懐かしいこのデザインに郷愁をそそられるお方は多いと思います。
1970年代日本の高度成長期の良き時代、誰もが憧れて、家庭の団欒の中心に存在したカラーテレビです。
この度このコンソールキャビネットに最新のデジタル液晶テレビを埋め込むご依頼をお請けしておりまして
期限があり準備が整いまして埋め込み作業を実施いたしました。

↑ ナショナルパナカラー「TH20-A15」 20インチのブラウン管カラーテレビです。
何とも言えない雰囲気のコンソールキャビネットの存在感は昭和レトロを彷彿させます。
ロータリーチャンネルツマミを「カチャカチャ」乱暴に回して叱られた思い出もあるでしょう。

↑ 内部の様子です。
オールソリッドステート(トランジスタ/半導体)です。

↑ 20インチブラウン管とすべてのシャーシー部品を取り外します。

↑ 左半分のアップ画像

↑ 右半分のアップ画像



↑ 遮蔽鉄板で囲われた20インチブラウン管です。 15kg程あります。

↑ VHF/UHFチャンネル切り替えと、その他の調節部分でこれだけ多くの部品とスペースで成り立っています。
全てを撤去いたします。


↑ 撤去の終わったキャビネット前面の様子です。

↑ 撤去後のキャビネットの内部の様子です。
キャビネット側の器材撤去が整い組み込み用のデジタル液晶テレビの用意を行います。

↑ 組み込みに使用するカラーテレビは東芝REGZA 24S11 です。
24型地上デジタル/110度CS/BS内内蔵テレビです。(外付USB HDDによる録画対応)
何故、20インチのブラウン管マスク(枠)に24インチの液晶テレビを用いるかを、ご説明いたします。
ブラウン管テレビの縦・横比は「3対4」に対して液晶テレビは「9対16」になり、かなり横長になります。
その為、縦方向にサイズを合わせて大きめの24インチになります。
しかし横方向はサイズが大きすぎて、少しかくれる部分がありますが仕方がありません。
それと、ブラウン管の画面が湾曲しているのに対して、液晶テレビは平面(フラット)になっています。
液晶テレビを組み込む前にスピーカー出力の配線を改良する必要があります。
液晶テレビに内蔵の超小型スピーカーでは音質音量が不足して良くありませんので木製キャビネットに取り
付け済のスピーカーに接続を行えるようにいたします。
新品の液晶テレビを分解して改造をいたします。

↑ ここで問題が出てまいりました。
元のスピーカーのインピーダンスが珍しく120Ωてした。
普通は4Ω~16Ωですがかなりのハイインピーダンスです。
この液晶テレビの出力インピーダンスは6Ωですので適合いたしません。
念のため接続してみましたが音量が小さく最大音量で30%程しか出ていません。



↑ 在庫のインピーダンス8Ωのスピーカーを仮付してテストを行い解決いたしました。音質音量良好です。
液晶テレビを支える受け金具を2か所に取り付けました。

↑ 液晶テレビをマウントして上下、左右の位置合わせを行いました。
左右の位置合わせの左側は画面左上に時刻表示が出ますが、デビ局により若干ズレがありますが、
適当な位置に合わせました。
右側はリモコンの受光部の問題があります。



↑ テスト中の様子です。


↑ ダミーのCHツマミと電源ツマミ等を接着剤で固定いたしました。


↑ テスト中の様子です。


↑ ビデオ入力とアンテナ入力ケーブルの取り付けの様子です。

↑ ビデオ入力端子を元のアンテナ入力端子板を改造して作りました。

↑ 専用リモコン

↑ 電源 「ON」 緑 リモコンはこの小さな開口部に向けて至近距離(50cm以内)から発射いたします。
離れ過ぎると感知いたしません。

↑ 電源 「OFF」 赤

↑ 電源 「OFF」時の状態 画面 黒
昨年の12月暮れに関西圏のお客様から「相談に乗ってもらえないか」とご相談がありました。
内容は「お店のインテリアとマスコットとして設置したいレトロステレオを購入したいので、何か適当なものがあれば
見せて欲しい」と云うものでした。 大変お急ぎの事情に共感いたしました。
ご来店いただきまして在庫を観ていただきましたが、あいにく適当なものが見当たりませんでした。
オークションで探して落札をご提案いたしました。
年が変わり早々にオークションで入手なさったものを修理で持ちこまれました。


