2014年7月に修復修理の1950年代後期のアマチュア手作りの2A3PP真空管電蓄の修復修理で
交換したレコードプレーヤーの不具合で冬が近づき気温が低くなると33回転LPの起動時に回転
が遅く不安定になり大変ご心配ご迷惑をお掛けいたしておりました。
今回その対策修理の為プレーヤーのみをお送りいただきました。

↑ 4年3ケ月前の全体の修復修理完了時の画像です。

↑ 修理前に搭載されていたフォノモーター不良の78回SP専用レコードプレーヤーの画像です。

↑ 修復修理の時に「16/33/45/78回転4スピード日立レコードプレーヤー」(中古)に換装を
行いました。
しかし、その後交換した「日立レコードプレーヤー」に不具合が発生いたしました。
原因は
① アイドラーの不具合でスリップが発生する (同型部品のアイドラー入手不能でした)
② フォノモーターのベアリングの油切れ (解決済)
の2点でした。

↑ 今回対策修理のためプレーヤーをお送りいただきました。

↑ 早速、修理にとりかかります。

↑ 経年劣化で動作不良のアイドラーです。

↑ 不良のアイドラーを取り外しました。

↑ [左] 不良のアイドラー [右] 交換用に調達してあった良品のアイドラー

↑ [左] 不良のアイドラー [右] 交換用に調達してあった良品のアイドラー
接触面が荒れています、擦り減って ビクター製ですが日立製プレーヤーと
硬く角に丸みがつき凹凸があります 同型でした

↑ 良品のアイドラーに交換を行いました。

↑ テストは良好です。

↑ 回転ストロボにより回転数が安定していることを確認いたしました。

↑ エージングテスト中の様子です。
WURLITZER ステレオジュークボックス「LYRIC」の修復修理は、
約2年前に当所から20km程のお客様から引き揚げて修復修理をさせていただきました。
症状は「音が出ません」オールトランジスタの音響回路は簡単には直りそうにないため、
小型コンポのアンプを埋め込み修理が完了しておりましたが設置場所のご都合でお預かり
しておりました。
この度、納品の日程が決まり、テストを行いました。
曲の演奏順番をセットしてスタートしますと3~4曲は正常でしたが、何度も繰り返していると
ミスをするようになり、10分以上放置して再スタートすると動作しましたが、遂に全く動作をし
なくなりました。
不具合を修理するためオートチェンジャー機構のリレー関連の点検修理を行いました。

↑ 修理が終わりテスト直前の様子です。

↑ 選択したレコードをアームが取り出しています。

↑ 取り出したレコードをターンテーブルに乗せます。

↑ レコードが回転してカートリッジがレコード盤をトレースして音が出ています。


↑ ジュークボックス内部の全体像です。

↑ 組み込んだトリオの小型ステレオアンプ「R-SG7」です。

↑ 14曲連続演奏のテストをノーミスでクリアいたしました。


↑ 選曲/スタートのミスは赤丸印の大型のリレーの不具合でした。



↑ アンプ電源AC100Vはトランス横の電源プラグからに改造いたしました。
1950年後期ビクター卓上電蓄 「E-6300」の修復修理はフリーヘルツ化のための詰めの作業を行いました。

↑ 「正弦波インバーター電源装置」の組み込みとアンプ及びプレーヤーを搭載して完成状態で
レコード演奏テストの様子です。
小さなキャビネットに「正弦波インバーター電源」と「スイッチング電源」を組み込むために空間を広げる
必要があり、大幅な改造を余儀なくされます。

↑ 右側に外してあるスピーカーを取り付けますので、空きスペースが更に狭くなります。

通常の方法で空間を見つけて設置することはどうしても不可能です。
そこで、次の方法が可能性として考えられます。
① 「正弦波インバーター電源」と「スイッチング電源」を積み重ねる。
② アンプ回路部品を一つにまとめて小型化にする。
③ 背面から見て左側にあったアンプ部を右側に移動する。
④ 上にプレーヤーが被さるため高さにも注意する。





↑ 「正弦波インバーター電源」と「スイッチング電源」を積み重ねたものを置いて見て空いた
スペースが利用範囲になります。

↑ アンプ部分のサイズをコンパクトに改造いたします。



↑ 3つに分かれていたものを連結金具で1つにまとめて、配線も短いため長いリード線に交換を
行いました。


↑ 底板に取り付け穴を開けて動かないようにビス止めいたしました。

↑ レコード演奏テストの様子です。



↑ インバーターノイズも殆ど気ならず。 正に「ヘルツフリー電蓄」の誕生です。



↑ 背面カバーも、取り付け完了です。
何事もなかったように、「新世代の卓上電蓄」に生まれ変わりました。
1950年後期ビクター卓上電蓄 「E-6300」の修復修理でご依頼者から「ヘルツフリー化」のご要望をいただきました。



