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◆1960年代ドイツ製真空管式卓上電蓄「BRAUN SK-5」の修復修理 VOL2

.28 2020 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)
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予てよりお預かりしておりました、1960年代ドイツ製真空管式卓上電蓄「BRAUN SK-5」修復修理の記録です。



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↑ 当方は60Hzですが、50Hzで正確な回転数が得られるかをテストいたします。

先ず、SK-5のの電源回路の一部配線を改造してフォノモーターのみ回転の準備をしておきまして、
「正弦波インバーター電源装置」から50Hz電源を供給いたします。


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↑ 「正弦波インバーター電源装置」からの出力電源周波数は50Hzてす。 60Hzから50Hzに変換
されています。


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↑ 出力電圧は105.9Vです。


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↑ 一瞬ですが50.01Hzを表示しています。


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↑ 回転ストロボスコープにより33/45/78回転全てぴったりと正確な回転数を維持していることが
証明されました。

回転ストロボスコープは蛍光ランプの光が1秒間に60回又は50回の点滅を反映してパターンが
静止した状態が正常回転数になります。
早すぎるときは回転方向に進んで行き、遅い時は逆方向に戻っていきます。

今回のプレーヤーの修復処置が生かされています。
 

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↑ 因みに基本になる現在の周波数です。 60Hzピッタリです。






◆1960年代ドイツ製真空管式卓上電蓄「BRAUN SK-5」の修復修理 VOL1

.27 2020 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)
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予てよりお預かりしておりました、1960年代ドイツ製真空管式卓上電蓄「BRAUN SK-5」修復修理の記録です。



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↑ 横幅58cmの真空管式卓上型小型電蓄ですが有名なBRAUNの半世紀以上前の製品です。
「AM/FMラジオの受信感度が悪い」 「レコードの回転が若干遅い」この2点の修復ですが、
これが結構厄介な問題が潜んでいます。

キャビネットは分厚い鉄板製で、両サイドのみ木製です。 全体重量も日本製の2倍以上あります。
内部の造りもシャーシーやパーツ類すべてがしっかり作られています。
部品配置や配線等も後の修理時の対応はあまり考えていないようです。 
絶対故障はしない自信があったのでしょう。


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↑ プレーヤーを取り外しました。 プレーヤー裏面の様子です。

50Hz仕様のフォノモーターに異常はなさそうです。


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↑ ターンテーブルの駆動方式はアイドラーによるリム駆動ですが、通常はターなテーブルの内周で駆動
していますが、全く逆で外周駆動になっています。


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↑ この製品は世界モデルで電源が50Hzで110V→125V→150V→220→V240Vと5段階切り替えに
なっています。
当然110Vに切り替えてありますが、単純に考えますとモーターの回転が10%遅くなると思いますが、

しかし、実際はこの種のレコートープレーヤーのフォノモーターは回転精度の安定した交流周波数に
同期したモーターを使用しています。
そのために電圧が10%下がっても回転数はほとんど変化致しません。
私が以前に実験したときに85Vまで下げても聴いた感じでは微妙な変化しか確認できませんでした。

更に電圧を低くしますと回転数に影響が少し出ます。その時点でトルク(力)が極端に低下いたします。

今回の場合はフォノモーター/アイドラー/ターンテーブルの「油切れ」「スリップ」等を軽減するよう
クリーニング注油を行いました。


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↑ 45回転EPレコードテスト中の様子です。


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↑ 33回転LPレコードテスト中の様子です。



「AM/FMラジオの受信感度が悪い」
この問題は非常に厄介な多重故障がありますので対策前に確実な原因究明が必要になります。



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↑ 当時のこの製品はMW/LW/UKW(FM)ラジオの受信は外部アンテナの接続が必要です。
しかし、現在は放送電波の出力も大きくなり外部アンテナ無しでも、ある程度受信は可能です。
それは、電灯線がアンテナの代わりをしているからです。

ところが、実際に受信テストをしてみますと、確かに感度不足は否めません。


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↑ 内蔵FMアンテナを作り仮取り付けをして受信状態を検証致いたします。