↑ 完成画像




↑ レトロ製品独特のあらゆる調節機能のボリュームとセレクタースイッチの接触不良を接点復活剤の投入により
すり合わせを行い修復いたします。

↑ 6BM8 PPの出力回路はパワー音質には余裕がありますが、片側の音質音量が不調の為6BM8の
交換を行いました。

↑ その他には大きな問題はなく幸運でした。
レコードプレーヤーは劣化が強烈で不安かありますが、全力で修復を行います。

↑ プレーヤーは一連の内部メカの修復を行い動作を回復いたしました。

↑ 今回のプレーヤーボードの劣化状態は凄く、過去の事例でもここまで酷いのは少ないと思います。

↑ このプレーヤーボードの斑点状の錆には、手こずりました。
フレーヤーボードをペーパー掛けしてラッカーの吹き付け塗装の下塗りの時点で錆の斑点が薄くならず、
更に回数を増やしても効果がないことが分かり、下塗り塗料を変えました。
乾いてからラッカーの吹き付け塗装を2度重ねました。

↑ 下塗りを含めて2度目の状態です。 仕上げにもう一度吹き付け塗装いたします。

↑ プレーヤーが修復完成してマウント状態の画像です。

↑ 完成の全体像です。 現在脚は取り付けしていません。
完成品は1月中にお引渡しを完了いたしました。
●修復修理の詳細部分の解説は省略させていただきました。
1960年代コロムビア真空管ステレオ「SSA-563」の修復修理は終盤にかかりました。

↑ シャーシーとプレーヤーの組み込み後テストの様子です。

↑ 重いシャーシーを垂直マウントは外す時より、取り付け時の方が数倍難易度が高くなります。

↑ 外れて散乱していました「エコー」の「リバーブユニット」を組み付けます。

↑ 組み込み後のテストを行っています。
トラブルがなく順調です。





↑ スピーカーの後方に4本の弱いスプリングで吊下げられた人工的にエコーを発生させるアナログ式の
リバーブユニットです。
スピーカーの音波を一条の柔らかいスプリングでキャッチしてその音波を電気信号に変換してエコー波を
作り出しています。
現在のカラオケマイクのように「デジタルエコー」ではなく、超アナログ的な懐かしい郷愁をそそる雰囲気が
再現されます。

↑ キャビネットの所々の小傷や色褪せが気になってきます。

↑ 最初はレコードプレーヤーの動作時に30cmウーハーの共振によるハウリングの心配がありました。
しかし、プレーヤーの通常より高精度の防振バネの効果により、完全に吸収されてハウリングの心配は
払拭されました。

↑ エージングテストを続けます。
1960年代コロムビア真空管ステレオ「SSA-563」の修復修理は進んでまいりました。
レトロオーディオの修復修理で忘れてならないのは、「安心・安全」の問題です。
真空管ステレオの過去事例の中でも特に注意を怠らないのは、100V電源回路と真空管の直流電源回路の
200V~300Vの整流回路です。
100Vの交流から200V~300Vのリップルのない直流電源を整流真空管又はダイオード(半導体)と大容量の
電解コンデンサー等により「倍電圧整流」作用によって造られています。
特に電解コンデンサーは半世紀の経年劣化で発熱破裂する場合があります。
仮に現在は異常なく動作をしていても突然破裂することもあります。
修理テスト中に破裂に直面することがあります。

↑ 最初の画像ですが別置きサブシャーシーの電源回路です。
大きいアルミ缶体に収まった「大容量ブロックコンデンサー」です。
(ブロックコンデンサーは現在製造されていません)
電解液が漏れています。 交換対象です。

↑ プラス側に赤線の入った「大容量チューブラー電解コンデンサー」です。
危険率の高い電解コンデンサーですので 交換対象です。

↑ 交換対象パーツを取り外しました。

↑↓ 電解液漏れが見られます。


↑ 黄丸印は100μF450WV単体の電解コンデンサー2個に交換を行いました。

↑ 黄丸印は100μF400WV単体の電解コンデンサーと整流ダイオード2個の交換を行いました。


↑ 電源コードの交換も行いました。


↑ 「安全・安心」の電源回路に修復を完了いたしました。
1960年代コロムビア真空管ステレオ「SSA-563」の修復修理はチューナーアンプシャーシーの修復を行います。

