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◆1960年代のビクターポータブル電蓄「SPE-8200」の修復修理

.12 2015 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)
    
お預かりしておりました、1960年後期のビクターポータブル電蓄50Hz仕様の「SPE-8200」の
修復修理をはじめました。
ご依頼のお客様は60Hzでご使用になります。
以前によく似た製品の修復修理を行こないました、ビクターSPE-8100もやはり、50H仕様でした。

ご依頼内容は以下の通りです。
(1) ハム音が大きい状態です。
(2) 回転が安定しない時があり、駆動音が割りとします。
(3) ボリュームのガリが大きいです。
(4) 当方、60Hz地区に住んでおりますが、プレーヤーは50Hz仕様のようです。
   その為、スピードを「遅い」方へ調整して使っています。大きな不便はあり 
   ませんが、プーリー等の交換が可能でしょうか?

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↑ 経年劣化を感じさせないきれいな製品です。


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↑ ピックアップカートリッジと右ボリュームです。 ガリΩです。


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↑ 左ボリュームもガリΩです。 
プレーヤーの速度切り替えとF←→Sの微調整です。 これがあるため大助かりです。


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↑ 内部の様子です。 真空管は複合管2本使用です。


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↑ 右ボリュームのガリΩは接点復活剤の注入で直しました。


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↑ 左ボリュームもガリΩは接点復活剤の注入で直しました。

ここでハムの問題の点検を行こないますが、配線、パーツなどに異常はありません。
これは複合管のヒーター回路からACのハムを拾っています。
トランスレス方式ですから致し方ありません。 電源コンセントへのACキャップ差し込み
方向を少しでもハムの少ない方を選びましょう。


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↑ 確かにターンテーブルの回転が不安定です。 最初、全く回転不能でした。 
これは、詳しく調査をいたしました。 
●フォノモーターのトルクの低下→モーターシャフトに注油
●アイドラーシャフトに注油
●アイドラーのゴムのクリーニング(スリップ)
●ターンテーブル軸受けに注油、ターンテーブルの内周のクリーニング
以上で正常動作になりました。


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↑ レコードテストの結果確かに60Hz電源では回転が速いですが、・・・・・・・
ここで威力を発揮してくれるのが、この機種に採用されている磁界による微調整です。
調整範囲内ですから大丈夫です。
但しフォノモーターが正常回転とトルクが保たれないと不安定になります。


DSCF5325_500X375.jpg

↑ それと、78回転/33回転/45回転の時に別々に微調整が必要です。


DSCF5315_500x373.jpg

↑ 基本的にはモータープーリーを小さいものに交換すれば良いのですが、
現在では部品の入手が不可能です。
アンサンブルの大型電蓄でしたら「インバーター電源」の組み込みは可能です。

以前に修理させていただいたSPE-8100の場合はこの「F←→Sの微調整」がな
かったため大変苦労を致しました。





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