↑ この小型キャビネットの狭小な空間に「正弦波インバーター電源」と「スイッチング電源」を
どのように収めるかが課題になります。
先ず組み込む前に
「正弦波インバーター電源」と「スイッチング電源」を接続して動作テストを
行います。 発生するノイズがどれほど拾うかが問題です。



↑ 真空管50EH5単球アンプです。 増幅度も適当なため想定外にノイズは低く好都合です。


↑ キャビネットに詰め込んで接近した状態でも許容範囲内のノイズなら良いと思います。

↑ 劣化しているクリスタルカートリッジの交換を行います。

↑ モノラルの不良のターンオーバークリスタルカートリッジを取り外します。


↑ ステレオタイプのセラミックカートリッジのR/Lを合体させてターンオーバーは無理ですので
固定いたします。
LPとSPが共用になります。
次工程でキャビネットに組み込みを行います。
1970年代Technicse 4チャンネルセパレートステレオ「SC-1150N」修復修理の記録です。
先ずお見積もりの為の仮修理を行います。
実に奇遇です。 先約のTechnicse 4チャンネルセパレートステレオ「SC-1200G」の姉妹機です。
◎当機
Technicse 4チャンネルセパレートステレオ「SC-1150N」
3点セットのサイズ W 1429 H640 D366mm ミュージックパワー 48W
◎先約機
Technicse 4チャンネルセパレートステレオ「SC-1200G」
3点セットのサイズ W 1454 H694 D422mm ミュージックパワー 72W

↑ 全体的に一回り小ぶりで妹機と云うところでしょうか。 基本性能は殆ど同じです。






↑ 背面の様子です。

↑ レコードプレーヤーを取り外してシャーシーを見ましょう。


↑ 4ブロックにユニット化されたパワーアンプ基板群もほぼ同じ形式です。
取り外して点検を行います。


↑ SC-1200Gと殆ど同じですがミュージックパワー 48Wとなり僅かに小さくなっています。
4枚のパワーアンプ基板の中で1枚の基板に要注意のものがありましたが、パワートランジスタを
基板から取り外してテスターで見ますと大丈夫でした。


↑ 仮付してAM/FMラジオの音出しテストを行いました。
選局などスムーズではありませんが受信可能です。徐々に向上させます。

↑ プレーヤーを動作するようにいたします。



↑ ベルトが硬化して使用不可の為新しい「195φ×0.5×5平ベルト」を装着いたします。


↑ キャビネットにセットして仮テストを行います。


↑ 一応回転して音出しが出来ました。
フルオートプレーヤーの一連の動作も可能です。 メカのクリーニング・注油・フォノモーターの
注油・エージングテストなどでパフォーマンスを引き出していきます。
1970年代Technicse 4チャンネルセパレートステレオ「SC-1200G」の修復修理は、
フロントアンプR/L リアアンプR/L の4系統のアンプが搭載されています。
回路が複雑ですが、出力アンプがユニット化された基板の為わかり易くなっています。


↑ 過熱の発生源はこの「パワーアンプ基板の放熱板」からでした。
これはユニット化されたパワー基板内のパワートランジスタの異常により大電流が流れて猛烈に
発熱をしたためです。
詳細点検の結果、フロントアンプR/L リアアンプR/L の合計4枚のパワーアンプ基板の内の2枚
に異常が発生していることが判明いたしました。




↑ 修理完了の2枚のパワーアンプ基板です。

↑ 画像上段 交換用のパワートランジスタ 東芝2SD234
画像下段 取り外した不良のパワートランジスタ 2SD390


↑ 2枚のパワーアンプ基板の1枚はパワートランジスタを交換しても再度トランジスタが破壊
するため更に原因追及の結果、画像のダイオードの不良を発見し、交換を行い完全に修復を
いたしました。




↑ 修復の完了した4枚の「パワーアンプ基板」をシャーシーに組み付けを行いました。

↑ 各ボリュームに接点復活剤の噴射注入とすり合わせを行います。

↑ テスト中の様子です。

↑ 交換部品です。
予てよりお預かりいたしておりました1970年代Technicse 4チャンネルセパレートステレオ「SC-1200G」の修復修理の記録です。
一世を風靡したセパレートステレオの終末期の4チャンネル化に各社が競い合い研究開発を進めましたが、統一規格が定まらずに消滅してしまいました。
しかし現在では貴重なオーディオ文化遺産で愛好家には目の離せない存在です。