↑ 上面操作のシャーシーは垂直マウントを採用されていますので、取り付ボルトを外して、シャーシーを
下ろします。
最短にまとめてある各ケーブルを延ばしておきます。

↑ 垂直マウントの場合はシャーシー表面ホコリの堆積が少ないのできれいです。

↑ チューナーアンプシャーシーの不具合重点事項
①各ボリューム及びロータリーセレクタースイッチの接触不良
②左側スピーカーから音が出ていない
③音量ボリュームの音量が絞り切れない、0点でも音が出ている
④FM受信が不安定
⑤その他


↑ シャーシー表面からの目視と打診ては大きな問題はありませんが真空管の脚ピンとソケットの接触不良は
改善を要しますので対策を行います。


↑ 「左側から音が出ていない」
左アンプの増幅回路に異常を確認いたしました。
双3極管12AX7の左のプレート電圧が0Vでした。 プレート抵抗470KΩの劣化断線でした。

↑ 不良の抵抗 正常値は400KΩ台ですが 左 ∞Ω(断線) 右 2.5MΩ(抵抗値増大断線状態)


↑ 黄丸印の抵抗と電解コンデンサーの追加交換により回路変更を行いました。 好結果を得ました。
次は音量が絞り切れないボリュームの修復を行います。

↑ 画像の一番上の2連ボリュームの交換を行います。


↑ 元の音量調整ボリュームは1MΩ(1000KΩ)Aカーブの2連ボリュームです。
因みにAカーブとは変化特性の意味ですが、普通のボリューム(可変抵抗器)はBカーブで抵抗値が
回転角度により直線的に変化します。
もし、これを音量調節に使用しますと音量が急大きく変化しして聞こえます。
これを改善したのがAカーブの変化特性です。 最初が緩やかに変化します。
元の音量調整ボリュームは軸が2重になりR/Lが別々に調整するボリュームです。
現在入手できませんので画像のようにR/L同時に調整するものに交換をいたします。

↑ ボリュームを絞り切った場合は抵抗値が0Ω近くにならないといけないのですが、
125.1Ωですからかなりの音量が出ています。

↑ ボリューム抵抗値が1MΩ(1000KΩ)の値が2.523MΩ(2523KΩ)ですから2.5倍に変化していました。




↑ ツマミの軸受がギザギザのセレーション軸(ローレット)用になっていますので、
元のボリュームの軸を切り取り「シャフト接ぎ」を.使用して取り付けを行いました。
FM放送の受信はセレクタースイッチの接触不良が改善されたため受信可能となりました。
次工程に進みます。
1960年代コロムビア真空管ステレオ「SSA-563」の修復修理はダメージの激しいレコードプレーヤーの修復修理
に取り掛かります。

↑ 修復前に汚れ落としの洗浄剤により清掃を行いました。一部比較の為汚れを残しました。
左を円形に切り取った奇抜なデザイン
主な特徴
① 30cmの大型ターンテーブル採用のリムドライブ方式
② 16/33/45/78回転 速度調整付
③ 手動操作方式
④ マグネチックカートリッジ
⑤ ソフトリフター
初期状態 ① フォノモーターはローターのメタルロックで回転不能。
② ターンでブルのセンターシャフトの軸受け部分が緩みガタガタの状態。
③ 全体的に修復が必要


↑ 可動部分に塗布したグリスなどの油分が経年劣化で変質固着しているため「2-26」を噴射注入により
時間を経て可動状態に戻します。

↑ フォノモーターをマウントしている3ヶ所の防振ゴムが経年劣化により溶けたり崩れたりして原型をとどめて
おりません。
フォノモーターの上下位置が極端にずれています。
↑ 防振ゴムの交換を行います。 取り外した防振ゴムの大きさが3分の1以下になっています。