VHF帯のFM電波の平均波長を考えて、300Ωフィダー線を160cmの長さに切り、
その片線の中点の80cm部分を給電点として給電用のフィダー線をT字型に半田付けします。
80cmの左右の先端は直結に半田付けします。  これで完成です。

55.5cm×22.5cmのキャビネットの小さな底カバーに取り付けます。
金属製のキャビネットの為このこの部分しか取り付け位置がありません。


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↑ 内蔵アンテナを取り付けて受信テストを行いました。

効果はありました。MW(AM)は顕著に現れました。 良好です。

全然受信できなかったUKW(FM)も辛うじて入感がありますが、かなり感度不足の様子です。
指向性がありますので、最良点でもかなり弱い感じです。


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↑ 内蔵アンテナの取り付け構図がT字からかなりずれていますので、受信効率が悪いためと判断して
取り外して再製作を行い取り替えました。

しかし、結果は殆ど変わりませんでした。

これで、はっきりと感度不足要因が判明いたしました。


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↑ スーパーヘテロダイン回路全体に問題があります。

局部発振/周波数変換回路用真空管「ECC85」が怪しい様子です。

欧州仕様の「ECC85」は手元にありませんがNETで入手可能ですが高額で日数もかかります。

日本製で互換性の真空管は「6AQ8」です。
しかし、普段はあまりお目にかからない「6AQ8」です。手持ちの約120本ほどの東芝真空管新品箱入り
の中から2本出てきました。 ラッキーです。


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↑ 取り外しも、取り付けも難しい奥まった箇所にありますが、交換いたしました。

祈る気持ちでスイッチを入れ起動を待ちました。
当たっていました。 感度は上がりました。 
スーパーヘテロダイン回路の補助調整を行い感度を上げていきます。

アンテナコイルのインダクタンスのダストコアの調整を行いFM簡易アンテナ入力とのマッチングを行います。


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↑ 中間周波トランスの微調整を行いました。 

   相当感度が上がりました。


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↑ 代替に使用したTOSHIBA真空管「6AQ8」です。


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↑ 感度不足の欧州製の「ECC85」です。


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↑ 当初から時々電源が切れますが、ヒューズホルダーの接触不良でした、接触片を磨いておきました。

尚、ヒューズが自動車用の5Aが入っていましたので、オーディオ用の3Aに交換いたしました。





◆1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理 VOL7

.17 2020 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)
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予てよりお預かりいたしておりまして大変お待たせいたしました。1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理の記録です。



最終工程が終わり、長時間の連続エージングテスト中にMWラジオ/SWラジオ/PHONO/AUX等
すべての動作を詳細確認を行いました。

2点の問題が発生いたしました。



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↑ ① 右スピーカーからハム音が発生し徐々にひどくなってきました。
  ② MWラジオに時々予期せぬノイズがあったり、途切れたり不安定になりました。
    そしてSWラジオが全く受信できなくなりました。


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↑ ① 右スピーカーから、かなり気になるハム音が発生しました。

     出力真空管32A8を右と左を入れ替えると左スピーカーへ、ハム音が移動しました。
     これは明らかに出力真空管32A8の劣化不良です。
     良品の出力真空管32A8に交換を行いました。


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↑ ② MWラジオに予期せぬノイズがあり不安定になりました。 
     そしてSWラジオが全く受信できなくなりました。

     右ラジオスーパーヘテロダイン回路の局部発振真空管12BE6の劣化の不具合です。
     普通は真空管の脚ピンとソケットの接触不良がありますが、
     今回のは真空管の劣化によるものです。 
     良品の12BE6に交換を行いました。

     お届け後のトラブルでなく幸運でした。

     通常の使用状態を想定したランダムなエージングテストを続けます。


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↑ 東芝真空管32A8が新品箱入りで入手できましたので最終交換を行います。


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↑ やはり2本共交換を行いました。  

飛躍的に音質が向上致しました。 伸びのある艶やかな感じがいたします。


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↑ 取り外したHITACHI 12BE6と32A8×2ですが、1本は品名が消えていますが、電極の構造から見て
代替品のようです。


       


◆1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理 VOL6

.16 2020 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)
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予てよりお預かりいたしておりまして大変お待たせいたしました。1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理の記録です。



