東芝ファミリーステレオ「TAS-310」の修復修理 VOL3
真空管ステレオの時代のレコードプレーヤーの駆動方式は「アイドラー駆動」が主流でした。
トランジスタ(半導体)になってからは「ベルト駆動」になりました。
騒音や安定度はベルトドライブが優れています。

↑ VOL2工程で33回転時に回転ムラが確認できました。
45回転と78回転での回転ムラはありません。

↑ フォノモーター直結高速回転の直径約1mmのキャプスタンから、直径約40mmのアイドラーに
回転トルクが表面摩擦で伝達されます。
回転が速くなるほどキャプスタンの直径が大きくなりますので摩擦係数も大きくスリップがおきにく
くなります。
やはり、アイドラーのスリップが問題であることが分かります。
アイドラーが新品のゴムのように弾力があれば問題ないのですが、経年劣化で硬化しているもの
をやわらかくすることはできません。
私は最近、同じ事例で実施した解決策の中で最も効果的な処置は、下記の方法です。
経年年劣化で硬化したアイドラーと金属が接触してスリップの無い回転トルクを維持させるため
アイドラーに「滑り止め剤」を塗布することを考えました。

↑ 経年劣化で硬化したアイドラーと金属が接触してスリップの無い回転トルクを維持させるため
アイドラーに「滑り止め剤」を塗布することが最も効果があることが判明致しました。
↑ スポーツ選手が使用する「滑り止め剤」が使用できないか?、
適当なものの中から「ハンドボール専用滑り止めワックス」を見つけまして実験を行いました。
↑ 指先に付けて摺り込むように薄く塗りこみます。塗り過ぎは禁物です。

↑ 「TAS-310」のプレーヤーのアイドラーの外周の接触面に「ハンドボール専用滑り止めワックス」
を少量を指に付けて均一にすり込むように薄く塗布しました。
他の部分には塗らないほうが良いと思います。
結果は非常に効果があり安定しています。
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