↑ このように3ヶ所の防振ゴムを交換します。
実際のプレーヤー取り付け時は上下が逆になります。 フォノモーターの荷重は3か所に分割されてかかります。




↑ 防振ゴムの交換が終わりました。


↑ モータースピンドルの取り付け位置をアイドラーの上下動の位置と合わせます。




↑ 78/33/45/16回転切り替えレバーの位置とカムの動作を確認します。



↑ 調整が終わりターンテーブルをはめ込みます。



↑ マグネチックカートリッジ点検を行います。
ダイヤモンド針はかなり摩耗が激しく最後に交換を行います。

↑ レコード演奏テストを行います。




↑ 45回転EPレコードのテスト中の様子です。
予てよりおお持ち込み頂いておりました1960年代コロムビア真空管ステレオ「SSA-563」の修復修理
のお見積もりの仮修理の記録です。

↑ 機器の状態は「電源が入らない」ので、先ず電源が入る状態にいたします。
サイズ W1040 H570 D400mm 別途脚部あり

↑ 前面扉付



↑ 天板開閉扉 操作部・プレーヤー

↑ 背面の様子

↑ メインシャーシーとスピーカー
30cm低音スピーカー/10cm中音スピーカー/6cm高音スピーカーの3WAYシステムです。
アンプは30MP27のプッシュプル構成で凄い音が期待できそうです。
エコー装置のバイブマシンも収納されています。

↑ こちらは電源部のサブシャーシーがありますが、電源が入らない原因を究明いたします。

↑ この機器は「セミトランスレス方式」を採用しています。
一部の真空管ヒーターとパイロット電源、そして真空管のB電源の直流電源回路をこの小型の電源シャーシー
内部で造られています。

↑ 診断の結果、整流回路のダイオードにシャントしているチューブラーコンデンサーがショートしていました。



↑ とりあえず、ショートしたチューブラーコンデンサーを切り離して新しい電源ヒューズを取り付けました。
電源が入り息を吹き返しましたが、とぎれとぎれで正常動作はしませんが、ガリのオンパレードながら、
何とか一応の動作にこぎつけました。
シャーシー内部の緻密な修復は後ほどといたします。
レコードプレーヤーを最初に見た時にかなりのダメージです。
当時のコロムビアのプレーヤーの設計指向が他社と比較して重厚過ぎるのが気になるところです。
次の工程へ進みます。
1965年製ビクター真空管式HiFiステレオオーディオラ「STL-661FMG」の修復修理はキャビネットからシャーシー
とレコードプレーヤーの取り外しを行います。

↑ アンプシャーシーは多数の接続ケーブルが繋がっています。 直結とプラグ式と混在しています。
スピーカーの裏板とプレーヤーブースの背面板を取り外さないとシャーシーを外して下へ降ろせない状態です。

↑ 可能な限り接続ケーブルを処理してシャーシーを取り外しました。

↑ シャーシーに半世紀以上の堆積した粉塵です。 過去に修理などで触れた形跡はありません。
即、シャーシーの清掃を行います。

↑ シャーシー内部の様子です。


↑ 先ず、ボリュームの猛烈な「ガリ」接触不良の修復を行いました。
ラジオの受信などは安定した状態を取り戻しました。

↑ セレクタースイッチの接触不良の修復を行います。
多接点スライドスイッチピアノ式のセレクターは当時ハイカラで高級機に採用されていました。

↑ 接点復活スプレーを噴射注入後、丹念にすり合わせを行い修復を行いました。
ラジオなどは安定した受信を取り戻しました。
次はレコードプレーヤーの状態の確認を行います。
●欠品 ターンテーブル(レコード盤を載せて回転させる円盤) ●欠品 回転セレクターツマミ
プレーヤーは修復の可能性がありますので次工程にて修復修理を行います。









予てよりお預かりしておりました、1965年製ビクター真空管式HiFiステレオオーディオラ「STL-661F」の修復修理
のお見積もりで、仮修理を行います。

↑ ビクターアンサンブル真空管ステレオオーディオラのSTL611シリーズはフルモデルチェンジがなく
マイナーチェンジをたびたび行いながら3年間で販売累計30万台の当時の人気ステレオでした。