最終工程を迎えました。 
仕上がったキャビネットへシャーシーとレコードプレーヤーを組み込みます。 緊張する作業です。
経験によりますとキャビネットから取り外して修理テスト中に発生しなかった症状が組み込み後のテスト中に
浮上することが度々あります。
これは、動作環境の変化により発生したと考えられます。 潜在的な不具合が増幅して表面化したものです。
何が起きても不思議ではありません。
このようなレトロオーディオ特有の性質がありますので、気が抜けない最終工程になります。



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↑ きれいに仕上がったキャビネットにシャーシーを組み込みます。


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↑ プレーヤーをセッティングします。


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↑ プレーヤーカートリッジの出力ケーブルと電源コードをシャーシーに接続します。


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↑ 右スピーカー


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↑ 左スピーカー


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↑ 完成画像です。 


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↑ レコードの演奏テストを行っています。


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↑ 撮影時の照明の具合でスピーカーサランネットの色合いに変化があります。
↓ この中間が最も近いと思います。


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↑ 最後のレコードの演奏テストが終わりました。


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↑ このプレーヤーのクリスタルカートリッジはロッシェル塩素材の圧電素子ですので経年劣化により性能が
激しく低下します.。 平均寿命が30年程度です。
交換するにはターンオーバーではないセラミックカートリッジを使用いたします。 
LP/SP兼用になります。 そして音質も変わります。

この機器のカートリッジは不思議な程劣化していません。 
出力電圧も音質も全く問題ありません。
ターンオーバーで両面にLP用とSP用の針があります。 
小さなツマミをクルット一回転してLPとSPに切り替えをします。

交換針は新しく取り換えをしておきます。


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↑ LP用です。


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↑ SP用です。


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↑ エージングテストを続けます。





◆1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理 VOL5

.15 2020 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)
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予てよりお預かりいたしておりまして大変お待たせいたしました。1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理の記録です。



キャビネットの塗装が無事終了いたしました。
シャーシーとプレーヤーを組込み前に脚部の取付けに問題がないか、塗装の終わった脚部を取り付けてみます。

ガタツキなどありません。



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↑ 取付金具に錆が発生して脚ボルトの取り付けにかなり締め付けに無理があることが判明いたしました。
金具の錆を取り除き塗装を行いました。 脚ボルトに潤滑剤を塗布して4本脚を取り付けてみました。


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↑ プレーヤーの組み込みにも問題がないかを確認いたしました。


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↑ 脚部を外してお送りいたしますので、セッティングの時に脚部の締め付けが緩いと、後に脚部にも
金具にも.底板にもダメージが来ます。

力いっぱいの固定が.重要です。

愈々最終工程のシャシー組み込みへ進みます。




◆1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理 VOL4

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予てよりお預かりいたしておりまして大変お待たせいたしました。1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理の記録です。



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↑ キャビネットの修復完了画像です。  頑丈に、きれいになりました。


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↑ この1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の60年間の歩みにつきましては想像しか
できませんが、良くここまで耐えてくれたものと思います。
愛され大切にされた機器には愛用者の心が宿ります。 

正に、このままでは朽ち果てそうな、このステレオを見て、そう感じました。


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↑ キャビネットの自然劣化は容赦なく朽ちていきます。

後世に伝えるべく補修を行いたいと思います。


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↑ 「ステレオの顔」に当たる前面パネルの突板が経年劣化で剥がれが加速しています。


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↑ 突板と下地の隙間に木工ボンドを注入して貼りつけを強化しておきますが、なくなっている部分が広範囲
になり、処置が難しくなります。


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↑ 15mmアルミL型アングルの出番になります。サイズも風合いもピッタリで強度も申し分ありません。


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↑ みじめなところが全て覆い隠されました。 3本のビス止めで強度も抜群です。


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↑ 最も難航する覚悟でしたが 15mmアルミL型アングル のおかげで絶好調です。


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↑ HITACHIエンブレムの緑錆をけずり落とします。 何とか地金が露出しないように。




愈々ウレタンニスの塗装を行います。 木肌がむき出しの部分はそのままでは、ブラックのウレタンニス
は透明感がありますので、浮き上がってしまいますので、木肌がむき出しの部分を下塗り補修をしておき
ます。



