
70年前の78回SPレコード専用プレーヤーColumbiaレコードプレーヤー「RP-450」の修復修理の記録です。



↑ SUMMITピックアップアームは全長が20mm程長いためやや後方に支点を持っていきます。

↑ アームレストにも改良を加えます。

↑ この状態で音出しを行います。
やはり予想通り同世代のプレーヤーではなかった音を感じました。
イコライザーなしの状態ですからプリアンプを通してコントロール次第でお好みの音が得られると思います。



↑ エージングテストの様子です。
ここでターンテーブル回転中の異常音の修復修理を行います。
異常音の中に周期の遅い「ゴロゴロ」と周期の速い「カタカタ」の2種類が混ざり合っています。

↑ 周期の遅い異常音の正体はターンテーブルの回転軸を疑い点検を行います。

↑ ターンテーブルの回転軸を取り外しますと軸受が異物により障害になっていました。

↑ 回転軸には問題はありません。

↑ 軸受のグリスの劣化物を取り去ります。

↑ きれいにクリーニングと注油を行いました。

↑ 周期の速い異常音の正体はアイドラーのゴムの劣化による凹みから発生しています。

↑ アイドラーを取り外して劣化したゴム部分をサンドペーパーでなめらかに修正しました。

↑ これで、テストを行います。

↑ テストの結果、異常音は飛躍的に小さくなりました。
しかし、完全とは言い難くもっと精度を上げたいところですが、アイドドラーのコムの劣化による弾性が失われて
いるため効果が期待できません。




↑ エージングテスト中の様子です。


↑ プレーヤー内部の改良後の全体配線の様子です。

↑ 音量ボリュームは劣化によりガリが激しく ↑ モーターのON/OFF手動スイッチを設けました。
新しく交換を行いました。
↑ 安全のためヒューズの取り付けを行いました。

70年前の78回転SPレコード専用プレーヤーColumbiaレコードプレーヤー「RP-450」の修復修理の記録です。
このColumbiaレコードプレーヤー「RP-450」はクリスタルカートリッジが採用されています。
今回はマグチックカートリッジアームに換装を行います。

↑ オリジナルの「クリスタルカートリッジ」が採用されたアームです。
早速仮付を行いテストいたしましたが、残念ながら予想に反して哀れな音で明らかに経年劣化による
カンチレバーの不調によるものです。

↑ 換装に使用いたしました高音質の「SUMMITマグネチックカートリッジピックアップアーム」です。



↑ 構造上オートスイッチの使用は不可能なため撤去いたします。
早速「SUMMIT T-22」のマグネチックカートリッジの分解修理を行います。
「SUMMIT T-22」のマグネチックカートリッジの高音質の謎を解明いたします。

↑ 「SUMMIT T-22」のマグネチックカートリッジは当時の他社の同型より容積/質量は約2分の1に小型化
されていますが磁束密度が高く、カンチレバーの構造が緻密で発電コイルの直流抵抗1.01kΩで出力電圧が
大きく効率的にできているようです。


↑ カンチレバーの緩衝ゴムがご覧のように劣化していました。


↑ 朽ち果てた緩衝ゴムを交換して、元通りに組み立てを行います。

70年前の78回転SPレコード専用プレーヤーColumbiaレコードプレーヤー「RP-450」の修復修理の記録です。


↑ ターンテーブルが回転しません。


↑ フォノモーターが回転しない原因はモーター回転子のロックです。

↑ 経年劣化でベアリングがロックしています。 潤滑剤の注入では効果がありません。

↑ カバーを外してベアリングを外そうとしますが、簡単には外れません。

↑ 傷つけを注意しながらべアリングを取り外しました。


↑ 取り外したベアリングパーツをクリーニングしてスムーズに回転するかを確認しておきます。

↑ シャフトの方もクリーニングしてスムーズに回転するかを確認しておきます。

↑ 組み込みを行いました。



↑ フォノモーターは回転を取り戻しました。
ターンテーブルは回転しますが、異音があります。
これはアイドラーの不具合ですので、後の工程で修復を行います。
次工程でピックアップアームの交換を行います。
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HITACHI Lo-D の有名な大型スピーカーシステム「HS-1400W」 のエンクロージャーの外装修復最終工程が終了いたしまして
発送準備の梱包を行いました。

↑ 梱包サイズ W510 H1200 D440mm (1台当たり)
この梱包材は大型家電製品の段ボールを再利用して、特殊な形状に加工して製品を保護しなが安全にお届
け出来ますように手間と工夫により行っております。
開梱は黄色のバンドを切って上蓋を取り、周囲を囲っているダンボールを取り外して僅か3分程で製品を取
り出せます。
また梱包材は保管をしておきますと再利用が可能です。