↑ スライド扉を開いた状態です。

↑ 通電OK 不完全ながらAM/FMラジオ受信可能


↑ レコードプレーヤーは問題多発・・・・・ターンテーブル欠品 回転セレクターツマミ欠品、 動作不可状態





↑ スピーカーはこの種類のステレオでは珍しく音質の良い密閉型になっています。
次工程でシャーシーとプレーヤーをキャビネットから取り外して点検を行います。
いつもブログ「レトロオーディオの奥義」を閲覧いただきましてありがとうございます。
この度のFC2コメントのご質問に解説をさせていただきます。
レトロオーディオファンが機器に対してお手入れのご参考になればと思いページを設けました。
<<< ご質問内容 >>>
*******************
ブログを拝見しておりますと修復修理に「接点復活剤」の使用が多々御座いますが、
接点洗浄剤」として売られている商品との違いをご指南頂ければ幸いです。
********************
↑ ① ② ③
① 「接点復活王」 サンハヤト(株) スライド接点用で永年前から使用して定評の接点復活剤
昔から使用しておりましたが最近はあまり使用しなくなりました。
理由はレトロオーディオにはもう少し強力で効果の期待できる接点復活剤の必要から自然に
新しい接点復活剤に移行していきました。
② 「接点洗浄剤」 サンハヤト(株) 電子機器用ニューリレークリーナー
スイッチ接点から火花が発生するものに使用したします。
③ 「接点復活スプレー」 エーゼット(株) スイッチ、ボリュームなどの接触不良解消 接点復活スプレー
容量が少なく消耗が速いため自然に使わなくなりました。

↑ ⑤ ⑥
⑤ 「2-26」 FOR-PRO 呉工業(株) 電気装置用防錆・接点洗浄剤
金属表面から水分を徹底除去し金属表面に被膜を形成、.カーボン等の汚れを落とします。
多様性があり非常に効果が明確に出ました.。
この「2-26」は主にレコードプレーヤーの修復修理時に使用しています。
メカの洗浄や可動部分の潤滑に強力な効果があります。
70年前のSPレコードプレーヤーのターンテーブルの修復で、軸受が経年劣化でロックした状態でシャフト
が外れず困っておりましたが、この「2-26」の驚異的な浸透性により脱着に成功し修復する事が出来ました。
その他、真空管式アンサンブルステレオのアンプシャシーのピアノ式セレクタースイッチの猛烈な接点不
良も「2-26」の使用により修復できました。
その他数々の成果を得ています。
注意点は強い匂いがあり、マスク着用と換気が必須になります。 多用は控えます。
⑥ 「接点復活スプレー」 FOR-PRO 呉工業(株)
接点部分に極薄被膜を形成してカーボンや汚れを除去して接触不良を改善し接点の腐蝕を防止します。
昔から使用しておりましたが最近はあまり使用しなくなりました。
理由はレトロオーディオにはもう少し強力で効果の期待できる接点復活剤の必要から自然に新しい
接点復活剤に移行していきました。
現在では通常使用の接点洗浄剤として最も使用頻度が高くなり、信頼性も保てる存在になっています。
以上の使用感は自分自身が4年前から使用した実感です。
ボリュームに接点復活剤を噴射注入する場合の注意事項を画像により説明いたします。

↑ φ24のボリュームは端子付近が開放されていますので噴射注入は容易です。
ノズルの先は直線よりも、このようにカーブをつけておくと噴射注入がやりやすくなります。
噴射注入後すぐにシャフトを左右に激しく往復回転させてすり合わせを行います。 大変重要な作業です。


↑ φ16の小型ボリュームは後部の穴やその他のヶ所を見つけて噴射注入を行います。


↑ 側面に穴がある場合はこのように噴射注入出来ます。 噴射量は多すぎないように注意しましょう。
◎火気厳禁・安全確保を順守してください。
◎スプレー缶の注意事項等をお読みください。
◎換気扇を回してください。
レコードプレーヤーは鋳物の一体構造で防振構造はなくモーターの防振ゴムのみで大型の重量ボードと
超重量ターンテーブルと大型木製キャビネットで吸収されています。




↑ 点検テスト中に妙な不具合が発見されました。
ターンテーブル回転時に擦れた金損音が出ています。
それと78/45/33/16回転のセレクターツマミの45の位置でカチャンと音がして何かが外れて操作不能になり
ターンテーブルが回転不能になります。


↑ 原因を突き止めていきますと、
回転セレクターツマミから連動しているメカに不具合があるため、アイドラーが所定の位置から外れてフリー
になってしまい動力が伝わらない事が判明いたしました。