↑ センター部のみをお預かりいたしました。 頑丈な造りですごい重量です。
電源が入らずの故障です。




↑ 背面の様子です。


↑ シャーシーをキャビネットから取り外しました。

↑ シャーシー裏面のプリント基板群の様子です。

↑ 電源プラグは劣化してこのままでは危険です。

↑ 電源が入らないのは電源回路基板の1.5A電源ヒューズの断線です。
オーディオの場合は切れたガラス管ヒューズの状態を見て不良個所の判定に役立つ場合が
あります。

↑ 新しい2Aのガラス管ヒューズを挿入いたします。
ヒューズホルダーのピンが片方が劣化して折れそうで緩んでいますので後で交換をいたします。

↑ 電源投入前に入念に電源回路か、それ以降のトラブルかを点検しておきます。
電源回路ではないようです。

↑ 電源プラグを磨いて電源投入でダイヤルランプが点灯して数秒で「ウーン」とヘッドホンから
聞こえると同時にフアッと熱気を感じすぐに電源を切りました。
熱気の発生源はこの「パワーアンプ基板の放熱板」からでした。
これはユニット化されたパワー基板内の故障であることが判明いたしました。
放熱板が素手で触れない程熱くなっていました。
1959年頃のONKYO真空管式大型セパレートステレオMFB.WOOFER採用「型名不詳」の修復修理は
プチプチノイズの原因が判明いたしましたので、右スピーカーを駆動しているPP(ブッシュプル)出力
トランスの交換を行います。


↑ シャーシーに少し沈めて取り付けをされている出力トランスを取り外しました。

↑ 昨日、秋葉原のトランス専門店で調達したトランスが到着いたしました。
直ちに交換を行いました。



↑ 取り外した不良の出力トランスです。
山水電気製
真空管プッシュプルアンプ用出力トランス
1次側インピーダンス 8KΩ+8KΩ
2次側インピーダンス 4Ω 8Ω 16Ω
出力 10W
以下交換取り付け配線改造の様子です。


↑ 形状が異なるため交換取り付けには改造を行います。


↑ 電源トランスの磁界の影響を避けるために斜めに取り付けております。
交換に使用のトランスはトランス専門店のオリジナルの出力トランスです。
真空管プッシュプルアンプ用出力トランス(高性能オリエントコア使用)
1次側インピーダンス 8KΩ+8KΩ
2次側インピーダンス 4Ω 8Ω 16Ω
出力 15W
テスト中の様子ですが、悩まされ続けた変なノイズがピタリとなくなりました。
1959年頃のONKYO真空管式大型セパレートステレオMFB.WOOFER採用「型名不詳」の修復修理は
時々発生する不規則な「プチプチッ」と嫌なノイズに悩まされています。
● 原因不明のノイズが全てのセクションで「パチパチ」と時々発生する


↑ 関連の低周波増幅真空管の脚ピンの腐蝕性の接触不良は全て手入れを行いましたが、
時たまノイズが出ています。


↑ 怪しそうなカップリングコンデンサーの交換も行いましたが、やはり回数が減ったように思い
ますが、決定打ではありません。

↑ 諦めずに基本に立ち返り、電圧測定から真空管と部品の打診等を続け、遂に決定的な原因を
突き止めました。
それは、安心しきっていた、サンスイの「PP用出力トランス」の一次側の片側巻線の半断線でした。

詳しくは次工程の「PP用出力トランスの交換」でご紹介いたします。
1959年頃のONKYO真空管式大型セパレートステレオMFB.WOOFER採用「型名不詳」は
レコードプレーヤーの不具合の修復修理を行います。
● プレーヤーの速度調整で異音が発生する

↑ 珍しい30センチ大型ターンテーブルリムドライブプレーヤーです。


↑ 速度調整で異音が発生するのは、ブレーキの円板と速度調整マグネットの接触によるものです。.

