戦前ビクターが製造販売していました高感度5球式高周波2段ラジオ「5R-15」の修復修理の
ご依頼がありました。
不具合の症状はラジオ受信中に突然音が極端に小さくなり、また何かのショックで大きくなっ
たりします。
↑ 一見きれい見えるキャビネットは補修塗装がなされています。
↑ 5球式高周波2段ラジオ「5R-15」は使用真空管は電源整流管を含めて6球使用です。
その後スーパーヘテロダイン回路に改造されています。
↑ 底板の固定ネジを外します。
↑ シャーシーを取り外しました。
↑ 動作確認のため通電テストを行い、症状を確認いたしました。
確かに突然プッっと音量が小さくなります。
その時点で各所に触れていると突然大きくなったりします。
原因の色々な想定はできますが、特定はこの時点ではできません。
しかし、一つだけヒントが得られました。
それは、このラジオの特徴である「高周波2段増幅回路」です。
昔と違ってローカル局のパワーが大きくなっていますのでアンテナ線を接続なしでガンガン
入るはずです。
ところが、アンテナ線を接続するとかえって音量が落ちるのは、正しく「高周波増幅段」に
異常があると云うことになります。
↑ シャーシー内部を見ますと、流石に年代を窺わせるパーツです。
過去に何度かの改造修理の痕跡が認められます。
特に気になっていましたペーパーコンデンサーは劣化が酷く、高周波増幅回路のペーパー
コンデンサーを交換いたします。
↑ 高周波増幅回路のペーパーコンデンサーを交換後のシャーシー内部です。
↑ 高周増幅波回路のペーパーコンデンサーを交換後はピタリと症状は修まりました。
そして、感度もアップして遠距離局の受信もFBになりました。
その他回路のペーパーコンデンサーも交換の予定です。
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