↑ セレクターツマミの裏側には5段階の花型をしたカムがあります。
その外周に密着しながら上下に動くバーがあります。
このバーをカムの外周に密着させるスプリングが劣化により張力が落ちて45の位置で外れていたようです。

↑ スプリングが錆びて細くなり引っ張る力が衰えていたようです。

↑ アイドラーを上下させるカムブーリーからバーが外れている様子を図解いたしました。

↑ 画像右の新しいスプリングを適当に切り取って交換いたします。



↑ スプリング調整→テストを繰り返して最良点を見つけました。







↑ エージングテストの結果良好です。
1960年代ビクター真空管コンポーネントアンプ「AST-300」は2015年の夏に修復修理をさせていただきました。
今回、ノイズの多発でメンテナンスのご依頼がありました。

↑ 木製の筐体に収められた2ラジオ搭載の大型重量シャーシーです。

↑ 背面の様子です。

↑ 木製の筐体から大型重量シャーシーを取り出して点検を行います。

↑ シャーシーを取り出してテスト用のスピーカーを接続して電源投入いたします。

↑ シャーシー内部の様子です。
ノイズの原因は音量調整などの可変抵抗器(ボリューム/バリオーム)摺動く接触面の不具合によるものです。

↑ 画像上がセレクターのロータリースイッチです。
画像下が今回ノイズの発生源のR/L2連の音量調整ボリュームです接点復活剤を噴射注入して
すり合わせをいたします。
結果が芳しくないようでしたら2連ボリュームの交換を実施いたします。

↑ エコー
高音調整
低音調整
R/Lバランス調整
全て処置を行います。

↑ 2つのセレクターロータリースイッチが並んでいます。 手入れを行います。

↑ 通電してラジオ受信でテスト中の様子です。

↑ その他のメンテナンスを進めます。

2年前に販売した「dynabook PT55BGL-RJA5」ですが、最初の不具合はスーパーマルチドライブのDVDドライブで
「書き込みができないトラブルでした。
当方でドライバーの更新などを試みましたが、直りませんので、てっきりDVDドライブの不良と考えて5年保証中で、
「東芝PC集中修理センター」に修理依頼をいたしました。
2日後に「日通」から引き取りにきてくれました。あとはメールで進捗状況が送られてきました。
①検査中のメール→②部品準備中のメール→③完了メール(リカバリーWINDOSソフトの故障)で完成品が届きました。
◎完了メールの(リカバリー初期化)は大問題です。
DVDドライブの交換で直る筈がまさかのリカバリーになったのかが、引っかかります。
ここで、相談が欲しかったのです。当初DVDドライブの交換のため、こちらはデータの保存は必要ないと思ってして
おりまません。
今更悔やんでも仕方がありませんので、全力で復旧にかかりました。

↑ リカバリーされていますのでお買い上げ時の状態でスタートアップから始めます。
最近のパソコンは先ずインターネットに接続できないと前に進めません。
先ずデータ引っ越しアプリ「PC引っ越しナビ」を使用して買い替え前のPC「WIN7」からデータを取り出して
現PC「WIN10」に移行をいたしました。
次は当店のワイヤレスルターに接続設定を完了させます。(完成納品時にお客様のワイヤレスルーター
に接続設定いたします)

↑ Windows 10には、新ブラウザーの「Microsoft Edge(マイクロソフト エッジ)」が標準のブラウザーとして
搭載されています。
しかし、お客様はInternet Explorerに慣れておられますのでYAHOO JAPANをホームページに設定変更し
ておきます。

↑ YAHOO JAPANをHPに設定いたしました。
次にMicrosoft Office の認証の設定を行いました。煩雑な設定がありますが要領が理解できれば簡単ですが、
つまづくと大変です。ワード・エクセル・アウトルック・パワーポイントなどの動作の確認を行います。

↑ メールソフトアウトルックの設定で色々問題が出ましたが原因を修正してメールの動作を復旧させました。
しかし、最後にメールの受信はOKですが送信が出来なくなりました。問題点は最後に判明いたしました。
それは 送信トレイに送信に失敗したメールがそのまま存在していたことでした。送信失敗メールを全て削除
して解決いたしました。

↑ WIN7で慣れきった我々には最初WIN8/WIN10は一般的に不評でしたが、しっかり向き合ってみると
新時代のPCの今まで見えなかった部分が見えてきたように思います。