↑ 分解して原因を調べます。
円板に隠れていたフォノモーターの防振ゴムが片減りして速度調整マグネットの僅かな隙間で
接触がありました。



↑ 変形した防振ゴムを取り外して交換を行います。



↑ フォノモーターの防振ゴムの交換を終わりました。

赤矢印の円板の接触はなくなりました。



↑ フォノモーターの組み付けを行いました。

↑ アンプシャーシーに接続してテストを行います。



↑ テストは良好で速度調整時の異常音は解消されました。 良好です。



↑ カートリッジ/シェル/トーンアーム/針圧等の点検調整を行いました。

↑ エージングテストは良好です。
1959年頃のONKYO真空管式大型セパレートステレオMFB.WOOFER採用「型名不詳」の修復修理 は
シャーシー内部のノイズの根源の探究に入ります。


● 音量調整の可変抵抗器(ボリューム)の急激な強弱の変化を緩慢にする
可変抵抗器の抵抗値が回転角度により均等に変化するのは「Bカーブボリューム」です。
この「Bカーブボリューム」を使用しますと小音量の時に強弱が急に変化いたします。
オーディオの音量調節には必ず「Aカーブボリューム」を使用いたします。
「Aカーブボリューム」は抵抗値が最小値は緩やかに最大値になるなしたがい急に変化する
ため小音量時はなめらかに調整できます。

↑ 前回に交換したボリュームは「1MΩAカーブ」でしたので、問題ないはずですが、
確かに変化範囲が敏感すぎてやや急に変化します。
解決策として「500KΩAカーブ」に交換を行いました。
画像左 「500KΩAカーブ」 画像右 「1MΩAカーブ」 2連ボリューム

↑ 赤←印が交換済の「500KΩAカーブ」2連ボリューム


↑ 結果は改善されました。
● 原因不明のノイズが全てのセクションで「パチパチ」と時々発生する
シャーシー各部を点検いたしましたが、真空管関連のノイズと判断いたしました。
真空管の管内電極の接触不良と脚ピンとソケットの接触不良などが原因です。

↑ 特にノイズの発生源としてAMのスーパーヘテロダイン回路の局部発振の6BE6の不良が
目立っていました。
しかし、これはAMラジオに限ります。
低周波増幅回路の各真空管及びソケットも同様にチェックを行います。


↑ 6BE6は12BE6の6.3V版ですが絶滅危惧部類に入ります。
調達の目途がたちました。
2014年製TOSHIBA REGZA 4Kテレビ直下型LEDエリアコントロール「43J10X」の修理は、
昨日のエージングテストで良好でした。
今朝も良好に動作をしており安心して電源を切りました。
少し時間が経過して再度電源を入れますが、電源が入りにくいのて、電源ボタンを強く押して何とか
電源が入りました。
ところが、「右3分の1が暗い」映像が再発しています。

↑ 間違って電源ボタンの不良であった付属のリモコンを使用していました。
しかし、普通はこんな状態は発生したことはありません。
「直下型LEDエリアコントロール」のみで発生を体験いたしました。

↑ このテレビに付属の使用されていた電源ボタンの接触の曖昧なリモコンです。
(電池が消耗してくると、どうしても力強く押してしまいます、そのために接触面が変形したり
陥没したりして操作が出来なくなり誤動作を起こしたりします。早めの電池交換がおすすめです)

↑ 不具合の映像です。
原因は検証が必要ですが、デジタルテレビはパソコンと同じ種類の機器になりますので、
ボタンの操作関連は重要な問題が潜んでいます。


↑ そして、リセットを行いテストに使用していたリモコンでスムーズな電源ONの結果の映像です。
↓ 以下は午後6時半前の受信映像です。






2014年製TOSHIBA REGZA 4Kテレビ直下型LEDエリアコントロール 「43J10X」の緊急修理です。
このTOSHIBA REGZA 4Kテレビは当店が販売した製品ですが、
「画面の右3分の1程が暗く映る」故障が発生いたしました。
これは東芝の技術資料によりますと「液晶パネル」の不良となっております。
しかし、お客様は長期保証に加入されておりませんので、高額な修理費のご負担が発生いたします。
資料では「液晶パネル」の不良となっておりますが、実際の判定は非常に難しくなります。
このREGZA 4Kテレビは直下型LEDエリアコントロールが採用された「液晶パネル」が使用されていま
すが各回路の基盤と液晶パネルを接続している精密な配線コネクターの接触不良が考えられます。

↑ 修理完了画像です。

↑ 4K液晶テレビ内部の全体像です。 液晶パネルの裏側に基板群から無数の配線が接続されて
います。

↑ 最も影響の受けやすい基板と接続配線です。

↑ 電源基板です。

↑ すべての接続配線コネクタープラグに少量の接点復活剤を塗布いたしました。

↑ その結果、改善された様子が、パネルの裏面からもはっきりわかります。
パネルフレームの穴から漏れているLEDの明るさでわかります。
↓ 以下受像画像です。 (撮影が左寄りの為画像が変形して写っています)










