ビンテージ電蓄1940年代MADE IN USA PHILCO MODEL 650の修復修理は
「ラジオ選局ダイヤル機構部」の修復を行います。
放送電波の受信は
MW(AMラジオ) 535KHz~1700KHz
SW1(短波ラジオ) 5MHz~11MHz
SW2(短波ラジオ) 11MHz~18MHz (受信不能修復の見込みなし)
「ラジオ選局ダイヤル機構部」は当初から問題を抱えて解決は最後に、と考えておりました。
短波放送の選局などを容易に行えるように考えたメカにはPHILCOの技術の高さが窺えます。
しかし、経年で素材の耐久性が付いて行けなく、不具合を起こしています。

↑ 画像は最初に撮影したものです。
厚さ僅か0.3mmのベークライト製の特殊形状ダイヤル標示盤です。
支点の重量バランスが均一でないためブラブラしています。
70数年の経年劣化で変形しています。

↑ 修理当初からMW/SWバンド切り替えスイッチの不具合を感じながら修理をしており
ました。
MW/SWバンド切り替えスイッチとダイヤル調整はこのようになっています。

↑ 画像の現在のレバーの位置はMW/SWバンド切り替えスイッチSWになっています。
このままでは不具合が起きませんが、MWに戻す時に変形して内側に入りすぎている
ダイヤル円盤に6角ナットが衝突してダイヤル円盤を破損してしまいます。

↑ MW/SWバンド切り替えスイッチがSWの場合のレバーの位置です。
6角ナットが奥に向くように反対側に付け替えておきます。
これで万一当たった時でもビスの頭が丸いため衝撃が小さく回避できます。

↑ MW/SWバンド切り替えスイッチがMWの場合のレバーの位置です。

↑ これでも心配ですので、円盤を外して歪の修正方法を考えました。
アクリルの場合は加熱すれば修正は可能ですがベークライトは不可能です。

↑ タイヤル円盤を取り外しました。

↑ ダイヤル指針のバックライトです。
ダイヤル円盤の歪修復と補強を色々考えました。
ある程度強制的に修正をしないとゆうことを聞きませんので、画期的な方法をとりました。
1.6mmの銅線を円盤の外周通りの大きさの正円の輪を作り、円盤を瞬間接着剤で貼り
付けます。完全に接着してから自由に修正します。

↑ 円盤の裏側の周辺部に寸分の狂いもなく、しっかりと瞬間接着剤で貼り付けます。

↑ このようになり、自由に整形が可能になりました。


↑ これで一連の「ラジオ選局ダイヤル機構部」の修復修理は苦労の甲斐があり成功
と思いきや、・・・・・
かなり、文字が薄く見にくかったものが更に消滅部分が広がりました。
仕上った時点で拭いたのが悪かったのか、・・・・・悔やまれます。・・・・・

↑ ダイヤル円盤を取り付けて操作をしますと、引っ掛かりもなく、安心です。
しかし、・・・・・
- 関連記事
-
trackbackURL:http://yonedenblog.blog.fc2.com/tb.php/712-59d7d7e7