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↑ キャビネットの天板は古い塗装が劣化してひび割れ状のすじが5mm間隔で入っています。
そして、各所に凹みや擦り傷があります。


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↑ スピーカーのサイドドアです。


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↑ 開閉扉の内側とプレーヤーボードはきれいなため、塗装は致しません。


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↑ 基本的には乾いてから2度重ね塗りいたします。 酷い箇所は3度塗りいたします。


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↑ 完了です。


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↑ 脚部は一度塗りを行いました。





◆1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理 VOL3

.10 2020 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)
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予てよりお預かりいたしておりまして大変お待たせいたしました。1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理の記録です。



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↑ 最初の「右スピーカー音出ず」は出力トランスを仮付けして修復修理を進めておりました。
1次側インピーダンス5KΩ2次側8Ωの新しい出力トランスが届きましたので早速交換を行いました。


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↑ 効果は予想通り左側の旧出力トランス以上に出ております。

少し小ぶりですが、やはり「オリエントコア」使用の出力トランスの威力がでています。 




次はレトロオーディオを今後「安全安心」に使用できるように電源回路の強化を行います。



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↑ 真空管ステレオには直流200Vの電源回路が搭載されています。

電源トランス/整流ダイオード(半導体)/大容量電解コンデンサーにより構成されています。
最も故障率の高い回路です。
電解コンデンサーの破裂は修理のテスト中に発生する場合があります。
半世紀前の電解コンデンサーに安全性はありません。
特にブロック型電解コンデンサーには3~5個の大容量電解コンデンサーがアルミの缶体に封入されています
ので心配です。
現在はブロック型電解コンデンサーの製造はされていません。
単体の大容量電解コンデンサーに交換を行っておきます。

整流ダイオード(半導体)は交流を直流に変換する部品です。 
半世紀以上の寿命はありません。 突然ダウンししておかしくありません。

「安全安心」を最も大切にしております。


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↑ 画像上部の円形の開口部はブロック型電解コンデンサー を取り外した跡形です。

整流ダイオード(半導体)は交流を直流に変換する部品です。 

2個のシリコンダイオードに交換を行いました。


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↑ ブロック型電解コンデンサーを取り外しました。


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↑ 単体の100μF400WV×1  47μF400WV×3の電解コンデンサーをシャーシー内部の適所に取り付けを
行いました。  配線などは一部改造を行いました。



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↑ AC100V電源の安全を守る「電源ヒューズ」は最後の護りになり大変重要です。

電源ヒューズホルダーは経年劣化で緑錆が発生して接触不良が起きています。


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↑ 3Pのヒューズホルダーは110Vタップの為に使用されていましたが、2Pのホルダーを使用するため
110Vタップは未使用に改造いたしました。

交換を行い2Aガラス管ヒューズを取り付けました。


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↑ 電源コードを交換いたしました。 これはヒューズホルダーとセットで交換することにしています。


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これで「安全安心」対策が完了いたしました。


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交換の為取り外した部品です。 (プレーヤー関連の劣化で原型をとどめず破棄したパーツを除きます)





◆1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理 VOL2

.09 2020 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)
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予てよりお預かりいたしておりまして大変お待たせいたしました。1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理の記録です。



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↑ プレーヤーの修復修理を行います。

60年間の経年劣化が激しくゴム製部品の変質溶融で原型をとどめておりません。
潤滑油の劣化による可動部の枯渇などで、動作不全が起きています。


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↑ キャビネットからプレーヤーを取り外しました。


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↑ プレーヤー裏面の様子です。


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↑ ターンテーブルをを取り外しました。


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↑ アイドラー/スピンドル/速度微調整マグネットです。
連携動作が全くなくターンテーブルが回転致しません。

フォノモーターは異状なく回転します。


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↑ カートリッジとレコード針の様子です。


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↑ ピックアップアームの支持部が陥没しています。


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↑ ピックアップアーム支持部の防振ゴムが溶けて固まっています。


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プレーヤーのダメージは深刻な状態ですが、全分解により完全修復を行います。