液晶パネルを交換しなくて済みそうです。 受像テストを続けます。
2017年5月にジャンクに近い状態から大修理で復活をいたしましたが、1年数ヶ月で不具合が発生
いたしました。
● 原因不明のノイズが全てのセクションで「パチパチ」と時々発生する
● FM放送の受信の不具合
● プレーヤーの速度調整で異音が発生する
別途ご要望
● 音量調整の可変抵抗器(ボリューム)の急激な強弱の変化を緩慢にする
● このステレオの専用スピーカーに別の外部アンプを接続して鳴らしたい





↑
● 原因不明のノイズが全てのセクションで「パチパチ」と時々発生する 右スピーカーからのみ「パルス性の間欠ノイズ」を確認いたしました。


その他はチューナーアンプシャーシーとレコードプレーヤーをセンターキャビネットから
取り外して詳細に点検いたします。
1950年代オーストラリアHMV社製真空管ポータブル電蓄の修復修理はアンプシャーシーと
プレーヤーをキャビネットに組み込みを行います。


↑ シャーシーとプレーヤーをキャビネットに組み込みました。
小形ですが、卓上とポータブルを兼ねていますので、シャーシーとプレーヤーの組み付けが
変わった方法を採用しています。

↑ 当初から音質調整用のボリュームの不良の処置を考えておりましたが、交換するにも
シャフトの長さと形状に無理があり、切り離してツマミはダミーで残そうと思っておりました。
しかし、最後になり、回路を少し変更すれば多少の絶縁不良でリークがあっても全く関係が
ない方法が閃きました。
出力管のプレートからコンデンサーを介してボリュームへ入り片側をB電源側に接続されて
いましたが、それをシャーシー(-側)に落とすだけでOKです。



↑ アンプシャーシーが中で移動しないようにしっかりビスで固定いたします。

↑ プレーヤーを載せる開口部の広い変わった形のプレーヤーボードをセットしておきます。

↑ プレーヤーを載せるとこのようになります。

↑ 手提げで移動する時にプレーヤーが外れないようにこの太いボルト2ヶ所で固定されて
いましたが、今後の使用に於いて無意味なため固定はいたしません。
(固定を解除してプレーヤーを修理で取り外す場合に大変難しくなります)



↑ プレーヤーボードの周囲8ヶ所を木ネジで固定しました。

↑ テスト中の様子です。
見て楽しく、聴いて満足・・・・・




↑ オーストラリア製の卓上/ポータブル兼用プレーヤーですが、音質音量にこだわった設計が
なされています。
普通、この種のプレーヤーは殆ど30cmLPをかけますと蓋が閉まらない構造ですが、
この製品は30cmLPをかけたまま蓋を閉められます。
プレーヤーもハウリングに強い重量感のあるものになっています。
そして、キャビネットが木製レザー張りの頑丈な造りでスピーカーも楕円の大型でバッフル効果
で蓋を閉めてもハウリングがなくいい音を奏でています。
1950年後期ビクター卓上電蓄 「E-6300」は当時の昭和モダンデザインとしてはずば抜けた洋風調
でした。




↑ 電源は入りますが、全く動作をいたしません。


↑ 裏蓋をはずして内部を見ますと、かなり荒れています。
これは、直そうとして、あきらめた形跡があります。
音が出ないのでスピーカーを無理して外しています。

↑ プレーヤーを取り外さないと内部の点検修理は出来ない構造です。
プレーヤーは知識がないと外せない構造になっています。



↑ プレーヤー・アンプシャーシー・スピーカーの配線が短くて切断しないと隔離できません。

↑ プレーヤーは60Hzの為50Hzの場合はこのままですと回転数が約12%遅くなり音楽が正常に
再現できません。
ヘルツ変換もしくはターンテーブルの回転を速くする手段を考える必要があります。

↑ クリスタルカートリッジが劣化してレコードの音溝から音を再現できません。
新しいセラミックカートリッジに交換を行う必要があります。

↑ スピーカーはバッフルボードから止めネジが外されていましたので、
内部でアンプシャーシーなどに接触してコーン紙が破れていました。

↑ スピーカーの出力トランスがフレームの固定ビスが外されていた為再固定を行いました。
外観の美しさに反して内部は荒れておりました。