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HITACHI Lo-D の有名な大型スピーカーシステム「HS-1400W」 のエンクロージャーの外装修復ため最終工程の全塗装を行います。

↑ 塗り上げ完成

↑ スピーカーグリルを仮付いたしました。
コントラストが良くいい感じになりました。

↑ 下前面板は3回重ね塗りを行いました。

↑ 左右の.側板は小傷修正後厚めに1回塗り。


↑ 天板のダメージが最も酷く一度試し塗りを行いましたが、色抜けした部分の濃淡は殆ど変らないため
急遽、塗装方法を変更いたしました。


↑ 先ず、ペーパー掛けで全体に古い塗装面を剥がしました。
そして4回重ね塗りの結果、かなりきれいになりました。 画像より実際の見た目はもっときれいに見えます。
剥がれた突板の処置と塗装により原型を維持しながら最良の状態を取り戻せたと思います。

↑ フラッシュなし撮影

↑ フラッシュあり撮影

↑ フラッシュあり撮影


↑ フラッシュなし撮影

↑ フラッシュあり撮影

↑ 全体的に上品な光沢により写りこみが出てきました、環境にマッチした落ちついた高級感が保たれ存在感
がアップいたしました。
スピーカーユニットを取り付けますと、光線により開口部からスピーカの円形が微かに透けて見えて雰囲気が
変わります。


↑ 横置きにして塗装中に底面の台座部分に合板の剥がれが見つかりましたので修復を行いました。
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HITACHI Lo-D の有名な大型スピーカーシステム「HS-1400W」 のエンクロージャーの外装修復で全塗装のため
合板の突板の剥がれなどの修復を行います。

↑ 天板の突板が剥がれて波打っています。 剥がれの接着を行いますが、波打ちは完全には戻りません。

↑ 剥がれ部分全体に接着剤を塗布して圧着します。

↑ 同じ大きさの板を乗せて更に15Kg程の重りを置いて圧着を行います。

↑ 側板後部の内側の合板の剥がれも接着を行います。 木工ボンドを注入した直後の画像です。
圧着してはみ出た部分を取り除きます。 固まるまで繰り返します。

↑ 側板の突板が37cmほど剥がれて無くなっています。

↑ 樹脂系重鎮材で下処理を行いました。
もう1台の方の修復下処理を行います。


↑ 天板の突板剥がれを貼り付けます。

↑ 両側板の一部剥がれの修復を行います。


↑ 樹脂系重鎮材で下処理を行いました。

↑ この傷は本塗装時に修正いたします。
次工程はウレタンニス塗装で仕上げます。

PIONEER 4CHセパレートステレオ「FD-5」の再々修復修理は、過去にも何度か経験して悩まされた内部ノイズです。
VOL1工程で半導体(トランジスタ)の経年劣化から慢性的に発せられる内部ノイズは収まった様子です。
VOL2程でプレーヤーの不具合の修復を行います。

↑ プレーヤーは長期間、動作をさせていませんので、ややぎこちない動作が見られます。
STARTさせてレコードが回転しても音が出ない時が確認できました。
これはアンプ側ではなく明らかにプレーヤー側の不具合です。

↑ 何度も繰り返して動作テストを続けてもその後は正常です。
原因はカートリッジ出力のショートバースイッチが閉じたままで音信号がシャットダウン状態になっていました。

↑ その原因はカートリッジ出力のショートバースイッチをコントロールしている画像中央の白い円形のカムと
右横の長いクランクアーム関連のタイミングにズレがあったようです。

↑ 各可動部に潤滑剤の投入によりREPERT動作を続行して円滑な動作を取り戻しました。


↑ トーンアームの支点(ジャイロ)部分にガタツキがありました。
これは以前からありましたが調整ネジが固着して無理が出来ませんでした。
しかし、今回は見送りません完治いたします。
壊れるか・・・直るか・・・の瀬戸際の作業ですが、成功いたしました。

↑ エージングテスト中の様子です。

HITACHI Lo-D の有名な大型スピーカーシステム「HS-1400W」 のエンクロージャーの経年劣化した外装の修復修理計画を行います。
ASW(アコースティックスーパーウーファー)方式を採用した4ウェイスピーカーシステムです。
ASWは、エンクロージャーの下部下向きに20cmコーン型ユニットを取付けた構造となっております。
バンドパスフィルターを形成した下部から超低音域だけを鳴動しています。
エンクロージャーの上部分に3ウェイスピーカーユニットが前向きに搭載されています。
低域用には20cmコーン型ウーファーを搭載し、中域用には12cmコーン型スコーカーを搭載しています。
高域にはホーン型ツイーターを搭載しています。合計4基のスピーカーユニットで構成されています。
しかし、今回はR/L共4基のスピーカーユニットとアッテネーターは取り外されております。