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↑ オーバーホールを行います。


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↑ アームを取り外しました。


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↑ フォノモーターの防振ゴムはダブルクッションになっています。
モーター取り付け台とプレーヤーボードの2段クッションになります。 合計6箇所の防振ゴムを交換します。


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↑ 6箇所の防振ゴムの交換を完了いたしました。


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↑ アイドラーを取り外しクリーニングを行いました。


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↑ アイドラー軸のクリーニングを行いました。


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↑ アイドラーを取り付け注油を行いました。 フォノモーターにも注油を行いました。


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↑ ピックアップアームとプレーヤーボードの間上下にクッション材を挿入して取り付けを行いました。
同時にアームスイッチの取り付けも行いました。


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↑ モータースイッチの取り付けを行いました。


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↑ 完成時のプレーヤーボード内部の様子です。


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↑ ピックアップアーム取り付け時の上クッション材の様子です。


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↑ プレーヤー完成時の様子です。


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↑ 33回転LPレコードテスト中の様子です。  良好です。


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↑ 45回転EPレコードテスト中の様子です。  良好です。


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↑ ダブルクッション懸架のフォノモーター回転動作中の様子です。






◆1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理 VOL1

.07 2020 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)
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予てよりお預かりいたしておりまして大変お待たせいたしました。1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」の修復修理の記録です。



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↑ 1960年代前期日立Hi-Fi真空管式ステレオ「SG-640」は2020年5月に大阪府内のお客様の
修復修理をさせていただきました。

今回の製品は九州のお客様からのご依頼でした。 希少な製品が続くのは大変珍しいことです。

サイズ W1140   H400   D360mm (別途340mm脚があります)      
  
4本脚で左右両スピーカーのステレオタイプの電蓄としては珍しい初期の製品です。
当時のラジオは、まだFM放送もありませんでした。
当時NHKではMW(AM)放送の2波(2つの放送局の電波)を使用してステレオ(立体)放送を実験放送として
行われていました。
2台のラジオを左と右に置き左をNHK第1放送こ合わせ右をNHK第2放送に合わせて実験放送の電波を
受信して音の立体感を体験したのです。

この日立「SG-640」は2台のラジオを組み込んだステレオで電蓄として製品化したものでした。.
MW(AM)放送の2波(2つの放送局の電波)を使用したステレオ(立体)放送は立ち消えになりました。
その後まもなくFMステレオ放送が実用化されました。


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↑ ラジオ部及びプレーヤー部共、機能しておりません。


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↑ 背面の様子です。


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↑ シャーシーを取り外します。


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↑ 各セレクタースイッチと各ボリューム群に接点復活剤を注入とすり合わせを行い接触面を修復します。

しかし、それだけでは収まりません。
原因不明の「高周波発振」や「低周波発振」があり、安定いたしません。

カップリングコンデンサーやバイパスコンデンサーを片っ端に交換を行いました。


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↑ 黄色は劣化のチューブラーコンデンサーです。

赤茶色は最新の交換済のメタライズフィルムコンデンサーです。


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↑ 殆んどの不良コンデンサーの交換を終わりました。


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↑ 不良のチューブラーコンデンサーです。




交換後のテストで右スピーカーから全く音が出ていない様子です。



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↑ 点検の結果、出力トランスの一次巻き線の断線が判明いたしました。


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↑ インピーダンスのほゞ同じ出力トランスを   ↑ 2.5kΩ10Wホーロー抵抗器の取り付け金具が
  交換いたしました。              不安定なため取り付け金具を交換いたします。


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↑ 2.5kΩ10Wホーロー抵抗器の取り付けが不安定なため取り付け金具を交換いたしました。


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↑ エージングテスト中の様子です。





◆1970年代Victor 4chレコードプレーヤー「DT-33S」の修復修理

.05 2020 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)
1970年代Victor 4chレコードプレーヤー「DT-33S」ですが、4chレコード単体のプレーヤーの修復修理の記録です。



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↑ 永い間の保管中に内部では外観からはわからない経年劣化が起きています。


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↑ 電源を入れてもびくとも動きません。


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↑ Victor 4chレコードプレーヤー「DT-33S」です。


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↑ 何事もなかったような、今でも美しいダイヤキャストのターンテーブルを取り外します。


