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◆戦前のビクター5球式高周波2段ラジオ「5R-15」の修復修理

.30 2015 レトロオーディオの修理 comment(0) trackback(0)

戦前ビクターが製造販売していました高感度5球式高周波2段ラジオ「5R-15」の修復修理の
ご依頼がありました。

不具合の症状はラジオ受信中に突然音が極端に小さくなり、また何かのショックで大きくなっ
たりします。

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↑ 一見きれい見えるキャビネットは補修塗装がなされています。


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↑ 5球式高周波2段ラジオ「5R-15」は使用真空管は電源整流管を含めて6球使用です。
その後スーパーヘテロダイン回路に改造されています。


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↑ 底板の固定ネジを外します。


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↑ シャーシーを取り外しました。


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↑ 動作確認のため通電テストを行い、症状を確認いたしました。

確かに突然プッっと音量が小さくなります。
その時点で各所に触れていると突然大きくなったりします。
原因の色々な想定はできますが、特定はこの時点ではできません。




しかし、一つだけヒントが得られました。
それは、このラジオの特徴である「高周波2段増幅回路」です。
昔と違ってローカル局のパワーが大きくなっていますのでアンテナ線を接続なしでガンガン
入るはずです。
ところが、アンテナ線を接続するとかえって音量が落ちるのは、正しく「高周波増幅段」に
異常があると云うことになります。





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↑ シャーシー内部を見ますと、流石に年代を窺わせるパーツです。
過去に何度かの改造修理の痕跡が認められます。
 
特に気になっていましたペーパーコンデンサーは劣化が酷く、高周波増幅回路のペーパー
コンデンサーを交換いたします。


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↑ 高周波増幅回路のペーパーコンデンサーを交換後のシャーシー内部です。


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↑ 高周増幅波回路のペーパーコンデンサーを交換後はピタリと症状は修まりました。
そして、感度もアップして遠距離局の受信もFBになりました。

その他回路のペーパーコンデンサーも交換の予定です。




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