 電源トランスに取り付けのノイズを減少させるチューブラーコンデンサーは
経年劣化で絶縁低下などで発熱して破裂の事例があります。
必ず交換を行います。

↑ 今回、交換を行った部品です。
現在好調にエージングテスト中です。
1960年代ビクター真空管式ステレオ「BR-661F」の修復修理.のレコードプレーヤーの
メカ修復修理に続いてチューナーアンプのコンデンサー等の交換を行いました。
↑ ブロック型大容量の電解コンデンサーは一つのアルミ缶体に複数の大容量の電解コン
デンサーを封入したものですが、
現在は製造されていませんので単体のものを使用して交換を行います。

↑ ブロック型大容量の電解コンデンサーを取り外しました。

↑ 150WV 100+100+50μFの大容量の電解コンデンサーが封入されています。
大容量の電解コンデンサーは内部に電解液が封入されていますが、
経年の劣化により成分の変化や漏洩の為、性能の低下や発熱膨張による破裂などが
起こります。 安全の為にも交換を致します。
代わりに 400WV 100 ・100 ・50μFの3個の単体の大容量の電解コンデンサーを取り
付けます。

↑ 画像右寄りの3個の茶色の円筒形のコンデンサーが交換したものです。

↑ 交換後のシャーシー全体像です。

↑ 次に音質に影響のあるシャーシープリント基板内の劣化しているチューブラーコンデン
サーの交換を行いました。

↑ プリント基板の裏面です。

↑ プリント基板の裏面に1ヶ所の交換取り付けを行いました。

↑ プリント基板表面に3ヶ所の交換取り付けを行いました。
飛躍的に音質の改善が顕著に現れました。
1960年代ビクター真空管式ステレオ「BR-661F」の修復修理でお見積もりの為の仮修理を
行っております。

↑ レコードプレーヤー部分の仮修理後の動作テスト中の様子です。

↑ 下のレコードプレーヤーを取り外して、修理を始めます。

↑ 取り外しました。

↑ アンプチューナーシャーシーにプレーヤーの電源と出力コードを接続します。

↑ フォノモーターは回転してターンテーブルも回りますが、
アーム動作不良・針が欠品の為音出し不可。

↑ ターンテーブルを外したメカ部分です。

↑ プレーヤーの裏側の構造です。

↑ ピックアップアームのオートリターンメカから修理を行います。
リターンギヤを取り外しクリーニングします。
永年放置のメカは油が硬化して簡単に動きません。



↑ アームリターンギヤ上面。

↑ リターンギヤ裏面、表面とも永年のグリスなど油分が固形化していますのでクリーニング
を行いました。

↑ ターンテーブルの内側もクリーニングしておきます。

↑ フォノモーターの吊下げ部分はモーターの振動をターンテーブルに伝えにくくする為
3か所を防振ゴムで支えていますが、経年劣化で、ゴムが溶けて、それが固まった状態
になって位置がずれています。



↑ 裏面の様子です。
↓ 以下防振ゴム交換の様子です。






↑ 防振ゴム交換後の裏面。

↑ モーターキャプスタン(プーリー)とアドラーをクリーニングします。

↑ フォノモーターは健在です。

↑ モータースイッチから発生するスパークを吸収して雑音を防止するコンデンサーです。
不良率の高い部品ですから交換いたします。

↑ アームパイプの支持部分のプラスチックが大きく欠けています。
このまゝではアームリターンの動作時にアーム受けに引っかかってリターン動作時に
アームがレコード面から上がらずにリターンするとレコード面を引きずっていきますの
で、レコードと針が痛みます。
対策を考えて修理を行います。

↑ この方法で一応テストしてみます。



↑ カートリッジに針を仮取り付けしてテストを行います。






↑ エージングテストの結果、プレーヤーメカは順調な動作をしております。
クリスタルカートリッジは経年劣化で出力低下と音質劣化があり交換いたします。
2011年製液晶テレビ SHARP AQUOS LC-40SE1の緊急修理の依頼がありました。
画面に「B-CASカードが挿入されていません」と標示があり放送が受信できません。
このような症状は通常、メーカーを問わずよくあることですが、・・・・・
普通はB-CASカードのIC読み取りのミスによるもので、ICカードの金メッキの接触面
をクリーニングして挿入すると直りますが、今回は全く効果がありません。
今回は基板の不良と判定いたしました。
↑ 修理完了の受信画像です。