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↑ ゴムベルトの残骸が見当たりません。


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↑ モータースピンドル(プーリー)に緑錆が絡みついています。


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↑ 真鍮製のキャプスタンに劣化したゴムベルトが巻き付き、そのまま経年劣化が進み真鍮との
科学化学反応により緑錆が発生して、固着していったものと思います。


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↑ 強固に貼りついて簡単に削り落とすこともできません。


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↑ 無理をするとキャプスタンに傷をつけてしまいます。


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↑ キャプスタンを取り外して、処置をいたします。


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↑ 結局、特殊な溶剤に浸して溶かしながら根気よく剥離を行いました。


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↑ きれいになりました。


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↑ 新しいゴムベルトを装着いたします。


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↑ カートリッジは大丈夫ですが、針先が欠けて無くなっています。 アームも異常ありません。


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↑ 回転テストを行います。

回転ストロボチェックシートと蛍光灯の光で回転数の整合性を調べました。
正確に60Hzに於ける33回転/45回転をキープしています。


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↑ フォノモーターと電気回路に異常はありません。


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↑ 元々回転機構部は50Hz用ですが、スピンドルは60Hz用に変更済になっていました。


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↑ ダストカバーとキャビネット周りのクリーニングを完了いたしました。





◆1969年SANSUIソリッドステートセパレートステレオ「APS-1200」の修復修理 VOL5

.03 2020 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)
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予てよりお預かりいたしまして大変お待ち頂いておりました。1969年SANSUIソリッドステートセパレートステレオ「APS-1200」修復修理の記録です。



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↑ 修復修理を済ませておきましたプレーヤーをアンプに接続して音出しを行います。

このプレーヤーの交換針は現在調達中の為、他機種のカートリッジシェルを装着してテストを行います。


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↑ プレーヤーをアンプに接続して音出しを行っています。   

PIONEERのカートリッジシェルを装着してテストを行っていますいます。  良好です。


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↑ このプレーヤーは50Hz用です。


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↑ 33回転で45回転EPレコードをかけて丁度良い感じです。


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↑ 右端のラジオのレベルインジケーターのバックライトが点灯していません。


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↑ 6.3Vのパイロットランプが断線していましたので交換を行いました。


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↑ キャビネット周りの修復を行います。


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↑ クリーニングと補修の準備を行います。





◆1969年SANSUIソリッドステートセパレートステレオ「APS-1200」の修復修理 VOL4

.02 2020 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)

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予てよりお預かりいたしまして大変お待ち頂いておりました。1969年SANSUIソリッドステートセパレートステレオ「APS-1200」修復修理の記録です。



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↑ SANYO製「2SD187」+「2SB187」のコンプリートトランジスタ(三洋電機製未使用品)を2セットを
幸運に入手できました。
webを駆使して広く深く情報を集め、当時製未使用品を探し当てました。



以下は、元半導体メーカーOBと推察される提供者のコメントです。

三洋の低周波電力増幅器用トランジスタ2SB187と2SD187のコンプリペアです。50年ぶりの再会です。
当時三洋には岩瀬新午さんがおられ、三洋半導体が輝いていた頃のものです。
数少ない同番号コンプリです。 再び、同番号でコンプリプッシュプルを実現しましょう。

2011年、三洋電機はパナに吸収されましたが、大変残念です。



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↑ 入手の2SB187と2SD187のコンプリペアを交換前に焼損した抵抗15Ω/47Ω/56Ω3本の
交換を行います。


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↑ 焼損した抵抗15Ω/47Ω/56Ωです。


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↑ 被せてあるリング状の放熱板を取り外して、2SB187と2SD187の交換を行います。


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↑ 2SB187と2SD187のR/L双方の交換を完了いたしました。


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↑ 動作テストを行います。


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↑ 音出しは成功いたしました。

最初は原因不明の「低周波発信」で悩まされました。
コンデンサーの追加と半固定の可変抵抗器の調整を行い、電圧調整により正常動作を確認いたしました。


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↑ 交換直後のプリント基板パターンの様子です。


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↑ AM受信時のダイヤル面の様子です


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↑ FM受信時のダイヤル面の様子です。


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↑ エージングテスト中の様子です。






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