↑ サイズ W438 H1157 D370(mm)
![HITACHI--[DPK-405]_550x354](https://blog-imgs-116.fc2.com/y/o/n/yonedenblog/20171201222344554.jpg)
↑ 日立の資料から拝借したアンプとプレーヤーなどシステムセットの画像です。

↑ 「ASW」 Lo-D ACOUSTIC SUPER WOOFER のエンブレムです。


↑ スピーカーグリルのサランネットの「シミ」は水濡れが原因です。
●サランネットの貼り替えを行います。


↑ スピーカーの「顔」になるサランネットは新しく全面張り替えを行います。



↑ エンクロージャー天板の突板の「剥がれ・たわみ」の補修は基本的には張り替えは適当ではありません。
現状から判断して接着と圧をかけて波打ち状態を修正いたしまして、再塗装により、かなりきれいになる
と考えます。
↓

↑ 天板の色抜けや色むらなどは再塗装でかなり見やすくなります。
↓


↑ 側板の突板剥がれは、樹脂剤で嵩上げして塗装を行います。 *参考画像あり*
↓




↑ 背面から見た内部は問題なさそうです。
以下の画像は以前に別のご依頼者からこのスピーカーと同型セットのアンプとプレーヤーの修復修理
の一部です。 筐体の突板剥がれの修復部分の様子を掲載されております。

↑ 長期の放置の為経年劣化などで、何とかラジオが受信できる状態です。

↑ レコードプレーヤー

↑ プリメインアンプ
●ここから参考画像
1970年代日立 "Lo-D" SOLID STATE STEREO [DPK-405]は、最初の印象は外観も比較的綺麗
に保管されていた様子でしたが、やはり半世紀の経年劣化には勝てず、
不具合やキャビネットの突き板の剥がれなどで補修を行いました。

↑ プリメインアンプの完成画像です。

↑ レコードプレーヤーの完成画像です。

↑ プリメインアンプのキャビネットの右側板の突き板の剥がれです。


↑ 補修を行いましたが、光の具合でムラが見えたり見えなかったりしますが、
貼り付けた突き板が剥がれてなくなっていますが、範囲も広く難しいところです。

↑ レコードプレーヤーのキャビネットも所々突き板の剥がれがあり補修を行いました。

↑ レコードプレーヤーをキャビネットに組み込みを行います。
電源コードが経年劣化で硬くなってポキッと折れそうで危険なため交換を行いました。


↑ 電源オフ時のプリメインアンプの様子ですが補修後の右側板が肉眼で見た場合はこんなに
色むらはないと思います。
●ここまで参考画像

このPIONEER 4CHセパレートステレオ「FD-5」2015年の夏から秋にかけて最初の修復修理をさせていただきました。
全体的なメンテナンスでした。
修理中に4CH回路のノイズの発生で苦労いたしました。 その後もプレーヤーの不具合もありました。
過日再々修理でお預かりしておりましたが、症状が出たりでなかったりしておりました。
ご依頼者のご厚意で延び延びになっておりました。 今回、完全修復修理に着手いたしました。
現時点での症状は以下の通りです。
① 「2CH」 「CD-4」ではその「バリバリノイズ」は感じない。
② 「RM」 「SQ」で「バリバリノイズ」が大きく入る。
③ PHONO場合は別のノイズと2種類のノイズが重複している。
④ 長時間経たないとノイズは現れないが、徐々に短くなっている。
⑤ ボリュームを絞ればノイズも小さくなる。
⑥ ノイズはフロント/リアの双方とも入る。
PIONEER FD-5 は回路構成が複雑で難易度は高く過去にも何度か経験して悩まされた内部ノイズです。



↑ 赤丸で囲まれた部分がノイズに関連したプリアンプ回路のプリント基板です。

↑ 中央が基板裏面の様子です。

↑ 上部がプリアンプ回路のプリント基板です。
下部がICパワーアンプ回路です。

↑ プリアンプ回路のプリント基板の拡大画像です。

↑ プリアンプ回路のプリント基板の裏面拡大画像です。
トランジスタの交換は半田付けを溶かして不良トランジスタをはずして新しいトランジスタを取り付けて
再半田付を行います。

↑ プリアンプ回路に約30個のトランジスタが使用されています。 その中から不良のトランジスタを探して交換
を行います。

↑ 上画像が外した不良トランジスタです。
下画像が交換に使用した新しいトランジスタ「2SC1321」です。

↑ テストの結果完全にノイズは消滅いたしました。

↑ 次工程でレコードプレーヤーのメンテを行います。