↑ 裏蓋を外して、デジタル基板の交換を行います。
手前に置いてあるのが交換用の基板です。

↑ デジタル基板の遮蔽板を取り外します。

↑ 多くのビスを.外す必要があります。

↑ 交換が終わりました。





↑ 一連の初期設定を行います。

↑ 裏蓋を取り付けて完成です。

交換済みの基板はメーカーに返却します。
お預かりしておりました1960年代ビクター真空管式ステレオ「BR-661F」の修復修理に
取り掛かりました。

↑ サイズ W1145 H540(脚含まず) D380mm かなりの大きさです。

↑ 扉を閉めた状態です。

↑ プレーヤーは下置きですべて前面操作です。

↑ 後部の様子です。


↑ 左右のスピーカーは、低音20×30cm楕円
中高音5×5cm
高音PANORAMA SP
30MP23プッシュプルの高出力設計になっています。

↑ シャーシーをキャビネットから取り外します。

↑ シャーシー内部の全体像です。




↑ シャーシーは一部プリント基板が採用されています。



↑ 先ず、全ボリューム/全スイッチの経年劣化による接触不良により発するノイズを
取り去るため、接点復活剤を注入します。
ビクターHiFi Stereo Audiola 4チャンネルステレオ「DF-19」の修復修理は、
エージングテストを行いながらその合間を縫って、気になっていたダイヤルバックライトの
修復を行いました。

↑ ステレオの顔ともいうべき操作面の「ダイヤルバックライト」がごく一部のみ点灯して
暗い状態でした。

↑ バックライトの後ろ側の様子からはバックライト照明の様子が分かりませんので
ランプの取り付け金具を外して調べます。

↑ 画像下のガラス管ヒューズと同形の12Vのランプ4個を並列接続でAC11Vで点灯する
事になっていますが、かろうじて1個のみ点灯していました。
同形のランプは現在入不能ですので、対策として通常のパイロット球を使用いたします。
画像上のランプを使用しました。

↑ 2.5Vパイロット球を6個直列に半田付けで取り付け配線を行いました。

↑ このように、結構明るく ライティングを行っています。


↑ ダイヤル面を均一にライティングに成功しました。
1970年代パイオニアオールトランジスタセパレートステレオ「S-65B」の修復修理は、
長時間の最終テストを終えまして、クリーニング済みのセンターキャビネットに組み込み
を行いました。

↑ 完成画像です。

↑ 珍しくシャーシーの下にゲタをはかせてありますので、元通りにいたしました。

↑ 綺麗にクリーニングを済ませたレコードプレーヤーをキャビネットにマウントいたしました。

↑ 組み込み後のテストの様子です。
難関を突破して修復に成功したレコードプレーヤーは何事もなかったように悠然と
回っております。 素晴らしい音色を奏でながら・・・・・

予てより、お持ち込みを頂いておりました、
ビクターHiFi Stereo Audiola 4チャンネルステレオ「DF-19」は人気機種の「DF-11」の弟分に
当たる珍しい4チャンネルステレオです。
「片側の音が出ない・・・プレーヤーのメンテなど」ですが、
センター部分を遠方よりお車でお持ち込みいただきました。





↑ プレーヤーとシャーシーを取り外しました。

↑ レコードプレーヤー・チューナーアンプ部の診断を開始します。

↑ フロント/リアの状態を詳しく診断するためヘッドホンを使用します。
スピーカー接続よりはっきり判別できます。

↑ 4CHのすべてのポジション/フロント/リア/AM/FM-Stereo/PHONO等、
何度も慎重に診断をおこないました。
各ボリューム/セレクタースイッチ/その他の切り替えスイッチを接点復活剤の注入を
行いました。
最初はFMステレオの片方が出ておりませんが、直りました。


↑ PHONO レコード再生テストを行いました。
PHONO時、右音でず。 カートリッジの出力はR/L両方共あります。


↑ 慎重に診断の結果、PHONO右入力ヘッドアンプの動作が停止していました。
その為カートリッジから出力された音が増幅されません。

↑ 右PHONOヘッドアンプ回路を調査の結果、トランジスター2SC458の不良と判定。

↑ 画像上が不良のトランジスター2SC458
画像下が交換用新品のトランジスター2SC1312です。


↑ 2SC458を取り外して2SC1312に交換を完了しました。





↑ すべてが気持ちよく完璧に動作を取り戻しました。
1970年代パイオニアオールトランジスタセパレートステレオ「S-65B」の修復修理は
最終仕上げ工程を行います。
↑ 右側の音が時々出たりでなかったり、ノイズだったり、不安定でしたが、
トランジスター2SC870の不良と判定しておりました。

↑ 代替の2SC1312を交換いたしました。

↑ 交換済みの基盤裏側です。

↑ 大型のスピーカーを接続してエージングテスト中の様子です。
素晴らしい迫力音です。
丸1日連続エージングテストを行いセンターキャビネットに組み込みを行って完成となります。